12月30日(月)、開催中のチャリティイベント「RTA in Japan Winter 2024」6日目にて、『マリオカート8 デラックス コース追加パス』の計48コースを「150cc、アイテムあり」で走破するRTAが披露された。
「RTA in Japan Winter 2024」は、東京・ベルサール飯田橋ファーストとオンライン配信のハイブリッド形式で12月31日(火)まで開催中。公式Twitchチャンネルでの配信収益やアパレルブランド「無敵時間」が販売する関連グッズの収益は、一部を除いて国境なき医師団へ寄付される。
「RTA in Japan」は、“走者”と呼ばれるプレイヤーたちが“できるだけ早い時間でゲームをクリアする”遊び方「RTA(リアルタイムアタック)」を披露し、Twitchチャンネルの収益やグッズ売上を国境なき医師団へ寄付しているチャリティイベントである。
今回、『マリオカート8 デラックス コース追加パス』48コースのRTAを披露したくさあんさんは、有志で開かれていた『マリオカート8 デラックス』世界大会にて、2018年から2023年まで日本代表のキャプテンを務めたプレイヤーだ。
世界中のRTA記録を集積するデータベースサイト「Speedrun.com」上では、今回の追加コース48種(150cc、アイテムあり)のほか、全96コース(150cc、アイテムあり)、通常コース48種(150cc、アイテムあり)と3種のレギュレーションでくさあん氏が世界1位の記録を保持している。
今回のRTAでは2023年冬の通常コース48種RTAに続くかたちで、バーチャルライバー/VTuberグループ「にじさんじ」所属のシェリン・バーガンディさんと有志の世界大会の参加メンバーであるもあさんが解説を担当。各コースのショートカットテクニックだけでなく、アイテムを使用してくるCPUの妨害も影響してくるなか、「どこまで安定した走りを見せられるか」を見どころとしてプレイと解説が披露されていった。
プレイの序盤では「Tour パリプロムナード」や「N64 チョコマウンテン」などのステージで“トゲゾーこうら”や“サンダー”の相次ぐ被弾を受けてスリリングな走り出しとなった。
しかし、走行中には自分で投げた“バナナ”を被弾することによるタイムロスの軽減や、壁面に車体の後部を向けて行うノーアイテムでの“アカこうら”の処理など、アクシデントに対応する熟練したテクニックの数々を見せてくれている。
また、序盤の難所のひとつ「Tour ニンニンドージョー」では、岩を踏んで池を飛び越えるノーアイテムショートカット(以下、NISC)と隠しルートへの突入を2連続で成功。別コース「DS ワルイージピンボール」でもスタート直後の鉄球をスレスレで回避する高難度テクニック「球抜け」を見事に成功させたほか、前方に投げ反射させた“ミドリこうら”で“トゲゾーこうら”の被弾を軽減する高等テクニックも登場した。
中盤も引き続きNPCの容赦ない猛攻を受ける形となったが、前半最後のコース「3DS レインボーロード」では初回のアイテムボックスで“バナナ”を引き、道中でもミニターボを溜めつつのアイテム確保を決め、被弾ゼロでの走破に成功した。
また、「Wii DKスノーボードクロス」における“2段ショートカット”はもちろん、「ヨッシーアイランド」でも全周で最速ルートを出現させる“ハテナ雲”の確保にも成功。「Tour バンコクラッシュ」では2度目となるノーアイテムでの“アカこうら”の処理を決めたほか、「DS マリオサーキット」や「GC ワルイージスタジアム」でのNISCもうまく決め、安定した走りを見せた。
少しづつNPCの攻勢が収まり、走りが安定してきた終盤はじめの「Tour アテネポリス」では高低差の激しいNISCを成功させたほか、突如もあさんが最速を生み出すためのテクニックと思われる解説を呪文のように高速詠唱。くさあんさんはおそらく解説のとおりに連続でアクションを決め、困惑するシェリンさんと視聴者らをも置いていく素晴らしい走りを見せた。
また、最終盤の「GC DKマウンテン」や「Wii レインボーロード」でもショートカットを成功。全体を通しては、シェリンさんのコメントがいわゆるフラグとなる形で直後に“サンダー”を被弾する場面や、スタート直後のアイテムボックスで“アカこうら”を被弾しないよう「お祈り」するポイントも起きつつ、終始にぎやかなムードで「1時間57分33秒」のRTAを終えた。
チャリティイベント「RTA in Japan Winter 2024」は、12月31日(火)夜までノンストップで開催中だ。リアルタイムの様子は東京・ベルサール飯田橋ファーストの会場とTwitchで視聴できるほか、イベント公式のタイムスケジュールも随時更新されているため、興味のあるタイトルを探して視聴してみるとよいだろう。