11月7日に放送されたゲーム情報番組「INDIE Live Expo Ⅱ」にて、Why so serious?とxemonoが開発する育成シミュレーション『NEEDY GIRL OVERDOSE』が発表された。Steamストアページもオープンしている。2021年初頭に発売予定。
本作は、承認欲求をこじらせたちょっと心が弱い女の子を立派な「超絶かわいいインターネットエンジェル」に育て上げる一風変わった育成シミュレーションだ。
『NEEDY GIRL OVERDOSE』の主人公「あめちゃん」はおとなしめに見えて、すぐ調子に乗るワガママで承認欲求が強い女の子。性格が悪く、好きなものは「ピ」と向精神薬。そんな彼女はインターネット上では、性格が良い「超絶最かわてんしちゃん」として全世界のオタクに向けて動画配信を行っている。
プレイヤーは彼女の「ピ」として毎日の行動に口を出し、サイコーの配信者に育てあげるのが目標だ。指示次第でてんしちゃんは配信者として成長していき、どこからともなく沸いて出てきたオタクたちから投げ銭を巻き上げる人気配信者となっていく。
ゲームのインターフェースは見ての通り、OSを再現したものになっている。「ぽけったー」や「いーすた」など、どこかで聞いたことがあるアイコンも並んでおり、この画面でさまざまな指示を出したり、彼女の生活を見ていくようだ。
とはいえ、あくまで中身は性格が悪くわがままな女の子。息抜きとしてデートや「ちょっぴりえっちなこと」をしたり、ストレスが消えていくおクスリをキメさせたり、出会い系で別の男とデートさせたりしてメンタルを支えてあげなければならない。
彼女の裏アカを監視して心の奥でどのようなことを考えているかも分析し、面倒な長文JINEを返したりしてケアしなければ、さまざまな理由で病んでしまう。結果「ピ」に危害を加えたり、あっちの世界へと旅立ったり、あまりハッピーでない結末が待ち受ける。
現代インターネットの闇にとらわれた女の子にハッピーなエンディングが存在するのか、立派な「ピ」として確かめて欲しい。
※このゲームは、露骨な性的表現、違法な物品はこれっぽっちも出てこない健全なゲームだという。架空の薬物や自傷行為、性的行為などがテキスト表現としてのみ登場。エッチな絵や危険な絵は出てこないとのこと。
ゲームプレイだけを見ると『プリンセスメーカー』に代表される育成シミュレーションゲームだが、内容はかなり毒をはらんだものになりそうだ。あくまで架空のはずの配信業界の闇を恐れずに描く。
はたしてあめちゃんは現代社会の闇を乗り越え、立派なインターネットエンジェルに成長して幸せをつかめるのだろうか。
ライター/古嶋誉幸