Ubisoftは日本時間11月13日、2025-26年度上半期の決算発表を延期することを発表した。この決定は決算発表の直前に行われたものだ。
この延期に伴い、同社はヨーロッパの主要証券取引所を運営するユーロネクストに対し、自社株式および債券の取引を停止するよう要請している。

取引停止は2025年11月14日の市場開始から適用される。対象となるのは、株式および3種類の債券となっている。
Ubisoftによると、延期された上半期決算は数日中に発表される予定であり、取引停止はその発表まで継続される見込みだ。同社は、取引が再開される日付について、市場に適宜通知するとしている。
同社は近年、大きな組織再編と外部資本の受け入れを進めている最中である。具体的には、『アサシン クリード』『ファークライ』『レインボーシックス』という3つの主力ブランドに特化した新子会社を設立し、関連する開発スタジオも移管する計画を今年の3月に発表している。
この新子会社に対しては、中国のテンセントが11億6000万ユーロ(約2000億円)を出資し、約25%の株式を取得する予定。テンセントは少数株主としての拒否権などを有するものの、経営の主導権はUbisoftが維持するとされている。
Abruptly at the last minute, Ubisoft has halted trading of its shares and postponed its earnings call today.
— Geoff Keighley (@geoffkeighley) November 13, 2025
This may suggest that material news about the company and its future trajectory is imminent. pic.twitter.com/Ki35RCYEeT
今回の突然の決算延期と株・債権の取引停止について、Game AwardsやSummer Game Festの司会で知られるゲームジャーナリスト・Geoff Keighley氏は自身のXで、「同社とその将来の方向性に関する重大なニュースが差し迫っていることを示唆している可能性がある」と指摘している。
2025年末までの完了が予定されているテンセントの出資受け入れや、大規模な組織再編が控えている中での異例の措置だけに、市場では何らかの大きな発表が行われるのではないかという観測が強まっている。
