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『MGSV』のネットミーム「良いですか落ち着いて聞いてください」が急速に拡散中。小島秀夫監督もSNSで反応し有名になった冒頭シーンを解説

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 『メタルギアソリッドⅤ ザ・ファントム・ペイン』のネットミームが2022年2月に入ってから盛んになっており、ゲームの生みの親である小島秀夫監督がリアクションをするなど、注目を集めている。

『MGSV』のネットミーム「良いですか落ち着いて聞いてください」拡散中_001
(画像はTwitterより)

 拡散しているネットミームは、『メタルギアソリッドⅤ ザ・ファントム・ペイン』の冒頭シーンから引用されているもので、主治医がスネークに対して9年の長きにわたる昏睡状態だったことを告げるというショッキングな一場面だ。

 ミームではこれにならい、おもに「良いですか、落ち着いて聞いて下さい」という言葉から始めて、特定の話題を出しつつ「あなたが眠っているあいだにこんなことが起きていましたよ」と時間の流れの残酷さを告げるものとなっている。

 この主治医は声優の大塚芳忠さんが声を演じており、ゲームをプレイした人がネットミームに触れると、思わず大塚芳忠さんのボイスが脳内で再生されてしまうものとなっている。

 このネットミームが周知され始めたきっかけのひとつとしては、YouTubeで『機動戦士ガンダム バトルオペレーション2』の動画を投稿しているスナネコ技術試験中尉さんと、カクヨムで執筆活動をしている白神天稀さんのツイートが挙げられる。

 スナネコ技術試験中尉さんは「良いですか、落ち着いて聞いてください。正月休みは、終わりました」、白神天稀さんは「良いですか、落ち着いて聞いて下さい。貴方が眠っていたこの4年間、HUNTER × HUNTERの連載はまだ再開していません」という文言で、それぞれ記事執筆時点では3.5万リツイート、4.1万リツイートを超えるほどの拡散をみせている。

 後者の『HUNTER × HUNTER』の文言では、ニコニコ動画で声真似動画を投稿しているエニグマ伯爵さんが、声をあてた動画バージョンを公開しており、さらにそれに対して声優の中田譲治さんがコメントするツイートを投稿している。

 なお現在では、ネットミームがさまざまに派生しており、文言を変えるだけでなく、主治医と後ろの看護士のキャラクターを違うキャラクターに変更したり、主治医と看護士が別のネットミームと融合したり、パロディ化されたりする場合がある。

 現在、こうしたネットミームは急速に作られており、『メタルギアソリッドⅤ ザ・ファントム・ペイン』の生みの親である小島秀夫監督も反応。さらにこのシーンに込められた意図や裏話なども披露しており、キャラクターモデルを演じているのは、ナビゲーションサービス「NAVITIME」のモデルを担当している人だという。

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(画像はNAVITIME ナビタイムの会員機能についてより)

 スネークのような昏睡状態になっていなくても、ふと過去を振りかえったり、年月を可視化されることで時間の流れに驚いてしまう経験は誰もがしたことがあるはず。そうした共感を呼び起こすことが、今回の拡散されていることの一因といえそうだ。

ライター
85年生まれ。大阪芸術大学映像学科で映画史を学ぶ。幼少期に『ドラゴンクエストV』に衝撃を受けて、ストーリーメディアとしてのゲームに興味を持つ。その後アドベンチャーゲームに熱中し、『この世の果てで恋を唄う少女YU-NO』がオールタイムベスト。最近ではアドベンチャーゲームの歴史を掘り下げること、映画論とビデオゲームを繋ぐことが使命なのでは、と思い始めてる今日この頃。
Twitter:@fukuyaman

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