アスレチックバトルロイヤルゲーム『Fall Guys: Ultimate Knockout』(以下、Fall Guys)でゴールを目指して60人で一斉にゴールを目指す競技「レース」。誰よりも早くゴールするというルールだけに、世界最速のジェリービーンズを目指すプレイヤーたちがタイムアタックでしのぎを削っている。
スタート位置での有利不利や、ほかのプレイヤーの妨害といったランダム要素も強い本作だが、YouTubeなどに日々「ワールドレコード!」とタイトルについた凄腕の走りが投稿されている。
スピードランの記録を集積する「Speedrun.com」には記事執筆時点で『Fall Guys』は登録されておらず、細かなレギュレーションもないが、ランナーたちは自分でタイマーを設置して最速を目指している。
もっとも難しいレースのひとつといわれる「スライム・クライム」は、複数のランナーがバグを使わずに44秒台のクリアを報告している。ショートカットや障害物を上手く使い、ほぼ同じコースを走っている。
回転するハンマーを足場に次の段へ移ったり、最後の振り子をショートカットで上手に避けたりと、何度も「危ない!」と思わせられるランだ。一度でもミスすれば大幅なタイムロスになるだろう。
開閉するゲートを上手く選んでくぐり抜ける「ゲートクラッシュ」では、27秒80という記録が出ている。ひとりはタイマーを設置しているのでスピード感がわかりやすい。
タイミングが重要で大道芸のようなトリックはないが、ランナーは確実にゲートを突破している。
風車が行く手を阻む「ぐるぐるファイト」には、有名なバグがあるようだ。ある場所で落ちると遥か前方で復活するので、それを利用して一気に距離を稼ぐことができる。スピードランのルールに則るなら「Any%」ルールといったところだろう。
ランナーはこのバグを利用し、わずか34秒で駆け抜けている。バグを使わない場合でも46秒でクリアするランナーが現れた。それでも10秒の差が出るほど有利なバグのようだ。
多数のシーソーをくぐり抜ける「シーソーゲーム」にもバグがあるようだ。ワールドレコードだと思われる53秒を記録したあるランナーは、ある地点で落下し手前で復活している。とはいえ、このバグに見舞われずとも、全てのシーソーを上手く越えて55秒というタイムを出しているランナーもいる。
このランナーはあえて通路ではなく手すりを通るなど、スピードランに関係があるのか魅せプレイなのかよく分からないテクニックを披露している。
多くのプレイヤーがスピードランでしのぎを削る『Fall Guys』。発売から1ヶ月足らずでかなりの記録が出ている。今後もさらに速いジェリービーンズが登場することは間違いないだろう。
ライター/古嶋誉幸