中国の深セン市と杭州市に拠点を置くゲームデベロッパーのGame Scienceは、新作アクションRPG『Black Myth: Wu Kong』(黑神话:悟空)の13分に及ぶゲームプレイ動画を公開した。対応プラットフォームはPCと主要コンソールが挙げられており、クラウドゲーミングサービス対応の可能性も除外していないという。
公式サイトによるとこのゲームプレイ動画は開発の初期段階のもので、才能ある開発者を募集するリクルートとしての意味もあるとされている。同社はUnreal Engine 4のグラフィックエンジニア、アニメーション、サウンドデザイナーなど、複数の業種を募集中だ。
『Black Myth: Wu Kong』は、西遊記をベースにしたアクションRPG。敵の攻撃をタイミングよく防御して戦いを有利にしたり、ドッジ回避をしたりと、随所に『DARK SOULS』シリーズや『SEKIRO: SHADOWS DIE TWICE』の影響が見られる。映像を見る限り戦闘や移動はスピーディで、1対多数のバトルも存在するようだ。なかなか歯ごたえのあるゲームに見えるが、どのような難易度の作品となるかは明らかにされていない。
影響を受けたと思われる作品がある一方で、『Black Myth: Wu Kong』がただのフォロワー作品ではないことは映像からも確認できる。如意棒を使ったアクションや、悟空が大猿や虫に変身する要素が存在するほか、分身の術で巨大な敵を追い詰めたり筋斗雲に乗ったりと、西遊記でも見たことがあるお馴染みの能力を駆使している。
なお、前述のとおりゲームは開発の初期段階で未定な部分も多い。ゲームはシングルプレイを念頭に開発されており、公式サイトで開発者は「シングルプレイゲームが好き」と語っているが、オンラインプレイを搭載するかどうかは今のところ未決定。DLCやゲーム内のアイテム購入なども、現時点では可能性を除外していないという。販売形式がどうなるかなども断言されていない。
ゲームを開発するGames Scienceは、もともとTencentのゲーム開発スタジオのスタッフが独立した小規模デベロッパーだ。前述の通り深セン市と杭州市に開発スタジオがある。2014年に設立され、以前『Art of War: Red Tide』をリリースしている。
すでにSNSやメディアで話題になっており、期待が高まっている『Black Myth: Wu Kong』。YouTubeでは再生数が30万回を越え、1.7万の高評価に対し低評価は150以下と非常に好評だ。続報は公式サイトにて発表予定とのことで、今後の続報に期待したい。
ライター/古嶋誉幸