『塊魂』の企画書の一部やジャケット案が公開。クリエイター髙橋慶太氏がアメリカで展覧会を開催へ

 2004年にPS2で発売した『塊魂』のクリエイターとして知られる髙橋慶太氏の展覧会がアメリカのジョージア州にあるテルフェア美術館で開催される。展覧会は『塊魂』だけではなく、高橋氏が手がけた初期の彫刻作品からアニメーションやインスタレーション、現代に到るまでの作品が特集、展示される予定だ。

 髙橋慶太氏は1975年生まれのゲームクリエイター。武蔵野美術大学に入学し美術と彫刻を学んだ。立体造形を作るのが好きで、3D格闘ゲーム『鉄拳』に触発されてナムコに入社。その後、同社で『塊魂』を手がける。東京ゲームショウで発表されたときに海外から注目され話題となり、日本でもロングセラーを記録した。

 『塊魂』は、フルポリゴンで描かれたさまざまなモノを巻き込んで、雪だるまのように塊を大きくしていく三人称パズルアクションだ。最初は小さいモノしか巻き込むことができないが、塊が大きくなるについれ障害物だったモノすらも巻き込めるようになる。5cmの主人公からなるミクロな視点でしかないが、塊が大きくなるにつれ人やビルまでも巻き込めるまで、スケールの大きい規模になっていく。塊の大きさによってモノを見る視点が変わっていくのが新鮮だ。

(画像はSteam | Katamari Damacy Rerollより)

 ステージごとの最終目標は塊を一定の大きさにして星を復活させること。宇宙を統べる王様が、酒の勢いで宇宙にある星々をぶっ壊してしまったため、その息子である王子が尻拭いをして星々を復活させるストーリーだ。たとえばカニ座ならば、カニの塊を作るなど奇抜でユーモア溢れている。日本文化に根ざしたモノが多いのも特徴だ。

 BGMも当時としては極めて珍しいヴォーカル入りの曲を採用。ゲームの世界観と非常にマッチして作品の魅力を高めた。松崎しげる氏が歌うエンディング曲は評価が高い。

 今回の展覧会にあわせて高橋氏が一部公開した当時の企画書では、王様のリザルト画面や、巻き込むことができる人間のモーション、塊の表面が凸凹しているとツルツル状態とは違う転がり方するなどの仕様を公開している。

 髙橋氏はその後、『塊魂』の続編となる『みんな大好き塊魂』『のびのびBOY』を手がけ、そして2018年12月20日には『塊魂』のHDリマスター版となる、『塊魂アンコール(Katamari Damacy REROLL)』を発売。Nintendo SwitchSteamで配信中で、現在で気軽に『塊魂』をプレイできるようになった。高橋氏の展覧会開催を機会に、あらためて『塊魂』の魅力を触れてみてはいかがだろうか。

ライター/福山幸司

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ライター
福山幸司
85年生まれ。大阪芸術大学映像学科で映画史を学ぶ。幼少期に『ドラゴンクエストV』に衝撃を受けて、ストーリーメディアとしてのゲームに興味を持つ。その後アドベンチャーゲームに熱中し、『この世の果てで恋を唄う少女YU-NO』がオールタイムベスト。最近ではアドベンチャーゲームの歴史を掘り下げること、映画論とビデオゲームを繋ぐことが使命なのでは、と思い始めてる今日この頃。
Twitter:@fukuyaman
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