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「1chip MSX 3」が今夏までに正式発表へ、MSXの生みの親である西和彦氏が表明。プロジェクトEGGを運営するD4エンタープライズと販売の合意

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 アスキーの創業メンバーでMSXの生みの親である西和彦氏が、自身のTwitterアカウントで「1chip MSX 3」を夏の終わりまでに正式に発表すると表明した。

 また「1chip MSX 3」を、プロジェクトEGGを運営するD4エンタープライズ社と販売の合意をしたと発表した。

 西和彦氏は、1978年に「アスキー出版」(のちのアスキー)の創設メンバーのひとりとして、コンピューター雑誌「月刊アスキー」を立ち上げた人物。

 その後、マイクロソフトの創業者のビル・ゲイツと知り合い意気投合、マイクロソフトの極東代理店としてアスキー・マイクロソフトを設立した。新しいPCを開発していたNECと掛け合い、マイクロソフトBASICの改良型を載せた「PC-8001」の企画・設計に携わる。PC-8001は日本初の本格的なパソコンとして大ヒットを記録した。

 1983年に「パソコンの統一規格を作る」という構想のもと、共通規格「MSX」を立ち上げた。参画するメーカーが相次ぎ多くのパソコンが発売されたが、ライバルとして上位機種にIBM、普及版としてファミコンの板挟みになり、存在意義を発揮することができなかった。しかしMSXは、ゲーム機として愛好する人がおり、現在でも根強いファンがいる(以上、参考文献として西和彦氏の著作『反省紀』より)。

「1chip MSX 3」が今夏までに正式発表へ、MSXの生みの親である西和彦氏が表明_001
(画像はTwitterより)

 「1chip MSX 3」の開発や構想を西和彦氏が進めていることは自身のTwitterアカウントで以前から明らかにしており、MSX-DOS改め「MSX OS」を載せるなどの意向を表明している。40年の技術の変化を盛り込んだ、新しい形のホビーコンピューターになるという。

 今回、オプションとしてDVDドライブやBlu-rayドライブが利用可能であり、さらにD4エンタープライズとのコラボレーションから、プロジェクトEGGの膨大なゲームライブラリがすべて利用ができる。

 理想のパソコンを追い求めた西和彦氏の新たなる挑戦「1chip MSX 3」。正式な発表は「夏の終わりごろ」とのことなので、続報に期待したい。

ライター
85年生まれ。大阪芸術大学映像学科で映画史を学ぶ。幼少期に『ドラゴンクエストV』に衝撃を受けて、ストーリーメディアとしてのゲームに興味を持つ。その後アドベンチャーゲームに熱中し、『この世の果てで恋を唄う少女YU-NO』がオールタイムベスト。最近ではアドベンチャーゲームの歴史を掘り下げること、映画論とビデオゲームを繋ぐことが使命なのでは、と思い始めてる今日この頃。
Twitter:@fukuyaman

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