KRAFTONは今年の5月にスタジオが閉鎖したTango Gameworksについて、事業継承を行ったことを8月12日に発表した。
また、『Hi-Fi RUSH』のIPも確保し、今後IPの拡大に向けた新たなプロジェクトに着手予定。「Tango Gameworks」の法人化と開発人材の雇用承継を進めていくとしている。
Tango Gameworksは『バイオハザード』で知られる三上真司氏によって作られた東京に拠点を置くゲームスタジオだ。代表作としては『サイコブレイク』、『Ghostwire: Tokyo』、『Hi-Fi RUSH』などが知られ、数々の名誉ある賞を受賞するなどいずれの作品も高い人気を誇っている。
しかし、惜しまれながらも2024年5月、親会社のマイクロソフトの意向により突如としてスタジオの閉鎖が発表。関係者からはスタジオの復活を願う声であふれたが、しばらくの間音沙汰がなかった。
そして本日8月12日、ついにKRAFTONにより、米国Xboxとゼニマックス社の協力のもと、「Tango Gameworks」を事業継承したと発表された。
発表によると、『Hi-Fi RUSH』のIPも確保したうえ今後はIP拡大に向けた開発及び、新たなプロジェクトに着手していくようだ。あわせて「Tango Gameworks」の法人化と開発人材の雇用承継を進めるという。
ちなみに、プレスリリースによると今回の発表受けMicrosoft社は「Tango Gameworksの方々がKRAFTONで挑戦し続けることができるように、積極的に支援する」ことを約束。すでにリリースされている既存のゲームカタログに影響はないと誓った。
なお、今回事業を継承したKRAFTONは『PUBG: BATTLEGROUNDS』で知られるゲームスタジオ。今回の事業継承は日本市場への初の大規模投資としており、「日本だけでなく世界のゲーム市場において、クリエイティブなゲームプレイを発見し、クリエイターを尊重するというKRAFTONの哲学を表す良い例であり、今後も魅力的なゲーム体験を創るクリエイターを見つけるための努力を続けていきます」とコメントしている。
以下、プレスリリースより
KRAFTON、ゲーム開発会社「Tango Gameworks」を事業継承
(株)KRAFTON(代表取締役 キム・チャンハン)は、8月12日(月)米国Xboxとゼニマックス社の協力のもと、「Tango Gameworks」を事業継承したと発表しました。Tango Gameworksの人気タイトル『Hi-Fi RUSH』IPを確保し、「Tango Gameworks」の法人化と開発人材の雇用承継を進めます。
「Tango Gameworks」は2010年に設立された日本のゲームソフト開発スタジオで、2021年にMicrosoft社に買収され、今年 5月に閉鎖を発表しました。
代表作は、リズムアクションゲームの『Hi-Fi RUSH』、サバイバルホラーの『PsychoBreak』、『PsychoBreak2』、アクションアドベンチャーの『Ghostwire: Tokyo』があります。
「Tango Gameworks」のフラッグシップタイトルである『Hi-Fi RUSH』は、グローバル配信プラットフォーム「Steam」で「圧倒的に好評」と評価されており、2023年にリリースされたゲームの中から世界のメディアやゲームファンの投票によって選ばれた優れたゲームを表彰する「The Game Awards 2023」では「Best Audio Design」賞を、ゲーム開発者によって選出されるアワード「第24回 Game Developers Choice Awards(GDC Awards)」では「Best Audio」賞、2023年度の英国アカデミー賞ゲーム部門「20th BAFTA Games Awards」では「Best Animation Award」を受賞する等、数々の名誉ある賞を受賞しています。
KRAFTONは、「Tango Gameworks」のゲーム開発に対する職人精神と新しい楽しさを創造する独創性を尊重し、「Tango Gameworks」を迎え入れることを決めたと述べました。
今回の投資は、『Hi-Fi RUSH』IPの伝統を引き継ぎながら「Tango Gameworks」の次回作を待っている世界中のファンのための選択であると考えています。
今後KRAFTONは、「Tango Gameworks」の人気タイトル『Hi-Fi RUSH』のIP拡大に向けた開発及び、新たなプロジェクトに着手する予定です。
また、Microsoft社は、「Tango Gameworksの方々がKRAFTONで挑戦し続けることができるように、積極的に支援する」ことを約束しました。一方、『Hi-Fi RUSH』を含め既存のゲームカタログである『PsychoBreak』、『PsychoBreak 2』、 『Ghostwire: Tokyo』への影響はありません。
KRAFTONは、「今回の発表は、KRAFTONのグローバル戦略において重要な日本のゲーム市場への初の大規模な投資となりました。日本だけでなく世界のゲーム市場において、クリエイティブなゲームプレイを発見し、クリエイターを尊重するというKRAFTONの哲学を表す良い例であり、今後も魅力的なゲーム体験を創るクリエイターを見つけるための努力を続けていきます」と述べました。
■KRAFTON, Inc.について
韓国に本社を置くKRAFTON, Inc.は、楽しくユニークな体験を提供する魅力的なゲームを発掘し、パブリッシングすることに取り組んでいます。2007年に設立されたKRAFTONは、「PUBG STUDIOS」、「Striking Distance Studios」、「Unknown Worlds」、「Bluehole Studio」、「RisingWings」、「5minlab」、「Dreamotion」など世界的に有名な開発者が所属しています。各スタジオは、常に新しいことに挑戦し新技術を通じてゲームの楽しさを革新し、より多くのファンの心をつかむためにプラットフォームとサービスを拡大しています。
KRAFTONは、『PUBG: BATTLEGROUNDS』、『PUBG MOBILE』、『The Callisto Protocol』、『NEW STATE MOBILE』、『Moonbreaker』、『Defense Derby』、『TERA』など一流のエンターテインメントコンテンツを運営しています。世界中に情熱的で意欲的なチームを擁するKRAFTONは、世界クラスの能力を有するテクノロジー先進企業で、マルチメディアエンターテインメントとディープラーニングを含むビジネスの視野を拡大することに取り組んでいます。詳細はhttps://krafton.co.jp/をご覧ください。