人気ホラーゲーム『Five Nights at Freddy’s』の開発者スコット・カーソン氏がゲーム開発からの引退を発表した。『Five Nights at Freddy’s』の開発は氏の信頼する人物らに任せ、今後は6人いる子どもとの時間に焦点を合わせるという。
公式サイトでは引退表明とともに、贈られてきたファンアートを紹介。ゲームを楽しんでくれたさまざまなコミュニティに感謝の言葉を述べている。
カーソン氏はまだ子どもだった90年代からクリエイターとしての活動を始めた。13歳の時に母親に買ってもらったゲーム製作ツール『Klik&Play』(クリックアンドプレイ)が、氏の人生の転機となったという。敬虔なクリスチャンとしても知られており、キリスト教をテーマにしたゲームやアニメーション作品も複数発表している。
2000年代に『RPG Max』というゲームをリリース。本作はほとんど資料が残っていないが、RPGを作るためのゲームだったといわれている。その後も無数のゲームをリリースしている。
そして、2014年に最初の『Five Nights at Freddy’s』をリリース。夜間警備員としてライトや監視カメラ、扉の開閉を利用して恐ろしいアニマトロニクスから生き残るホラーゲームだ。続編も襲い来るアニマトロニクスから逃げ回るというテーマは共通しているが、ゲームプレイはそれぞれ異なる。
Scott Gamesとしてナンバリングタイトルや外伝的作品をSteamで公開。Steam外でも外伝RPG『FNaF World』を発表するなど、2014年から氏は『Five Nights at Freddy’s』シリーズを積極的に展開するようになった。
そして、2019年にはVRゲームとなった『Five Nights at Freddy’s VR: Help Wanted』がリリースされる。開発のメインはSteel Wool Studiosで、カーソン氏は共同開発という形で参加。
Illumixが開発したモバイル版スピンオフ『Five Nights at Freddy’s: Special Delivery』がリリースされるなど、ゲームの開発はほかの会社に委託されるようになった。
現在はSteel Wool StudiosがPlayStation 5向けに『Five Nights at Freddy’s: Security Breach』を開発中だ。
カーソン氏は表立ったゲーム開発からは引退するようだが、自分の楽しみのために、あるいは子どものためにゲームを作ることが恋しいと語っている。クリエイターとしての人生からは引退しないのかもしれない。