Ubisoftは日本時間の11月21日、2025-26年度上半期の業績を発表し、資料を公開した。
Ubisoftは2025-26年度上半期の決算発表を延期していたが、これについては海外メディア・Bloombergが監査人による見直しにより、決算書を修正して再発表することを余儀なくされたと報じている。資料の中でも、監査人の指摘を受け、過去の決算を修正再表示することになったとの記載がある。
延期の発表時には重大な発表が行われるのではないか、との見解もあったが、記事執筆時点でUbisoftからそういった発表はなく、延期の主な理由は会計上の問題への対処であったとみられる。
Video-game publisher Ubisoft said an auditor’s review forced it to restate its 2025 fiscal year accounts https://t.co/UVRzPuec1e
— Bloomberg (@business) November 21, 2025
業績資料のなかで、Ubisoftは同社の新子会社であるVantage Studiosについて、テンセントによる少数株式の取得がまもなく完了する見込みであることを明らかにした。
この取引については以前から公表されていたもので、まずVantage Studiosは『アサシン クリード』『ファークライ』『レインボーシックス』というUbisoftの3つの主力ブランドに特化した新子会社である。
設立にあたってはテンセントから11億6000万ユーロ(約1900億円)の出資を受け入れており、これはVantage Studiosの約25%の株式に相当する。テンセントは「少数株主保護の拒否権」や「重要資産の処分に関する同意権」を持ち、一定の影響力を行使できるが、経営の主導権はUbisoftが持つとされている。
Ubisoftは今回の資料にて、この取引によってグループの負債削減が実現され、財務の柔軟性を強化するとしている。11億6000万ユーロの収益は、一部ローンの早期返済を可能にするという。
あわせてコスト削減プログラムが順調に進行していることにも触れられており、その中では過去12か月で約1500人、2025年3月末からは約700人、従業員数が減少したことも明らかにされた。2025-26年度状半期の固定費のベースは約7億100万ユーロで、前年同期比で6900万ユーロ・9%減少したとのこと。
