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『ステラーブレイド』Nintendo Switch 2版、60fpsをほぼ維持してプレイ感は「変わっていない」。新たに発表されたオリジナルの『ベヨネッタ』コラボ衣装デザインコンセプトも含めてSHIFT UP代表キム・ヒョンテ氏に聞く【TGS2026】

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美麗なグラフィックやハイスピードなアクション、そして何より主人公・イヴのフェティッシュな魅力──。2024年の発売時に大きな話題をかっさらったSFアクション『ステラーブレイド』が、今年の11月6日、ついにNintendo Switch 2(以下、Switch 2)に登場する。

同作は、それまで『デスティニーチャイルド』『勝利の女神:NIKKE』などのスマホ向けタイトルで知られていたSHIFT UPが、初めてコンソール機向けに開発したタイトル。2024年にプレイステーション5用ソフトとして発売され、その後2025年にPC版がリリース、そして満を持してSwitch 2版が登場する。

今回、同作は東京ゲームショウにて世界で初めてNintendo Switch 2版の試遊機を公開。それにあわせ、電ファミではSHIFT UP代表のキム・ヒョンテ氏にお話をうかがった。

当然ながら、移植の出来栄えやフレームレートを維持した “すごさ” についてのお話をうかがうつもりだったものの、話は『ステラーブレイド』そのものの作り方にも波及。というのも、本作の主人公であるイヴは「じつは衣装ごとにボディモデルが違う」ことなど、興味深い話も飛び出してきた。

なお、今回はせっかくなのでSwitch 2版についての軽い先行プレイも実施。Switch 2でもしっかりサクサク動く軽快アクションを体験してきたので、その模様についてもあわせてお届けしていく。

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『ステラーブレイド』ディレクター キム・ヒョンテ氏

聞き手/豊田恵吾
文/恵那


世界的ヒットの理由は「リリース後も補完できるところを探し続けたこと」

──本日はよろしくお願いします。Switch 2版のお話をうかがう前に、まず『ステラーブレイド』というタイトルそのものの “すごさ” について、改めておうかがいしたいです。

海外のデータ分析会社によれば、本作は2026年に入ってPS5・PC版合わせた累計販売本数が610万本を突破したと伝えられています。中国を含めてプレイヤーが世界中に広がり、非常に大きな売り上げにつながっているのだと思いますが、ご自身としてはこの世界的ヒットをどう受け止めていらっしゃいますか?

キム・ヒョンテ氏(以下、キム氏):
まずは改めてファンの皆さまやゲーマーの皆さまに、心からお礼を言いたいです。

いたらないところもたくさんあったとは思うのですが、リリース後もゲームに向き合って補完できるところを補完し続けてきました。おそらくは、そうした姿勢をユーザーの皆さんがあたたかく受け止めてくださった結果なのかなと思っています。

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キム氏:
それから、良いアクションゲームを遊びたいと思う方が、それだけたくさんいらっしゃるということでもあるでしょう。

そうした感謝の気持ちを詰め込んだものが、Switch 2版の『ステラーブレイド』です。そのリリースにあわせた『ベヨネッタ』のコラボ衣装も、『ステラーブレイド』をお持ちのすべてのユーザーの方に無料でアップデートさせていただきます。ぜひプレイして楽しんでいただきたいです。本当にありがとうございます。

──『勝利の女神:NIKKE』の衣装も『NieR:Automata』の衣装も最高だったので、『ベヨネッタ』のコラボ衣装も皆さんすごく喜ぶと思います。

キム氏:
ありがとうございます。『ベヨネッタ』は、私自身の中でもトップ3に入るくらい本当に好きで、最高のゲームだと思っています。

キム氏:
プラチナゲームズさんが作っていらっしゃるアクションゲームは、ほぼ全部好きなんですが、その中でも『ベヨネッタ』が大好きなので、今回コラボをさせていただくことについては、本当に心から光栄に思っております。だから、その分だけ心血を注いでがんばって衣装を作りました。

まず、『ベヨネッタ』のオリジナル衣装と、ジャンヌの衣装。それから『ベヨネッタ』を遊んだ方はおわかりになると思いますが、ベヨネッタが自分の本当の姿を見せる前にまとっていた白い修道女の服にちなんだ、「修道女」のコスチュームもあります。

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水着は肌への食い込みの表現が重要。ボディモデルは衣装ごとにいちばん合う体型のモデルさんに頼む

──キャラクターモデルについて少し深掘りしたいのですが、3Dモデルをデザインするうえで、キムさんが心がけてらっしゃることがあれば、ぜひ教えてください。

『マグナカルタ』【※】のころからキムさんのデザインはすばらしいものでしたが、高精細な3Dモデルになったことで、キムさんが手がけたモデルはより生気のある仕上がりになっていると感じていて。

※マグナカルタ:
2004年11月11日にバンプレストから発売されたプレイステーション2用ソフト。独創的で美しいデザインで知られるファンタジーRPG。キム氏がキャラクターデザインを担当。

キム氏:
作るときに自分のエゴを全部詰め込みすぎて暴走してしまうと、ポストアポカリプスの世界を生きるキャラクターとしては浮いてしまうだろうと思っていました。

ですから「それが浮かない程度に自分がやりたいことをやる」という、ギリギリでバランスを取ることが重要で、そこにこだわりました。

──「バランスをとる」というのは、具体的にどういうことでしょうか?

キム氏:
魅力的な表現とリアルが共存できるように色々こだわりをもって取り組んだのですが、そのひとつが「衣装ごとの体の表現」です。なにをやったかと言うと、服に合わせてスキャンするモデルさんの体型も変えているんです。その衣装にいちばん似合う体型のモデルさんに着てもらって撮影をしました。

たとえば水着だったら、“肌への食い込み” の表現が重要です。だから、そういう表現がうまく出そうなモデルさんにお願いしたり、あるいはすごくスタイリッシュに見えないといけない服の場合は実際にアパレル系のモデルをされている華奢な方に着ていただいたり。

ベースとなるイヴのボディラインから大きく外れない範囲内で、衣装に合ったモデルさんを起用し、ボディラインの肉付き表現をいろいろ工夫して作りました。

──実際のモデルさん【※】が動画を出されていましたよね。

※モデルさん:
『ステラーブレイド』で主人公・イヴのボディモデルを務めたシン・ジェウンさん

キム氏:
そのモデルさん以外にもたくさんのモデルの方をお呼びして、撮影させていただきました。実際には、7人か8人ぐらいのモデルさんが撮影に関わっています。

──それほど作り込むこだわりがキャラの人気にもつながっているのかもしれませんね。イヴもそうですが、リリー、タキ、レイヴンなど、どのキャラも人気がありますよね。キムさんとしてはこのキャラ人気をどうご覧になっているのでしょうか?

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画像は『ステラーブレイド』steamストアページより

キム氏:
もともとキャラクターを作るときに、本当は各キャラクターにまつわる物語やバックストーリーがあったんです。でも結局は、メインの物語に集中させるために、だいぶ省くことになりました。

だからじつは、キャラクターに対する愛着が湧きにくくなってしまっているのではないかと心配だったんです。ですが、思ったよりキャラクターを愛してくださる方がたくさんいらっしゃって、本当に感謝しています。

──ユーザーさんから届いた声で、意外だったものなどありますか?

キム氏:
たとえばタキもそうですが、特にレイヴン【※】を好きなのは僕ぐらいかなというふうに思っていたんですよ。でも意外と「レイヴンが好きだよ」と言ってくれる方がたくさんいらっしゃって。

つまり、自分が好きなものとほかの方の好きなものには意外と重なる部分や共感できる部分がたくさんある。これは私にとってはすごく大きな意味のあることでした。

※レイヴン
『ステラーブレイド』に登場するキャラクター。イヴたちの前に立ちはだかる存在で、印象的な造形から人気が高い。

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画像は『Stellar Blade』公式Xより

Switch 2版のプレイ体験はほかのプラットフォームと同じ。アクションの手触りを維持するために最適化を進めて60fpsを維持

──ここからはSwitch 2版についてもおうかがいさせてください。インタビュー前に試遊をさせていただいたのですが、正直、Switch 2でここまで快適な動作が実現できるとは思ってなかったので驚きました。

キム氏:
そうおっしゃっていただけて本当に嬉しく思います。ありがとうございます。

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──すごく滑らかで、イヴの髪の毛が揺れたり跳ねたりといった動きもそうですし、パリィなどの操作も思い通りにできると感じました。NVIDIAのDLSSによるアップスケーリングと、AMDのFSR3.1のフレーム補完を組み合わせ、テレビモードと携帯モードの双方で60fpsを実現しているとお聞きしていましたが、本当に手触りが良いですよね。

キム氏:
ご指摘のとおり、いちばん重要視したのは、やはり「手触り」です。『ステラーブレイド』はアクションゲームなので、アクションを遊ぶときの手触りが、ほかのプラットフォームと変わっていてはいけないと思いました。

その手触りを再現するために必要だったのは、「60fps」を維持することでした。じつを言えば、100パーセントどこでも60fpsが達成できているわけではありません。50fpsに落ちることもあります。

ですが、皆さんがプレイして感じる部分については、既存のプラットフォームで遊んだときと変わらない体験になっていると、胸を張ってお伝えできます。

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──ハイブリッドコンソールにおける転換点になる可能性を秘めているというか、すごく注目される出来栄えだと思います。

キム氏:
これまでの体験は、テレビに繋いでプレイしたときのものでした。ですがSwitch 2版には、より自由に、いつでもどこでもプレイするという魅力もあります。そこに加えて、作品本来の作品の魅力も完全に感じていただけるように、最適化に力を入れました。

本編に関わっていたすべての開発者たちが一丸となって、体験の再現に向けて徹底的に力を入れました。最適化についてはうまくできているという自負があります。

ですからSwitch 2で『ステラーブレイド』を遊ぶことについて、「今までとは違ったプレイ経験になるんじゃないか」、「フルで楽しめないのではないか」という心配をされている方がいらっしゃったら、そのような心配は必要ない、ご安心いただけるとお伝えしたいと思います。ぜひ本作をSwitch 2でも楽しんでいただきたいです。

──Switch 2といえば、本作はJoy-Con 2のモーション操作にも対応していますよね。探索やインタラクティブなシーンでもモーション操作が取り入れられているということですが、このあたりは「Switch 2ならではの体験」を目指したものなのでしょうか?

キム氏:
どちらかといえば、ほかのプラットフォームで体験できたものがSwitch 2で体験できないことになると差が生まれてしまうので、「体験を維持することの一環としてやった」というふうに捉えていただきたいと思います。

方向性としては、どのプラットフォームでも同じ体験をお届けすることで、そのために注力したつもりです。

──「携帯モードではこう遊んでほしい」という、おすすめのシチュエーションはありますか?

キム氏:
そうですね、Switch 2の携帯モードは、ほかのプラットフォームではできない体験です。たとえばベッドの上で遊んで、そのまま寝てしまう……といった、ある意味ゲーマーとしては贅沢とも言えるようなひとときも楽しめます。

だから、そういった楽しみ方もあるとは思いますが、どの方法も限定せずに両方遊んで、楽しんでいただければと思います。

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ゲームは国境を越えて届くもの。ゲーマーを国や地域で分けてくくることはない

──Switch 2版の世界初試遊が、東京ゲームショウ2026(TGS)で出展されていますが、その反響はもう耳に入っているのでしょうか?

キム氏:
じつは今日ずっとインタビュー取材が入っており、まだ会場に行けてないんですよ(笑)。ただ一般公開日の初日には行くつもりです。隠れてこっそりユーザーの皆さんを見ようと思っているので、ぜひ楽しみにしてください。

※編集部注:インタビューは9月18日に実施。

──ちなみに、日本のゲーマーに対してどんなイメージをお持ちですか?

キム氏:
「日本のゲーマー」というくくりで考えることは、あんまりないですね。国や地域は関係なく、「ゲーマーの皆さん」「ファンの皆さん」というくくりで考えているかと思いますね。

あえて日本の方々の特徴を考えると、好きなタイトルに長く愛情を持って見守ってくださるところがあるなというふうには思っています。そういうお気持ちについては感謝していますね。

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キム氏:
一方で、作品を冷静に見ていらっしゃる面もあるように感じます。だからそのぶん、がんばって良いものを届けないといけないなとも思いますね。

ただ近年、ゲームというのは国境を越えてみんなに届く、愛されるコンテンツになっていると思います。ですからみんな同じ心で、偏見などはなしにゲームというものを楽しんでくださっていると感じています。

──TGS会期中の9月20日には、セガ/アトラスさんのステージで登壇をされるとうかがっていますが、そちらではどういうことをお話しされるのでしょうか?

キム氏:
この記事が公開されたころにはもうすでに見ていただいていると思うのですが、私が直接デザインを手がけたオリジナルの『ベヨネッタ』コラボ衣装を公開します。それについて、皆さんにいろいろと詳細をお伝えする場になるかなと思います。

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──先ほど遊ばせていただいた際にも見たのですが、『ベヨネッタ』の衣装はアクセサリーまで含め、本当に細部まで緻密にデザインがされていて驚きました。

キム氏:
模様があしらわれた黒い衣装があったと思いますが、じつはあれ、普通の模様じゃなくて「文字」になってるんですよ。

その文字を一文字一文字再現するためにすごくがんばって、プラチナゲームズの方にもいろいろと助けていただきました。

──楽しみにしています(笑)。

キム氏:
私の書き下ろしのオリジナルの衣装もありますので、ぜひダウンロードして、その衣装を身にまとってプレイしてみてほしいです。

最近のトレーラーで4着の枠があり、最後のひとつがクエスチョンマークだったと思うんですけど、その最後がこれなんです。こちらがオリジナル衣装「Black Tresses」です。

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──ありがとうございます! ぜひデザインコンセプトを教えてください。

キム氏:
羽を生やしているような、カラスの羽のようなデザインをイメージをしています。

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Switch 2版の“コンプリートエディション”は『ステラーブレイド』のピリオドじゃない。まだまだ続く

──最後に発売を楽しみにしている日本のゲーマーの方々へメッセージをいただけますでしょうか。

キム氏:
Switch 2版の『ステラーブレイド』がもうすぐリリースされます。いままで出てきたコンテンツをすべて楽しめる「コンプリートエディション」になっていますので、ぜひ手に取っていただきたいと思います。

それから、スチールブックの限定版エディションも含めて、しっかりカートリッジにゲームを収録したパッケージ版も発売されます。この時代にこういう形でお届けできるというのは、かなり意味のあることだと思っているので、ぜひみなさんの思い思いのスタイルで体験してほしいです。

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キム氏:
最後にもうひとつ。Switch 2版はコンプリートエディションではありますが、『ステラーブレイド』の長い旅にピリオドが打たれるかというと、そうではありません。まだまだ続きます。

次回作の開発もしますが、それと同時に『ステラーブレイド』でもまたさらに新しいものが届けられるように邁進してまいりたいと思っております。ですから引き続き見守っていただければうれしいです。

本当にたくさん愛していただいて感謝しております。でも、もう少し愛をください(笑)。

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副編集長
電ファミニコゲーマー副編集長。元ファミ通.com編集長。1990年代からゲームメディアに所属しており、これまで500人以上のゲーム開発者、業界関係者、著名人インタビューを手がける。1970年代後半からアーケード、PC、コンシューマーゲームにのめり込み、『ウィザードリィ』のワイヤーフレームで深淵を覗き、現在に至る。
Twitter:@Famitsu_Toyoda
編集・ライター
ル・グィンの小説とホラー映画を愛する半人前ライター。「ジルオール」に性癖を破壊され、「CivilizationⅥ」に生活を破壊されて育つ。熱いパッションの創作物を吸って生きながらえています。正気です。

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