ミズノ株式会社は10月29日、炭素繊維強化プラスチック(CFRP)板バネフットギアコンセプトモデル「MOBILARIA β(モビラリア ベータ)」を「Japan Mobility Show 2025」に出展すると発表した。
近年、テクノロジーの進化により注目されている「人間拡張(Human Augmentation)」に沿ったモビリティ(移動手段)の一つとしており、自転車や電動キックボードとは異なる「履物」を通して人間の能力を進化・増強させることを目指す。
このシューズでは、競技用義足の板バネ研究開発で培ったカーボン技術を採用し、アッパー部とブレード部にはシューズ作りのノウハウを活用。
一体となったギアと脚が下肢の運動メカニズムを変化させることで、より効率的な走行を実現する。
具体的にはアッパー部を陸上スパイクから着想を得た構造にしており、かかと部分と連動した靴ひもを調整することで、かかとをしっかりとホールドする。
結果、バネ特性を発揮するCFRP板バネを効率的に使えるようになり、下肢が効率良くパワーを発揮するという。

デザインがあまりにも未来的すぎることから、その効果を想像することは容易くないが、同社は「より楽な移動を目指すCFRP板バネフットギア」として失った能力を補い、身体能力を飛躍的に高めることができるシューズを目指している。
健常者だけでなく、シニアや障がい者、妊婦、子どもなど、すべての人々が自らの身体を自由自在に操り、今までできなかったことができるようになる社会が眼の前に迫っているようだ。
コンセプトモデルが出展される「Japan Mobility Show 2025」は、11月9日まで東京ビッグサイトにて開催中。モビリティの原点とされる「履物」の未来を確かめよう。
おはようございます☀️
— MIZUNO JP(ミズノ株式会社) (@mizunojp) October 28, 2025
今日もよろしくお願いします🙌
突然ですが、ミズノは明日から東京ビッグサイトで開催される「Japan Mobility Show 2025」に出展します🚗
ミズノが考える未来のモビリティのコンセプトモデル「MOBILARIA β」を展示しますので、ぜひ会場にお越しください!! pic.twitter.com/Rq6IB6ex3Q
以下、プレスリリースの全文を掲載しています
CFRP板バネフットギアコンセプトモデル「MOBILARIA β」を発表
ミズノが考える未来のモビリティ
ミズノは、炭素繊維強化プラスチック(CFRP)板バネフットギアコンセプトモデル「MOBILARIA β(モビラリアベータ)」を、10月30日から11月9日まで東京都江東区の「東京ビッグサイト」で開催される「Japan Mobility Show 2025」に出展します。
テクノロジーの進化により便利なモビリティが増える中、ミズノグローバル研究開発部では「履物」を「モビリティ(移動手段)」と捉え、自身の体を使って楽に移動することを目指しています。移動を楽しむモビリティを通じて、新たな価値の創造を提案していきます。
CFRP板バネフットギアコンセプトモデル「MOBILARIA β」は、競技用義足の板バネ研究開発で培ったカーボン技術を採用し、アッパー部とブレード部にはシューズ作りのノウハウを生かしています。この「MOBILARIA β」は、ギアと脚が一体となり、下肢の運動メカニズムを変化させることで、より効率的な走行を実現することを目指しています。デザインは、カーデザイナーの山本卓身(やまもとたくみ)氏との共創によって生まれ、モビリティのデザインエッセンスが取り入れられています。
CFRP板バネフットギアの開発は、「はかる」「つくる」「ためす」を高速回転させることができるイノベーションセンター「MIZUNO ENGINE」※1で研究開発が行われました。本施設内でCFRP板バネ型を製作することで、試作工期を約93%※2短縮、試作開発費も約8分の1※3で実現しました。
※1 イノベーションセンター「MIZUNO ENGINE」が稼働開始(2022年11月稼働) https://corp.mizuno.com/jp/news-release/2022/20221108
※2 CFRP板バネを製作するための型作成は、通常の納期目安が28日だが、3Dプリンターを使用することで2日に短縮。
※3 型費用は一般的な金属型と試作で用いた樹脂型の比較。
CFRP板バネフットギア「MOBILARIA β」の特長
ブレード部には、競技用義足の板バネ研究開発で培ったカーボン技術を採用しています。CFRP板バネは、力が加わる接地時にたわみ、バネ特性を発揮します。このバネ特性に合った走行動作によって、下肢が効率良くパワーを発揮することを「MOBILARIA β」は目指しています。アッパー部には、陸上スパイクから着想を得た構造を採用しています。かかと部分と連動した靴ひもを調整することで、かかとをしっかりとホールドします。このホールドにより、「MOBILARIA β」と脚が一体となりCFRP板バネを効率的に使えるようになります。

▼詳しくはこちら
URL: https://corp.mizuno.com/jp/articles/0103
カーデザイナー山本卓身氏との共創
「デザインでより良い世界を。」をモットーに、スプーンから空飛ぶ自動車、さらには船舶に至るまで幅広いプロダクトデザインを手掛ける山本卓身氏は、「履物はモビリティの原点」と捉え、「MOBILARIA β」の開発においてコンセプトの立案からデザインまで、共に新しい価値を創造するため取り組んできました。「MOBILARIA β」のデザインは、山本氏が持つモビリティのデザインエッセンスが取り入れられています。
ミズノが考える人間拡張技術について
デジタル技術の普及により暮らしは格段に便利になりましたが、人間の身体的な性質は、約1万年前の狩猟時代からほとんど進化していないといわれています。近年、テクノロジーの進化により人間の能力を進化、増強させる技術や考え方として「人間拡張(Human Augmentation)」が注目されています。
ミズノでは、人間拡張技術の社会実装に向けて、より速く、より強く、より高くといったパフォーマンス向上を可能にする領域や、自らの身体を使った未来のモビリティ(移動手段)を開発する領域などにチャレンジしています。
健常者だけでなく、シニアや障がい者、妊婦、子どもなど、全ての人が自らの身体を自由自在に操り、今までできなかったことができるようになることで、誰もが前向きに「やりたいこと、やろう!」と思える活気ある社会を、ミズノのスポーツテクノロジーと人間拡張技術の融合を通じて実現していきます。
▼詳しくはこちら
URL:https://corp.mizuno.com/jp/articles/0067
イノベーションセンター「MIZUNO ENGINE」について
2022年11月に稼働したイノベーションセンターは、研究開発の基本となる「はかる」「つくる」「ためす」ための特殊設備を1カ所に集結させた施設です。1カ所に集めることで、開発のスピードアップとともに、1906年の創業以来培ってきたシューズ、アパレル、用具、それぞれの多様な知見や技術を持った研究開発者が、計測設備や試作設備を共用することで交流し、新たなアイデアをつくり出します。
▼詳しくはこちら
URL:https://corp.mizuno.com/jp/technology


 
              



 
                     
                     
                     
                     
                     
                     
                     
                     
                     
                     
                     
                     
                     
                         
                         
                         
                         
                        
 
                                 
                                 
                                 
                                 
                                 
                                 
                                 
                                 
                                 
                                 
                                 
                                 
                                 
                                