【7/28 14:34更新】記事公開時において、既存ものを「シリコンカバー」と表記していましたが、正しくは「ヘッドセット用接顔パーツ」です。関係者ならびに読者の方にお詫び申し上げます。
Facebookは、VRヘッドセット「Oculus Quest 2」の顔に接触する「ヘッドセット用接顔パーツ」から皮膚の刺激を感じたり、軽微な皮膚炎が起こることの報告を受け、既存ユーザー向けに新しい「シリコンカバー」の無償交換に対応すると発表した。
すでに日本語での交換発送手続きが開始しており、法人の場合は法人向けテクニカルサポートから連絡して欲しいとのこと。
またこの問題に伴い、Oculus Quest 2の販売を全世界で一時見合わせる。新しいシリコンカバーをパッケージに入れる作業のためだという。販売再開は現地時間8月24日を予定している。
【Oculusより大切なお知らせです】
— Meta Quest Japan (@MetaQuestJapan) July 28, 2021
一部の利用者の方々からOculus Quest 2の「ヘッドセット用接顔パーツ」により軽微な皮膚炎が生じたというご意見を頂き、無償交換を実施していました。(続く)
この対応を変更し、今後はOculus Quest 2をお持ちのすべての利用者の皆さまへ、新たに「シリコンカバー」を無償でお届けいたします。また、今後すべてのOculus Quest 2にこのシリコンカバーが同梱される予定です。詳細は、こちらのWebサイトをご覧ください。https://t.co/Kt5XKTRdVh
— Oculus Japan (@Oculus_Japan) July 28, 2021
Facebook Reality Labsの責任者、アンドリュー・ボスワース氏の声明によると、Oculus Quest 2を装着した際、皮膚の刺激を感じたという報告があったという。アメリカ消費者製品安全委員会は、皮膚刺激の報告は約5716件、医療処置を必要としたのは約45件だったとしている。
昨年の12月の段階で、Facebookはこの問題を把握しており、皮膚科医や毒物学者からアドバイスをもらいながら、徹底的な調査をしたとのこと。その結果、Oculus Quest 2の接顔パーツ、製造工程から有害な汚染物質などは見つからず、安全である判断したという。
また専門家の意見として、他の要因(食品やシャンプーなどの家庭用品)によって、一部の人に皮膚刺激が起こる可能性の割合は、Facebookの予想と一致していたとのこと。
ただし、皮膚の不快感の一因となりえる、通常、存在する少数の微量物質を製造工程において特定した。これらの物質の量は、既に業界標準を下回ってはいたが、念には念を入れて、その量をさらに減少させるために製造工程に変更を加えたとのこと。
そのため昨年12月から、ヘッドセット用接顔パーツの無償交換は実施していたが、アメリカ消費者製品安全委員会とカナダ保健省の報告を受けて、今回、すべてのユーザー向けにシリコンカバーの交換を実施することとなった。またこれに伴い、Oculus Quest 2の販売を、現地時間8月24日まで全世界で一時見合わせる。
リコールの対象は、Oculus Quest 2の既存ユーザー、および別売りの「ヘッドセット用接顔パーツ」、「フィットパック」を所持している全ユーザーとなる。すでに日本語での対応フォームもできており、無償で交換ができる。
なお手持ちの「ヘッドセット用接顔パーツ」を使って、皮膚の刺激を感じたり肌荒れになった場合、使用を中止して交換の手続きをして欲しいとのこと。