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H.P.ラヴクラフトの小説『ダゴン』をアドベンチャーゲームにした『Dagon: by H. P. Lovecraft』が9月24日に配信決定。価格は無料

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【15:15】記事公開時、「翻訳版の著作権が失効している」という旨を記載していましたが、正しくは「原作の著作権が失効しており翻訳版はクリエイティブ・コモンズ・ライセンスで提供されている」でした。関係者ならびに読者の皆様にお詫び申し上げます。

 Bit Golemは、ハワード・フィリップス・ラヴクラフトの短編小説『ダゴン』をテーマにしたVR対応アドベンチャーゲーム『Dagon: by H. P. Lovecraft』を現地時間9月24日に無料で配信すると発表した。

 対応プラットフォームはPC(Steam)。記事執筆時点のSteamのストアページでは、日本語対応のチェックマークが入っている。

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(画像はSteam『Dagon: by H. P. Lovecraft』より)

 H.P.ラヴクラフトの作品『ダゴン』は、1919年に発表された短編小説。原作の著作権は失効しており、大堀竜太郎氏による翻訳版がクリエイティブ・コモンズ・ライセンスで青空文庫にて提供されている。

 モルヒネ中毒の男が書き記した手記の体裁で物語はつづられており、第一次世界大戦のさなか、ドイツの襲撃艇に拿捕されたため、男が救命ボートで脱走したところから物語ははじまる。

 男は漂流のはてに泥に覆われた奇妙な陸地に上陸することになるが、そこで鱗に覆われた腕を持つ巨大な怪物と遭遇してしまう。男があわててボートに逃げ込むと大嵐の襲いかかり、気がつけば救助されて病院にいた。

 男はそこでフェリシテ人の伝説に登場する魚神「ダゴン」についての話を聞く。あの陸地で出会った怪物は現実だったのか、それとも幻だったのだろうか。そのようなことに思いをはせていると、病室のドアからヌメヌメした巨体がぶつかる音が聞こえはじめる。そして男は恐慌をきたしながら最後にこう記す。

神よ、あの手が! 窓に! 窓に!

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(画像はSteam『Dagon: by H. P. Lovecraft』より)
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(画像はSteam『Dagon: by H. P. Lovecraft』より)
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(画像はSteam『Dagon: by H. P. Lovecraft』より)
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(画像はSteam『Dagon: by H. P. Lovecraft』より)
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(画像はSteam『Dagon: by H. P. Lovecraft』より)
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(画像はSteam『Dagon: by H. P. Lovecraft』より)

 本作はこの短編小説を原作としたポイント&クリックアドベンチャー。主観視点で調べていくと、原作に準拠したテキストが表示される。プレイ時間は30分ほどで、ストーリーだけでなく原作が書かれた背景や著者についても学べるものとなっている。

 もともとは8月のリリースを目指していたが9月に延期し、今回改めて正式に配信日も決まった形だ。ストアページの紹介文によると「副作用として、不眠症、精神錯乱、無限の恐怖を経験する場合があります」と書かれているので、プレイには注意が必要だ。

 なお記事執筆時点で、Steamのストアページの紹介文にて「日本語対応」のチェックマークは入っているが、配信中の体験版では日本語に対応していなかった。しかし公式Twitterアカウントでは日本語版のテストを行っていることを報告しているので、日本語版が準備されていることは間違いなさそうだ。

 また本作は無料でリリースされるが、制作者のサポートをしたいなら本編と同時にリリースされるDLCを購入して欲しいとのこと。DLCには『ダゴン』の電子ブック版や、オーディオブック版、壁紙などが付属している。

 本作はVRに対応しているので美麗なグラフィックもあいまって『ダゴン』の世界に入ったかのような体験ができそうだ。『Dagon: by H. P. Lovecraft』を現地時間9月24日に配信開始だ。

ライター
85年生まれ。大阪芸術大学映像学科で映画史を学ぶ。幼少期に『ドラゴンクエストV』に衝撃を受けて、ストーリーメディアとしてのゲームに興味を持つ。その後アドベンチャーゲームに熱中し、『この世の果てで恋を唄う少女YU-NO』がオールタイムベスト。最近ではアドベンチャーゲームの歴史を掘り下げること、映画論とビデオゲームを繋ぐことが使命なのでは、と思い始めてる今日この頃。
Twitter:@fukuyaman

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