ゲームパブリッシャーの「PlayWay S. A.」は、スタジオ「Forestlight Games」が開発するローマ教皇をテーマにしたアドベンチャーゲーム『The Pope: Power & Sin』を発表した。2020年にリリース予定で、対応プラットフォームはPlayStation 4、Xbox One、PCとされている。価格は発表されていない。
『The Pope: Power & Sin』は、15世紀のローマ教皇アレクサンデル6世の人生をベースととした作品だ。アレクサンデル6世は世俗化した教皇の代表的な人物とされており、好色、強欲といったマイナスイメージが強い。そのあまりの傍若無人ぶりにより、宗教改革の流れを加速させた人物としても知られる。ゲーム映像では教皇庁内のハーレムも登場するが、これもアレクサンデル6世の逸話に基づいて描かれているシーンだ。
そのように「史上最悪の教皇」と長い間誹謗中傷されてきた一方で、アレクサンデル6世は宗教すら政治利用することを恥じず、イタリアを周辺国の侵略から守った政治的な手腕に長けた人物とも現代では評価されている。
そういったアレクサンデル6世の人生を反映し、ゲームの目標はイタリアでの自身の政治的影響力を高めて税金による富を蓄え、一族の人間を要職に就けて繁栄を築くこととなっている。教皇として生活する中ではさまざまな難しい選択を迫る困難が訪れる。懺悔室の告解をも情報収集に利用し、謀略を張り巡らして他者を陥れ時には暗殺や暴力に頼り、自身の地位を守らなければならない。敵は教皇庁内だけでなく、もちろん外国にも存在する。他国の侵略からイタリアを守るのも、自分の地位を守るための重要な仕事だ。
ゲームの紹介には「神はあなたの味方です」、「あなたは無限の力を持つ神の代行です」といった文句が並んでいる。神を味方につけたはずだったアレクサンデル6世は、最終的に毒殺により命を落としたとも言われている。ゲームではアレクサンデル6世と同じ轍を踏まず、すべてをうまくコントロールして大往生することも目指せるだろう。
数々のスキャンダルで知られるローマ教皇アレクサンデル6世の人生を追体験できる『The Pope: Power & Sin』。ローマ教皇による買収や暗殺といった政治の暗部を描く本作に興味がある方は、Steamで本作をウィッシュリストに登録して続報を待って欲しい。
ライター/古嶋誉幸