荒れ果てた土地をよみがえらせる高難度な都市設計パズルゲーム『Terra Nil』の開発が進行中だ。本作はitch.ioより無料でダウンロードできるが、ゲームが気に入れば作者を支援するためにお金を支払うこともできる。開発は南アフリカに住むゲーム開発者“vfqd”ことサム・アルフレッド氏が進めており、先日最新バージョンが公開された。
ひと目見ればわかるように美しいピクセルアートでリラックスした雰囲気が感じられるゲームだが難度はかなり高く、リソース管理はかなりシビアだ。うまくいかなければ15分もすればゲームオーバーになるだろう。
都市設計ゲームというより高難度のローグライクゲームに挑んでいるような感覚さえあり、プレイするごとに地形が変わり、先を見据えた慎重な建築が求められる。リラックスしてゲームが楽しみたければ、必要なリソースが軽減するイージーモードを遊ぶのが良いだろう。
『Terra Nil』でプレイヤーは荒れ果てた土地に風車を建て、風力発電を主軸にテラフォーミングを進めていくことになる。初めは荒れ地を緑化することだけが目標だが、ゆくゆくは生態系の復活を目指していく。
土地を緑化するとリソースが手に入り、このリソースを使ってさらに必要な施設を建設することになる。所有リソースが最も安い建造物を建てられるを下回るとゲームオーバーだ。
ゲームの目標は段階を追って少しずつ変化する。フェーズ1ではゲームを開始すると登場する荒れ果てた土地を単純に緑化することが目標だ。
まずは都市設計の要となる風力発電所を建て、その周りに地面から毒素を取り除く「Toxin Scrubber」を設置。浄化された土地に「Green House」を建てれば緑化が進む。建物にはそれぞれ効果範囲や必要コストなどがが異なるため、うまく配置する必要がある。
フェーズ2では、ミツバチを使った花畑や、焼き畑の要領で育てる森など、4種類のバイオームをバランス良く育てていく。フェーズ1に比べると難易度が高くなっており、必要なリソースだけでなく、建物の配置がとても重要になる。
今回のアップデートで追加されたフェーズ3では、さらに建造物が解放され気象システムと動物が追加。そしてロケットの打ち上げが可能となった。
筆者は何度プレイしてもフェーズ2が超えられず、ロケットの打ち上げや動物たちの復活は果たせていない。そのため、このフェーズ3で何が待ち受けているかは分からないが、ロケットの打ち上げという一大事業が待ち受けているだけに、さらなる困難が待ち受けていることは想像に難くない。
荒野を手塩に掛けて育てれば、スタート時の荒れ具合が見違えるほど賑やかな緑の大地を楽しむことができる。美しいピクセルアートで描かれた大地に興味があれば、『Terra Nil』はプレイする価値があるゲームだ。詰め将棋のようなパズルが好きなら、今すぐこのゲームをダウンロードしてほしい。
ライター/古嶋誉幸