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NVIDIA、宇宙空間へデータセンターを構築する構想を発表。電力や物理的な制約が限界を迎えつつある地球上から、コンピューティング環境の場を宇宙へと展開。パートナー企業と専用ハードウェアを開発中

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NVIDIAは日本時間3月17日、同社が主催するAIカンファレンス「GTC 2026」の基調講演において、宇宙空間にデータセンターを構築する構想を発表した。

同社CEOのジェンスン・フアン氏は、パートナー企業と共同で新たな宇宙向けコンピュータ「NVIDIA Space-1 Vera Rubin Module」の開発を進めており、データセンターを地球外へ展開していく計画を明らかにした。

(「Vera Rubin Space One」への言及は2時間21分辺りから)

今回の試みは、電力や物理的な制約が限界を迎えつつある地球上から、宇宙へと新たなコンピューティング環境の場を求めるものだ。

同社のプロセッサである「Thor」は、すでに耐放射線性の承認を受けて人工衛星に搭載されており、現在は軌道上での画像処理などに活用されているという。フアン氏はこの実績に触れた上で、未来の展望として人工衛星の枠を超え、データセンターそのものを宇宙空間に立ち上げるという新たな段階に向かうと語った。その中核となるハードウェアが、現在開発中だという「NVIDIA Space-1 Vera Rubin Module」である(フアン氏は「Vera Rubin Space One」と呼称)。

NVIDIA、宇宙空間へデータセンターを構築する構想を発表。「Space-1 Vera Rubin Module」を開発中_001
(画像はYouTubeより)

宇宙空間でのデータセンター運用には、地球上とは根本的に異なる困難な課題が存在する。フアン氏は講演内で、宇宙空間には熱を伝える媒質がないため、従来のデータセンターで用いられる伝導や対流による冷却が一切機能しないことを指摘した。計算処理に伴う膨大な熱を逃がす手段が放射冷却のみに限られる中で、システムをいかに冷却するかが最大の課題となる。

同社は現在、多数の優れたエンジニアを投入し、パートナー企業と連携しながら、この前例のない冷却技術の確立をはじめとする複雑な技術的課題の克服に取り組んでいるという。

なお講演では、次世代AIプラットフォーム「Vera Rubin」の全容や、AIエージェント向け技術である「OpenClaw」と、そのエンタープライズ向けセキュア版である「NemoClaw」への支援、ロボタクシー分野での新たな提携なども発表されている。

ライター
物心ついたころからFFとドラクエと共に育ち、The Elder Scrolls IV: オブリビオンで洋ゲーの沼にハマる。 ゲームのやりすぎでセミより長い地下生活を送っていたが、最近社会にリスポーンした。 ローグライクTCG「Slay the Spire」の有志翻訳者。
Twitter:@Gre_zzz

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