Nianticは3月30日(月)、位置情報ゲーム『Pokémon GO』、『ハリー・ポッター : 魔法同盟』、『Ingress』の3タイトルに関して、臨時の仕様変更を実施したことを同社の公式ブログ上にて発表した。
今回の仕様変更は、世界的に拡大している新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の影響により、外出の自粛を要請する国や自治体が出てきている環境へ対応するものだ。本来、Nianticは「人々を外へ誘い、運動や世界を冒険することを通じて人々の繋がりを作りたい」という創業理念に基づいた製品開発を実施してきた。
しかし、「野外で楽しむ」、「探索する」、そして「運動をする」という同社の製品が持つDNAを、屋内でのプレイにも導入することができるとの考えも以前から常にあり、今回の一件がこの考えを具現化するきっかけとなったようである。
今回の仕様変更により、『Pokémon GO』ではアプリを起動せずとも歩行距離を記録・計測する「いつでも冒険モード」において、屋内での歩数も反映されるようになった。また、ソーシャル機能の強化や、バーチャル上で思い出のスポットに訪れることができる機能の追加、公式イベント「Pokémon GO Fest」の新しい形での開催なども予定されている。
さらに、『ハリー・ポッター : 魔法同盟』ではプレイヤーがゲーム内で「ポーション(魔法薬)」を入手しやすく、そして「ファウンダブル(回収目標)」を自宅からでも見つけやすくなるように変更が行われた。
『Ingress』においては、単一のスポットに対してより多くの攻撃を行えるよう、「バーンアウト(待機時間)」が発生するまでの回数を増やすとともに、待機時間自体も減少されている。
くわえて、レベル7・8の強力な「レゾネーター(制御装置)」をふたつづつ設置できるようになっているほか、スポットを長期間防衛できた場合に獲得できる「ソジャーナーメダル」の獲得条件に「リチャージ(回復)」が追加されたことで、遠隔操作だけでも防衛日数の記録を伸ばせるようになった。
Nianticは、今回の仕様変更はあくまで「他者との距離を置いても外を歩くことが許可されていない地域で、代替手段として提供するもの」としているが、事態が収束に向かうまではこれらの機能をうまく活用して、社会的距離を維持しながらゲームを楽しむとよいだろう。
ライター/ヨシムネ