アーサー王伝説の前日譚を独自の解釈で描いたバトル漫画の金字塔、『七つの大罪』を初めて読んだとき──インフレ上等なテンションで、初っ端から大地は裂けるわ砦は崩れるわのド派手バトルが展開されて度肝を抜かれたのを、鮮明に覚えている。
そんな『七つの大罪』原作のゲーム『七つの大罪:Origin』は、原作と続編の『黙示録の四騎士』でも登場する、リオネス王国の若き王子「トリスタン」を主人公にしたアニメーションオープンワールドRPGだ。
『七つの大罪』シリーズのゲーム独自のオリジナルストーリーが展開され、もちろん原作を知らなくても楽しめる設計になっているし、知っているとニヤニヤが止まらないポイントも数多い。
早速だが、本作の戦闘画面を見てほしい。
派手すぎるエフェクトとともに、原作さながらに大地が裂けまくっている。


あまりに派手に戦えるうえ、戦闘システムを理解するにつれて敵がかわいそうになるくらい攻撃を叩き込むことができる。簡単な操作で怒涛の攻めを繰り出せる、ドーパミンドバドバな戦闘だ。
それから、戦闘における各キャラクターのリッチさもすごい。武器は各キャラごとに3種類が装備可能。「トリスタン」であれば、お馴染みの双剣にくわえて長剣や大剣も装備可能。しかも武器ごとに技もぜんぶ異なるので、「ひとりにつき18個の戦闘用のスキル」を持つ。
つまり本作……とにかく可食部が多いうえ、めっちゃ味が濃い。どこもかしこも濃い。「全編大トロ」みたいな作品なので、ぜんぶ書くとすごい文量になってしまう。なので本稿では、戦闘面を中心に『ナナオリ』こと『七つの大罪:Origin』の「濃さ」について語らせてほしい。
※この記事は『七つの大罪:Origin』の魅力をもっと知ってもらいたいネットマーブルさんと電ファミ編集部のタイアップ企画です。
「トリスタン」王子、ビジュがよすぎ。ブリタニア、広大すぎ。
まず、王子のビジュがいい。
主人公である「トリスタン」王子が、あまりにかわいい。
トゥーンレンダリングにガッツリ気合いを入れているのだろう、表情はもちろん、膝小僧までかわいい。中性的な見た目ながら、やんちゃで冒険心も同義心も持ちつつ、気品も併せ持つザ・主人公な中身もたまらない。


それから、本作のブリタニアは想像以上に広大だ。どこに行っても突発的なクエストがあったり、謎解きがあったり、探索まで味が濃い。原作の熱烈なファンならば、歩き回っているだけで意外な発見にも出会えそうだ。なお、「ペット」に騎乗することも可能なので、移動の面でも不便はない。

フィールドを見ても、ブリタニアの空気感が見事に再現されている。リオネス城を遠くから見つけた時なんかは、あまりにも「漫画で見たまんま」でうれしい気分になる。遠くの建築物が霞んで見えたり、時間経過で陽の当たり方が変わる、3次元空間特有の立体感を持って目の前に広がる風景。
原作では見たことのなかった、リアルなブリタニアを体感できることができる。
本作でもっとも特筆すべき点は、やはり冒頭でも触れたバトルにおけるド派手さだろう。それを叶えるのが、とにかくリッチなエフェクトだ。通常攻撃でさえ炎をまとっているし、やっぱり大地も裂けまくる。
原作『七つの大罪』さながらの派手さが、バッチリゲームで再現されている。まさに、「解釈一致」のやつだ。
もちろんキャラクターのモーションも、重さと速さがしっかり両立した気持ちいいヤツだ。どのキャラを動かしていても気持ちいいし、ロックオンしてると敵に突っ込んでいってくれる仕様もうれしい。強い・重い・速い攻撃を空振りせずに、敵をズバッと切り込むことができるのだ。
1キャラあたりの味が濃すぎ。武器は3種装備可能、技もぜんぶ異なる「ひとりにつき18個の戦闘用のスキル」を持つリッチ仕様
本作、1キャラあたりの味が異様に濃い。噛んでも噛んでも味がする。
本作は4人のキャラクターをチームとして編成し、適宜操作キャラを切り替えながら戦っていく昨今のオープンワールドアクションRPGで人気のスタイルである。基本的な部分にはなじみ深い読者の方も多いだろう。
面白いのは、本作では全キャラクターが3種類の武器を扱うことができるようになっている点だ。例えば、原作の主人公「メリオダス」にも、斧や双剣などの変わり種な武器を持たせることができるのだ。
気持ちいいアクションを繰り出しながら、これまで見ることのできなかったキャラの新たな一面を摂取することができる。お得だ……。
しかも、自分が見た限りでは汎用モーションのようなものはなかった。武器の持ち方も、振るい方も、全員違う。そんな……いいんですか?
こんなの、いろいろなキャラのifが楽しみになってしまうじゃないか!(歓喜)

武器ごとに変わるのは、見た目や基本性能だけではない。
発動できる技もぜんぶ変わるし、なんなら武器種によっては属性も変わる。なので、同じキャラを使っていてもさっきまでサポートだったのに、武器を切り替えたらアタッカーになったり……みたいなことがフツーに起こる。
ひとりのキャラをとことん愛でたい一途な方は好きなキャラクターの活躍の可能性をどこまでも追求できるし、筆者みたいな不誠実なタイプは気分でポンポン武器を持ち替えて味変を楽しめる。誰にとっても嬉しい要素だ。

なお、武器の持ち替えにはある程度ゲームを進める必要があるものの、ハードルは高くない印象だ。一度解放すればほとんどいつでも武器の切り替えができるので、ほどよくプレイを進めるモチベーションになってくれる。
しかも、参戦キャラクターは”武器ごとに異なる”通常攻撃・特殊攻撃・通常スキル・(キャラ切替で発動する)スイッチスキル・必殺技と、5つの攻撃を持っている。そしてもちろん、武器を変えればパッシブスキルも変わる。
つまり、こういうことだ。
通常攻撃①
通常攻撃②
通常攻撃③
特殊攻撃①
特殊攻撃②
特殊攻撃③
通常スキル①
通常スキル②
通常スキル③
スイッチスキル①
スイッチスキル②
スイッチスキル③
必殺技①
必殺技②
必殺技③
パッシブスキル①
パッシブスキル②
パッシブスキル③
キャラクターひとりにつき、18個の戦闘用のスキルを持っている。
味が濃すぎないか?

簡単で爽快なアクション、でも多様なスキルの組み合わせで奥行きもある。戦闘も味が濃い!
こうした多様なド派手スキルをブンブン振り回してるだけでも大層気分がいいのだが……手数も多いのが本作の抜かりないところ。
本作の戦闘は、パーティーメンバーを切り替える「スイッチ」が攻撃の畳みかけに効いてくる。
(詳しくは後述するが)キャラクター切り替えの際にポイントが溜まっていると自動で発動する「スイッチスキル」が存在しているので、このスイッチスキルが発動するように、後続のキャラとの相性を考えながら立ち回ると、もう本当に、敵がかわいそうになるくらい畳みかけることができる。
細かい点だが、キャラをスイッチするときには、控えに戻るキャラが数秒戦闘に残ってくれるのもポイント。後続のキャラが敵を指差したりと、単なるキャラ交代ではなく「変わる代わる敵を殴ってる感」をメッチャ感じさせてくれて、圧倒的な優位さが爽快だ。
アクションとしての難易度に関しては、特に序盤では控えめな印象だ。なんなら、リソースもそんなにシビアに考えなくていいかもしれない。HPはチーム全員で共有なので、ピンチになったキャラクターを下げなければいけない…みたいなこともないのがウレシイ。
技が使えるようになったらとりあえずボタンを押したり、交代しまくるだけでも、炎が走り雷が落ち闇が蠢く。画面におけるエフェクトの占有率もガンガン上がって大満足だ。攻めと守りの二択だけに集中して、濃い目の密度で爽快なアクションを楽しめる。
回避に関しては、敵の攻撃ジャストでダッシュを発動することで無敵回避が成立する。
ダッシュで消費するスタミナはかなり余裕がある印象なので、普通にダッシュ連打で距離をとったりといった選択肢も取れる。最初から仲間にいる「ティオレー」は強力な遠距離攻撃の手段も持っているし、回避でヒリついてアクションに攻めのアクションに集中できない…なんてことはなさそうだ。
しかし、本作のアクションの気持ちよさは、ボタン連打で敵をボコボコにできるだけのものではない。自分の戦略や選択が確かに反映される「噛み応え」の部分も確かに存在している。
まず、個人的に楽しかったのは先述の「スイッチスキル」を駆使した立ち回りだ。
敵を攻撃してポイントを溜めた状態でキャラクターを切り替えると、自動でスキルが発動する。これが、「スイッチスキル」だ。
このスキルは、敵の攻撃などを妨害してスタンさせたり、属性ごとの特殊効果を発動させやすかったりと、戦いをさらに有利に運べる強力なもの。適切なタイミングで発動することで、一方的に敵をボコボコにする完封状態にすることだって可能だ。
それから先述の通り、キャラクターは武器を切り替えると技構成もガラリと変わる。
キャラクターはそれぞれ武器ごとに性質が全く異なるスイッチスキルを3つ所持しているので、組み合わせや発動の順番次第で、「どのキャラクターとどのキャラクターを切り替えるときにどのスイッチスキルの発動を狙うか」、スキルの発動タイミング、さらにはその前段階のチーム編成まで、無限の選択肢が浮かび上がってくる。
もちろん何も考えずにド派手な技をぶっ放し続けているだけでも気持ちいいが、こうした戦略の部分でさらに気持ちよさが跳ね上がっていく奥行きがあるのも、本作の戦闘の「味が濃い」部分だろう。
また、特定のキャラクター同士でチームを組んでいると「合技」という合体技を放つことができるのだが……ここでも、戦略が必要になってくる。
まず、「合技」を発動するための魔力ゲージと、必殺技を発動するための魔力ゲージは同じソースだ。
通常の必殺技は、無敵状態で敵の攻撃を回避できる恩恵がある。
しかし、高いダメージ効率を叩き出すために合技の発動を目指して魔力ゲージを温存したいのならば、必殺技での無敵状態は捨てて敵の攻撃を自ら避ける必要が出てくる。
逆に、合技を無視してドカドカ必殺技を打っていれば自ずと無敵時間が増え、安全の確保はしやすいわけで……。
つまり、ダメージ効率 or 安全のトレードオフなのだ。

キャラクターへの愛やゲームへの姿勢、実力など様々なものが本作の戦闘では問われるので、この一部分だけを抜き出してみてもかなり面白い。
今回の先行プレイでは体験することができなかったが、最大5人まで他のプレイヤーとパーティを組むこともできる。攻略の仕方も多様なので、ゲームとしては気軽に楽しみやすい仕上がりになっているともいえそうだ。
原作の闘いが「歴史」として語られるオリジナルストーリー。過去と現在が入り混じって、先が気になりすぎる
チュートリアルで訪れるのは、「ペーネス湖」。この場所で「トリスタン」が「星の書」と呼ばれる特別な力を持つアイテムと出会うところから物語は始まる。
このペーネス湖、原作読者ならピンと来る場所だろう。
「トリスタン」と「ティオレー」のやりとりでも、原作でどういった意味合いを持つ場所だったのかという事が語られるのだが、その瞬間思わず、「うおおー!」と唸ってしまった。原作ファンへのサービスもバッチリだ。
過去にあったエピソードをただ振り返って紹介するというのではなく、その場所を訪れて「歴史」として教えてくれる形で原作ファンの記憶をくすぐるアプローチ、メチャクチャ新鮮だ。
物語全体の結末や決定的な部分に関して序盤で出てくることはほとんど無いものの、本作をプレイする前に原作を読めばさらに楽しいこと間違いナシだ。
原作の歴史の痕が刻まれた場所を直接訪れるのは、見聞きしたことのある場所の観光でもあり、いわゆる「聖地巡礼」的な楽しさもある。そして本作を知らない人にとっては、未知への冒険にもなり得るところも興味深い。
そんな本作のストーリーは、まだ「何もわからないけど面白そう!」というのが正直なところ。
過去と現在が入り交じり、本来いるはずのないキャラクターがいたりするし、本作のオリジナルのキャラクターも何かワケを知っているようで教えてくれなかったりと謎だらけ。いま、伏線が張られているのでは……?という予感がビシバシで、物語の先が気になってプレイする手が止まらない。

この味……身に覚えがある。
そう、バトルと謎で物語をグイグイと牽引してくれる『七つの大罪』のテイストが、本作にはしっかりと受け継がれているのだ。
それにくわえて、広大なブリタニアを冒険していると、後の時代を描いている『黙示録の四騎士』のようなワクワクも感じる。『七つの大罪』の世界を、いままさに別の角度から深掘りしていっているワクワクだ。
本作はまさに、ふたつの作品を繋ぐ時間軸にふさわしいストーリーと言えるだろう。

本稿では戦闘にフォーカスして紹介してきたものの、正直本作は冒頭でも述べたとおりとにかく可食部が多いうえ、めっちゃ味が濃い。初っぱなから膨大なコンテンツが用意されていて、どう考えても簡単には遊び尽くせない。嬉しい悲鳴が出っぱなしだ。
本作はPlayStation 5、PC(Steam)のほか、iOS、Androidにも対応。腰を据えてじっくりでも、外出先でサクッとでも楽しめるので、ぜひ隅から隅まで、じっくりと本作を味わい尽くしてほしい。
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