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「スピードラン」の人気ゲームを約6年にわたり調査した映像が公開。『スーパーマリオ64』が根強い人気示す

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 ライブストリーミングなどの統計データを動画として公開するYouTubeチャンネル「Graphical Lore」にて、2014年から2020年10月末までスピードランで人気だったゲームを調査した映像が公開された。

 調査は海外最大手のスピードラン結果集積サイト「Speedrun.com」で実施されており、該当日から過去100日間にわたり提出されたスピードランの結果数を視覚化している(参考リンク)。「Speedrun.com」によるアクティブなランナー数計算ではなく、第三者による外部からの調査データだ。

 2014年に目立つのは、『ゼルダの伝説 時のオカリナ』の圧倒的なランナー数だ。2位の『スーパーマリオサンシャイン』『スーパーマリオ64』を大きく引き離している。高難度2Dアクション『Super Meat Boy』『ソニックアドベンチャー2 バトル』なども見られるが、上位の多くを任天堂のゲームが占めている。

 2015年に入ると一人称視点パズル『Portal』が台頭。また、『スーパーマリオサンシャイン』がついに1位の座を奪い取る。しかし注目すべきは、これまで影も形もなかった『Barney’s Hide & Seek Game』が上位にいきなり登場している点だ。

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(画像はYouTube「Most Active Speedruns (2014-2020)」より)

 『Barney’s Hide & Seek Game』は1993年にセガジェネシス(海外版メガドライブ)でリリースされた教育ゲームで、小さな子どもでも遊べるように自動プレイモードが搭載されている。自動プレイは独自のパスが最初から決まっておらず、ある程度ランダムになっている。

 そのため「Any%No Controller」という奇妙なカテゴリーも大人気となった。プレイヤーは一切コントロールしないので、完全に運任せAI任せだ。普通にコントロールした場合の現在の世界記録は4分20秒。「Any%No Controller」は9分9秒となっている。『Barney’s Hide & Seek Game』は数ヶ月トップ争いに参加し、それから一気に姿を消すことになった。

 2016年はじめ頃には今度は『アンダーテイル』がトップ争いに参加する。任天堂ゲームとしては、『スーパーマリオ64』がトップとなり、2014年の『ゼルダの伝説 時のオカリナ』を超える数値を記録している。
 ほかにも、スペイン産の2Dアクションでインディゲーム機OUYAで最初にリリースされた『Maldita Castilla』や、RTA in Japanでも披露された『Refunct』、ランナーが走るのを死神が邪魔する『マインクラフト』の使ったパルクールゲーム『DeathRun』など、それまでには見られなかったタイトルも登場している。

 2017年には『バイオハザード7』が一気にトップに躍り出る。もともとクリアタイムで報酬が手に入るシリーズということもあってか、スピードランでも人気のシリーズだ。
 また、ディズニーが提供していた子ども向けのオンラインゲーム『Club Penguin』がトップ争いに参加するが、やはり強いのは『スーパーマリオ64』で、3Dアクションゲーム『A Hat in Time』に一時追い抜かれたりもするが、つねにトップ争いの最中にいる。

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(画像はYouTube「Most Active Speedruns (2014-2020)」より)

 2018年にはほかのゲームを大きく引き離す形で『スーパーマリオ オデッセイ』が一気にトップへ上り詰める。世界が待ち望んだ作品だけに、スピードランコミュニティでも高い関心が寄せられていたのだろう。これまで提出数300~400ほどだったトップのスコアを大きく引き離し、提出数1000以上を初めてマークした。
 高難度2Dアクション『Celeste』や激ムズ壺男ゲーム『Getting Over It with Bennett Foddy』など、クリアするだけでも大変な高難度ゲームも姿を見せている。しかし、やはり安定した人気を誇っているのがやはり『スーパーマリオ64』だ。任天堂以外であれば、『Portal』の人気も根強い。

 2019年末からは『Celeste』が1位を守ることになる。また、ここに来て『マインクラフト』のスピードランの人気が沸騰してきたことも分かる。最速のハッシュ値の捜索現在最速と思われるハッシュ値での記録短縮など、さまざまな楽しみ方ができるゲームだ。

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(画像はYouTube「Most Active Speedruns (2014-2020)」より)

 振り返ってみると『スーパーマリオ64』の不滅の人気に驚かされる。時間が経つにつれてスピードランコミュニティが拡大していく様も手に取るように分かる。誰もが手軽にゲームの動画を撮影でき、それをネット上に公開できるインフラが整った点も大きい。

 また、人気ストリーマーや「Games Done Quick」「RTA in Japan」などのイベントにより、スピードランという楽しみ方自体が広まってきたことも肌感覚として感じる。スピードランという楽しみ方は、これからもさらに多くの人が参加する楽しみ方のひとつとなるだろう。

ライター/古嶋誉幸

ライター
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一日を変え、一生を変える一本を!学生時代Half-Lifeに人生の屋台骨を折られてから幾星霜、一本のゲームにその後の人生を変えられました。FPSを中心にゲーム三昧の人生を送っています。
Twitter: @pornski_eros

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