恋愛パートナー探しやアイドルのオーディション合宿など、さまざまなお題目のもと一般人が集まり目標に向かう。そんな姿を撮影する「リアリティーショー」は、生々しい感情や人間模様が特徴で、国内外で人気の番組フォーマットだ。海外にて、これを人生シミュレーションゲームでやろうという企画が立ち上がった。
タイトルはElectronic Artsの『The Sims 4』で、同作を使ったリアリティ番組「The Sims Spark’d」が、アメリカのテレビ局TBS(ターナー・ブロードキャスティング・システム)で放送されることが決定した。海外メディアVarietyなどが報じている。
番組は全4エピソードで、参加者は12人。なにをテーマにした番組になるかというと、「The Sims Spark’d」ではゲームを使ってすぐれたキャラクターや世界設定、物語を作るのが目標だ。制限時間内に参加者が審査員を唸らせるようなものを『Sims』で作ることになり、勝者には10万ドルもの賞金が与えられる。
実際にどういった話になるかは、放送されるまでのお楽しみということで、参加者はいかに審査員を感心させ、感動させるか真剣に考えることになる。トレイラーでは、「死してなお壊れない家族の絆」を描くストーリーに審査員が涙を流すシーンが見られる。
番組はYouTubeチャンネル「BuzzFeed Multiplayer」にてオンライン上でも視聴可能。地上波での放送後、7月20日、7月27日、8月3日、8月10日にそれぞれのエピソードのオンラインバージョンがアップロードされる予定だ。
番組に出演する12人のクリエイターは、それぞれが『The Sims 4』のキャラクター制作や建築、ストーリーの専門家だ。彼らを審査するのは、シンガーソングライターのテイラー・パークス氏、「BuzzFeed Multiplayer」で『The Sims 4』を使った番組に主演するYouTuberのケルシー・インピチェ氏、そして『Sims』シリーズを開発するMaxisのプロデューサーデイブ・マイオテ氏の3人。番組の司会は、アイドルオーディションのリアリティ番組「アメリカン・アイドル」で有名になったミュージシャンレイボン・オーウェル氏がつとめる。
ターナースポーツのチーフコンテンツオフィサーであるクレイグ・バリー氏はVarietyに対し、「The Sims Spark’d」は「eスポーツ番組「ELeague」をゲームのライフスタイルと文化の番組にまで広げる」という戦略に適合していると語っている。「The Sims Spark’d」で、eスポーツやゲームにあまり興味のない人やカジュアル層、そして『Sims』のファンを引きつけることを目標としているという。
番組の放送に合わせて、『Sims 4』内でもこの番組をテーマにしたチャレンジ「Spark’d Challenge Program」が始まるという。詳しいルールなどは後日公式サイトにて公開される。
ライター/古嶋誉幸