いま読まれている記事

「自分の人生は物心つく前から鳥嶋さんの影響下にあった気がします」――『ゲームの企画書』特別編「伝説の漫画編集者 鳥嶋和彦氏インタビュー」に寄せられたコメントを公開

article-thumbnail-torishimacomments

 4月4日、『ゲームの企画書』特別編『伝説の漫画編集者マシリトはゲーム業界でも偉人だった! 鳥嶋和彦が語る「DQ」「FF」「クロノ・トリガー」誕生秘話』を公開しました。
 日本におけるテレビゲーム文化に漫画編集者としての立場から大きな足跡を残されていた鳥嶋氏のご活躍はゲームファンの間でもあまり知られてはおらず、この『ゲームの企画書』を公開して以来特に大きな反響をいただいています。
 ここでは、読者から寄せられた多くの感想の中から、公開の許可をいただいているコメントをご紹介します。

「ゲームの企画書」特別編:
伝説の漫画編集者マシリトはゲーム業界でも偉人だった! 鳥嶋和彦が語る「DQ」「FF」「クロノ・トリガー」誕生秘話

寄せられたコメントのうち一部を紹介!

20代・男性
今にして思うと、自分の人生は物心つく前から鳥嶋さんの影響下にあった気がします 鳥嶋さんの恐ろしいところは、JRPGが衰退していった時期と鳥嶋さんが現場から退いていった時期がぴったり一致する点でしょう
鳥嶋さん自身、ポケモンの良さが分からなかったとおっしゃっているように、MHやMMORPGのようなマルチプレイヤー型RPGの時代まで予見することができなかったとはいえ、RPGに漫画の文脈を盛り込み、ゲームを物語として成立させるという海外のRPGがなし得なかったJRPGの手法は、鳥嶋さんがいなければ成立しなかったし、もしゲームが2Dから3Dへ移行していく時代まで鳥嶋さんの影響力が続いていたら、現在の海外オープンワールド勢に対抗する日本独自のゲームが生まれ、ゲームの歴史は違ったものになっていたかもしれません


30代・女性
若人が老成しているように見える昨今。団塊の父が語る不便で希望に満ちた青春や、ファミコンからスーファミで私がドキドキしていた楽しさは、生まれた我が子には得られないものかと諦念しておりました。
しかし、今回のインタビューで、平地から新しいものを発見・創造する手段を垣間見た気がします。
次の世代にも野心と挑戦を伝える良いきっかけになりそうです。 むしろ、ビジネス書として出していただきたい内容でした。


20代・男性

記事全体が興味を引く事柄だらけで、今回も大いに楽しませて頂いたのですが、特に印象に残ったのが後半の『作家には「描きたいもの」と「描けるもの」がある』という鳥嶋さんのお話でした。
以前拝見させて頂いた4gamerでの連載記事『ゲーマーはもっと経営者を目指すべき!』の最終回は元任天堂社長の岩田さんと川上さんの対談でしたが、その中で『自己評価と他己評価の違いに気を付けた方がいい』というお話を岩田さんがされていたのを、読んでいる時にふいに思い出して『通じるものがあるな』と感じました。


20代・男性
他人と共有することがコンテンツになってしまうネットには、二次創作ばかりが溢れている
拡散することが目的化した二次創作と、PV数を稼ぐことしか考えない扇動的な記事と動画が、日々かつてないスピードで大量に消費され、本当に新しいコンテンツを生み出すクリエイティブな人達はどこかに消え失せてしまった
いや、本当にクリエイティブな人達はクローズドな場所にいて、ネットなんて相手にしなかっただけだ
鳥嶋さんの言葉に、ネットに頼って好奇心を忘れた、自分自身の傲慢さを思い知らされる
ジャンプがラノベに追い抜かれたと思い込んでしまったのも、鳥嶋さんがポケモンの良さが分からないとおっしゃったことを、単にシングルプレイのゲームしか関心がないからと誤解してしまったことも、本当に後生まで残るコンテンツがなんなのか分かっていなかったからだ
「僕はずっとスナイパーライフルで一つずつ狙い撃つような、そんな仕事の仕方をしてきたと思う」という通りの慧眼に、蒙を啓かれました


30代・男性
描けるものを描くというのは小説でもそうかもしれない。でも、やっぱり自分が書きたいもので勝負したい、それで世界を飲み込みたいというエゴは捨てきれない。甘い考えかもしれないけど私はそう思いました。


20代・女性
鳥嶋さん、最近のゲームやったことあるの?っていう感じが若干しますね…MGSVとか面白かったし、最近のゲームもオンライン等のテクノロジーの進化にあわせて「ゲームとは何か」っていうのをちゃんと考えてると思いますよ。昔と今じゃゲームの作り方も違うのに、昔はよかった、今はダメだって簡単に言い切れることじゃないと思います。 


30代・男性

編集という送り出し側の視点がとても参考になりました。自分も一コンテンツを作る身かつ送り出し側なので身が引き締まる思いでした。ネットで優良コンテンツ作成は起きないとおっしゃられていますが、ネットから発生したと鳥嶋さんが考えが改められるよう、中身で勝負していければと思いました。


30代・男性
当年35歳、マシリト編集長のジャンプを購読していた世代です。長じて人に見せるものを作ることを生業とするようになりましたが、子どもの頃、のめり込んでいた理由の一端を理解できたとともに、今の自分の仕事のやり方にも学び得るところがありました。ツイッターで記事の紹介を見て閲覧した次第ですが、他の記事にも今後足を運ばせていただきたく思います。また、添えられていた年表も全部の時代がリアルタイムではないものの、経験した時代の年表部分は非常に肌感覚に一致するもので、非常に鮮やかな編集に関心しきりでした。この記事に出会えたことに感謝いたします。


「鳥嶋氏の作品に対する姿勢や考え方に強い感銘を受けた」という熱いご感想を多数いただきました。

 また、その一方で氏の最近のゲームに対する厳しい意見やインターネットに対する捉え方についてはいただいた感想の中でも賛否が大きく分かれました。かつて坂口博信氏が鳥嶋氏からのもの凄いダメ出しを受けて奮起されたように、今回のインタビューでも様々な立場の読者が鳥嶋氏から喝を入れられたようです。このインタビューが皆様にとってゲーム、ひいてはコンテンツ文化の未来を考えるきっかけになれば幸いです。

また、今回のインタビューを受けてのコラム記事をアップロードしております。ぜひ、そちらも併せてお読みください。

サイト内関連記事:
新連載コラム「島国大和のゲームほげほげ」第一回:ゲーム開発は座組みで決まる
「なんでゲームは面白い?」第二回:FFとドラクエが並び立つ時――“FFV以前・以降”でRPGはどう変わったか?

この記事に関するタグ

本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ている場合がございます

Amazon売上ランキング

集計期間:2024年3月19日11時~2024年3月19日12時

新着記事

新着記事

ピックアップ

連載・特集一覧

カテゴリ

その他

若ゲのいたり

カテゴリーピックアップ