スタジオ「Re-Logic」は、同社が開発する2Dクラフトゲーム『Terraria』のバージョン1.4となる大型アップデート「Journey’s End」を現地時間5月16日にPCでリリースすることを発表した。これまでのアップデートと同じくゲーム本体を持っていれば無料で受け取ることが可能だ。2011年5月16日にゲームがリリースされてから、ちょうど9周年を迎えた記念日のリリースとなる。
旅の終わりというタイトルの通り今回でコンテンツを拡張するアップデートは終了となり、これ以降はバグフィックスなどの細かい修正のみが予定されている。Re-Logicは新作に向けて動き出すことになる。
『Terraria』は16bit風のグラフィックが特徴の2Dサンドボックスゲームだ。プレイヤーはひとり、あるいはほかのプレイヤーと探索、採掘、製作、建築、戦闘を繰り返しながら自動生成された世界を旅する。『マインクラフト』を2Dにしたようなゲームだといえるが、リリース当時は『マインクラフト』以上に戦闘も重視したアクションゲームとしても楽しめる方向性を取っていた。2020年3月末に、累計販売本数が3000万本を突破したことが伝えられている。
ゲームはPC版以外にもXbox 360やPlayStation 3、現行機であるXbox OneとPlayStation 4、Nintendo Switch、スマートフォンなどあらゆるプラットフォームに移植されている。「Journey’s End」は今のところPCでのみリリース日が明かされているが、これまで同様ほかのプラットフォームにも順次配信されるはずだ。
「Journey’s End」は9年間の開発の集大成となる。ゲームの要素はふたたび吟味され、9年間で古くさくなったシステムが刷新されるという。公式FAQでは「ゲームのすべてを知り尽くしましたか?もう一度考えてみましょう!」と、いたずらっぽく表現されている。
新たに追加されるアイテムは800種。新たな敵、新たな課題が用意され、ワールド生成も全面的に刷新。新たなバイオームも追加される。敵を倒し続けることで、ドロップアイテムやその敵が持つ性質が記されるベスティアリー(宗教的教訓を含んだ動物図鑑)も登場するほか、ウェザークエストと呼ばれる新しいクエストも追加となる。
これまでのゲームとはまったく異なる楽しみも追加されており、それがゴルフだ。かなり意外な追加要素だが、「めちゃくちゃ楽しいですよ」と開発が太鼓判を押している。上記のトレイラーでも、30秒過ぎたあたりでゴルフを遊ぶ姿が確認できる。ボールを打つ方向と強さを決定し、カップを目指すわかりやすいものになっている。
ゲームの熟練者にとって真の挑戦となるという「マスターモード」も追加。エキスパートモード以上に困難なゲームになるという。
このほか、全体的なゲームプレイの快適性も向上し、最後の大型アップデートとして有終の美を飾るにふさわしいものになっている。
2019年に発表されてから約1年待った「Journey’s End」がついに登場する。ゲームの要素すべてに手が入る『Terraria 2』と呼んでも良いほどのアップデートになりそうだ。このアップデートをもって開発チームのひとつの旅が終わり、開発チームは新たな旅に出発する。新作の発表を楽しみにしつつ、「Journey’s End」のリリースを待ちたい。
ライター/古嶋誉幸