『ダンガンロンパ』を生み出した小高和剛氏が率いる新会社「Too Kyo Games」では4つの新プロジェクトが進行中。打越鋼太郎氏や小松崎類氏が所属するインデペンデントの会社に

 9月11日、新会社「Too Kyo Games」(トゥーキョーゲームス)の設立発表会が行われた。メンバーは小高和剛氏、打越鋼太郎氏、小松崎類氏ら7名。どこからも資金提供を受けないインデペンデントな会社だ。
 キャッチコピーは「フィクションがリアリティーを殺す。触れた人の現実さえも変えてしまうようなオリジナルコンテンツを世界に送り出すために発足したTookyo Games」になるという。

 以下に同社のメンバーを紹介する。

小高和剛氏
ディレクター・シナリオライター
代表作:『ダンガンロンパ』シリーズ、『絶対絶望少女』

打越鋼太郎氏
ディレクター・シナリオライター
代表作:『Ever17 -the out of infinity-』『極限脱出 9時間9人9の扉』

中澤工氏
ゲームクリエイター・ディレクター
代表作:『Ever17 -the out of infinity-』『ルートダブル』

小泉陽一朗氏
小説家・シナリオライター
代表作:『絶対絶望葉隠』『ブレイク君コア』

小松崎類氏
デザイナー・イラストレーター
代表作:『ダンガンロンパ』シリーズ、『Fate/Grand Order』

しまどりる氏
デザイナー・イラストレーター
代表作:『ダンガンロンパ』シリーズ、『Fate/Grand Order』

高田雅史氏
コンポーザー・アレンジャー
代表作:『ダンガンロンパ』シリーズ、『Killer7』

 「Too Kyo Games」はメインとなるゲームだけでなく、アニメのような他のエンターテイメントコンテンツも制作する。基本的に他の会社と協力して、企画や原作に注力し、シナリオやデザイン、音楽といったプランニングを行う。
 また、独立系デベロッパーとして、メンバー7人で作るインディーゲームの制作も行いたいとの意気込みも発表された。

 設立の経緯は、小高氏がもともと個別になにかしようとしていた小松崎氏や打越氏を「一緒にしたらどうだろう」と試みたことから始まった。3人は会社を設立する経験がなく、そういった経験のある高田氏に相談したところ、最終的に4人で一緒に会社を設立することを決めたという。
 小高氏はメンバーの選抜について、実力だけでなくメンバーの相性、さらには「もし会社が潰れてもひとりでやっていける」という面も考慮したと笑いながら語った。

 社名の決定も殴り合うほど力が入ったようで、他にも「チーム丸顔」といった面白い名前も出ていたが、フランスで調査を行った結果「Too Kyo Gamesが一番かっこいい」と言われて今の名前になった。
 社名は「東京」と「Too Crazy」をかけてクレイジーなゲームを東京から世界に届けるという願いをこめたものになっている。

 発表会では現在製作中の4本の作品が発表された。残念ながら全てコンセプトアートとキャッチコピーの発表で発売時期やプラットフォームなどは語られていなかったが、いくつかゲームにまつわる興味深い話も披露されている。

小高&打越共同シナリオ作品「”極限”×”絶望”」

(画像は「Too Kyo Games」設立発表会ライブストリーミングより)

 キャッチコピーにある通り、シナリオは小高氏と打越氏が担当。それだけでなく、Too Kyo Gamesのメンバー全員が参加する作品になるという。
 かなりフリーダムな制作ということで、もしなにかやってほしいことがあれば、Too Kyo Games公式ツイッターアカウントに教えてほしいとのこと。冗談交じりだったが、たぬきは変身して活躍するようだ。

「全・員・悪・玉」(アニメ・スタジオぴえろ)

(画像は「Too Kyo Games」設立発表会ライブストリーミングより)

 こちらはスタジオぴえろによる完全オリジナルのアニメ作品となる。『PERSONA3 THE MOVIE』田口智久氏が監督を担当し、アニメ『ダンガンロンパ3 -The End of 希望ヶ峰学園-』でシリーズ構成を担当した海法紀光氏も制作に参加する。アクションシーンにも期待してほしいという。
 90年代のタランティーノ監督のクライムアクション映画をイメージした作品で、キャッチコピー通り悪役しか出ない作品になるようだ。プロジェクトの契機は意外にも『おそ松さん』だ。

「子どもたちの、子どもたちによる、子ども為のデスゲーム」

(画像は「Too Kyo Games」設立発表会ライブストリーミングより)

 『戯言』シリーズ『ポケットモンスター サン・ムーン』のイラストレーター、竹氏を招いた作品だ。竹氏によるコンセプトアートにも、ゲームのメッセージやテーマが盛り込まれているという。ゲームはイザナギゲームズと組んでの制作となる。本作のシナリオを担当するのは、打越氏と中澤氏の『Ever17』コンビだ。

 小学生同士が殺し合うという衝撃的な設定のデスゲームになるというが、『E.T.』『グーニーズ』のような子どもたちの青春を描くジュブナイルモノとしての側面も強いようだ。「見たこともないデスゲーム」になるという。

「スパイク・チュンソフト×Too Kyo Gamesで贈るダークファンタジー風ミステリー」

(画像は「Too Kyo Games」設立発表会ライブストリーミングより)

 本作はサイバーパンクの世界を舞台にした、ティム・バートン氏の作品のようなイメージのダークファンタジーだ。ひとつ独特な街を作り、そこで起きる事件を解決する推理アドベンチャーとなる。
 サイバーパンクにさまざまな要素を足して、一言でサイバーパンクと説明できない世界を構築することが目標だという。

 Too Kyo Gamesからは『ダンガンロンパ』のクリエイターが参加し、『ニューダンガンロンパV3 みんなのコロシアイ新学期』のトリック制作に協力した北山猛邦氏が再び制作に加わる。

『ダンガンロンパ』シリーズの今後について

 発表会にゲストで登場したスパイク・チュンソフトの櫻井光俊氏は、同社の出戻り制度を冗談交じりに紹介しながら、新しい一歩を踏み出したToo Kyo Gamesにはクリエイターを応援したいと話す。
 気になる『ダンガンロンパ』シリーズの行く末だが、スパイク・チュンソフトの『ダンガンロンパ』というだけでなく、小高氏と小松崎氏のタイトルでもあるとし、ゲームはこのメンバー以外ではありえないという。

 それに対して小高氏は、Too Kyo Gamesが失敗した場合の帳消しのためではなく、上記の作品を成功させてから戻りたいと、自身の成長やToo Kyo Games結成の契機となったゲームへの思いを語った。

Too Kyo Gamesの今後について

 小高氏は、自身や打越氏といえばアドベンチャーゲームというイメージだったが、今後はさらに広くゲームシナリオの可能性を追求したいという。ゲームにおけるシナリオの力を信じるメンバーで、日本らしいゲームで世界と戦っていきたいと語る。最後の挨拶では恵まれた環境でゲーム制作が楽しいと語り、その瞬間瞬間に楽しいと思うことを突き詰めていき、その熱をファンに届けたいとして発表会を締めくくった。


【UPDATE 2018/9/11 22:40】 文章を加筆・修正しました。

文/古嶋 誉幸

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一日を変え、一生を変える一本を!学生時代Half-Lifeに人生の屋台骨を折られてから幾星霜、一本のゲームにその後の人生を変えられました。FPSを中心にゲーム三昧の人生を送っています。
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