ミュージシャンのAdolf Nomura氏は10月24日、写真撮影をテーマにしたゲーム『ウムランギジェネレーション』を手掛けたNaphtali Faulkner氏による新作ホラーゲーム『FIVESEVEN』の映像を公開した。
本作の発売時期や対応プラットフォームは明かされていない。
今回公開された映像は、3本のゲームを個人的に紹介する企画映像にサプライズとして唐突に挿入されるかたちで公開された。
映像によると『FIVESEVEN』は「成田を出発する最終電車」が舞台のホラーゲーム。開発者であるNaphtali Faulkner氏のTwitterによると『メタルギア』や『サイレントヒル』、『バイオハザード』に影響された作品を目指しているという。
本映像は三人称視点で描かれており、座席の下をほふく前進で探索したり、出現した黒いクリーチャーから逃走したり、入手したマグナムで迎え撃つ姿が収録されている。開発者が明らかにした影響元の作品も参照すると、本作はマップを探索し、随所でアイテムを獲得しながら敵と戦うサバイバルホラーゲームになりそうだ。
Not in the slightest. It is inspired by my beloveds Metal Gear Silent Hill and Resident Evil. Dark Souls is good, but their are enough illegitimate children of the souls games in the indie space.
— Veselekov (@Veselekov) October 24, 2022
なお、本映像は正式発表ではなく、「クールな電車のレベル」をお披露目するべく公開されている。
映像における車内販売のカートに着目すると、Unityに搭載されているデフォルトのシェーダーのようなノッペリした質感で描画されている。リボルバー銃も同一の質感で、個別のテクスチャが設定されていない。上記の点により、映像に登場する多くのオブジェクトはかなり開発途中のものだろう。
いっぽうで、Naphtali Faulkner氏のTwitterでは開発途中のキャラクターの姿も投稿されており、『ウムランギジェネレーション』のようなローポリの3DCGとトゥーンシェーダーを駆使したスタイリッシュなビジュアルを期待できる。
ちなみに、新作ホラーゲーム『FIVESEVEN』の開発者であるNaphtali Faulkner氏が手掛けた『ウムランギジェネレーション』は第24回文化庁メディア芸術祭のエンターテインメント部門を受賞しており、国内外で高い評価を得た作品だ。
舞台は開発者が「クソみたいな未来」と評する、退廃的な未来を迎えたニュージーランドのタウランガ市。プレイヤーは破滅が迫る世界で配達人と写真家を兼業する主人公となり、街中を撮影していく。
ゲームプレイはお題にそって、あるいは自由に写真を撮影することのみ。そんなシンプルなゲームデザインでありながら、腐敗した終末目前の世界や世界のバックグラウンドをドラマチックに描いている点が特徴となっている。
また、今回の映像を公開したAdolf Nomura氏は『ウムランギジェネレーション』のサウンドトラックを担当する作曲家だ。
同作のサウンドトラックにはブーンバップやジャングル、UKG、UKダブステップインストのグライム、ジュークなど、多彩なダンスミュージックを収録。いずれもややビットクラッシュされたデジタルなローファイさを携えており、ローポリな3DCGでスタイリッシュなビジュアルを提示する『ウムランギジェネレーション』の作風にマッチしたサウンドトラックとなっている。
Naphtali Faulkner氏の新作の情報をAdolf Nomura氏が公開していることから、『FIVESEVEN』でも両者がコラボレーションする可能性は高い。興味がある読者はSNSの情報をチェックして、ふたりが織りなすスタイリッシュな新作ゲームの正式発表を待とう。