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“一度ゲームを閉じると死んでしまう”と命乞いされるペット育成ゲーム『BitBuddy』が公開。デッキ構築カードゲーム『Inscryption』の作者が48時間で作った作品

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 デッキ構築型カードゲーム『Inscryption』で知られる個人ゲーム開発者のDaniel Mullins氏は4月6日(水)、“ウィンドウを閉じると死ぬ”無料の育成ゲーム『BitBuddy』をインディーゲーム配信プラットフォームのitch.ioにて公開した。Windows対応のダウンロードソフトで日本語には対応していない。

 関連ページの情報によると本作は、2002年4月の創設から今回で50回目を迎えたゲームジャム【※】イベント「Ludum Dare(ルドゥム・ダレー)」で“必然を遅らせる”テーマのもと、Mullins氏個人だけで48時間以内に制作されているという。

【※】ゲームジャム:時間やテーマなどの制限がかけられた状態でゲームを制作するイベント。Mullins氏が参加した「Ludum Dare」はふたつのルールに分けられており、『BitBuddy』は“ソースコードを含む完全な個人制作で48時間以内に完成させる”上級者向け部門(Compo)での出展となっている

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(画像は『BitBuddy』より)

 『BitBuddy』は、緑や青緑の色をした奇妙な生き物「BitBuddy」と一緒に暮らす“体験版”のていを成す作品なのだが、一度ゲームを起動するとBitBuddyは「もしあなたが終了(Quit)ボタンを押したり、このウィンドウを閉じたりしたらわたしは死んでしまうだろう。生きがいがあるわけではないが、どうか閉じないでほしい」と懇願してくる。実際にゲームを終了した場合、次に起動したプレイヤーの前に現れるのは無残なドクロの姿。ゲームを再起動、もしくは再インストールしたとしても二度とくつがえることはない。

 “体験版”のていを成すだけあって、初期の作中は「餌やり(FEED)」と「プロモーションコード(PROMO CODE)」、そして終了のボタンしか用意されていない。食べ物をあげてもBitBuddyが食欲を示すことは一切なく、プレイヤーはどうしようもない退屈を感じるだろう。しかし、根気よく食べ物を降らせていくと新たなミニゲームのボタンが登場。いくつかのコンテンツを徐々に体験できる。

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(画像は『BitBuddy』より)
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(画像は『BitBuddy』より)

 Mullins氏はこれまでにも“ゲームを遊ぶプレイヤーをゲーム内で操作”するサスペンスパズルゲーム『Pony Island』や、部屋の探索や謎解きをはじめとする多彩な要素を含めたカードゲーム『Inscryption』など、優れたメタフィクションの演出を絡めた作品で知られている。“ゲームの終了”という必然を遅らせる本作のさまざまな演出もそのひとつだ。

 なお、作品ページやMullins氏のTwitterアカウント(@Daniel Mullins)にはいくつかのプロモーションコードが記載されているほか、作品ページのコメント欄には“ゲームをリセットする禁術”の手順も示されている。とはいえ、殺めた個体と別の個体を呼び出す行為は無粋なものかもしれないため、実行する場合はくれぐれも注意されたい。

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RPGのようなバトルも展開される
(画像は『BitBuddy』より)
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夕日をバックにボートを漕ぎながら今生の別れを惜しむBitBuddy
(画像は『BitBuddy』より)

 『BitBuddy』はitch.ioにて無料で公開中だ。あなたがもしウィンドウを長く起動し続ければ、あなたのBitBuddyはその分だけ長く生きられるだろう。

ライター
2019年11月に電ファミへ加入。小学生の時に『ラグナロクオンライン』に出会ったことがきっかけでオンラインゲームにのめり込む。コミュニケーション手段としてのゲームを追い続けている。好きなゲームは『アクトレイザー』『モンスターファームアドバンス2』『新・世界樹の迷宮2』など。
Twitter:@fuyunoyozakura

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