ウクライナ・キーウに拠点を置くStarni Gamesは、ノベルゲーム『Ukraine War Stories』の配信を開始した。
対象プラットフォームはPC(Steam)。価格は無料。日本語に対応している。
『Ukraine War Stories』は、ロシアによるウクライナ侵攻を題材にしたノベルゲーム。ロシア軍の占領下で暮らす市民となり、兵士ではなく民間人として彼らの身に実際に起きた出来事を追体験する。
すべてのシナリオは実話と目撃者の証言に基づいており、背景などのイラストは実際の戦場で撮影された写真が元になっているという。物語は「ホストメリ」、「ブチャ」、「マリウポリ」のそれぞれの街を舞台にした3つのシナリオが展開する。
「ホストメリ」は、首都キーウ近郊にロシア軍のパラシュート部隊が降下して、ホストメリはロシア軍の最初のターゲットのひとつとなった場所だ。
航空業界に勤めていた元エンジニアの主人公・オレクシー・ボリソウは戦争に直面し、限られた物資をやりくりし仲間たちとともに生き延びなくてはいけない事態となった。
また「ブチャ」は、3月5日にロシア軍の手に落ち、周辺の都市と同様に1か月にわたり侵略者の占領下へ置かれた街。
主人公のヤリク・クラウチェンコは妹ヴィカとともに、キーウからブチャへと避難してきた。しかしロシア軍の占領にあって、ふたりは脱出することができず、ブチャに留まることを余儀なくされた。脱出を果たすことができないまま、占領政策の残酷さはどんどん増していった。
なお「マリウポリ」に関しては記事の執筆時点で詳細は不明なので、実際にプレイして確かめて欲しい。
開発しているのはウクライナ・キーウに拠点を置くスタジオStarni Gamesで、過去にはストラテジーゲーム『Strategic Mind: Fight for Freedom』などを発売している。
本作は金銭目的のものではなく、ウクライナの人々の身に実際に起きた出来事を世界中の人々に知ってもらうために作成されているという。ゲーム内ではウクライナへの人道支援のリンク先が案内されているので、ゲームをプレイした人は寄付してみてはいかがだろうか。
実話と目撃者の証言に基づいたロシアによるウクライナ侵攻を題材にしたノベルゲーム『Ukraine War Stories』は無料で配信中だ。