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バンダイナムコエンターテインメント新作『Ondeh Ondeh カヤのうまみ大冒険』先行レポート。マレーシア由来なのに『まんが日本昔ばなし』みたいなエモさを感じるリズム&パズルアクションアドベンチャーだった

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猛烈なノスタルジーを感じている。なにって、他でもない「マレーシアの文化」にだ。

でも筆者はマレーシアには一度も行ったことが「ない」。それなのに、なぜこうまで懐かしいのか。

その答えは、先行プレイした新作『Ondeh Ondeh カヤのうまみ大冒険』(オンデオンデ)にある。本作はマレーシアの開発会社・Metronomikが手がけ、バンダイナムコエンターテインメントから2027年に発売予定のリズム&パズルアクションアドベンチャーだ。

このノスタルジーの正体はなんなのか。プレイして間もなく、主人公である「カヤ」のおばあちゃんに出会ってピンときた。

あ、これ『まんが日本昔ばなし』と同じ匂いがするやつだ!

『Ondeh Ondeh カヤのうまみ大冒険』:マレーシア由来なのに『まんが日本昔ばなし』みたいなエモさを感じるリズムアクション_001

もちろんマレーシアと日本で表現方法は異なるだろうが、『まんが日本昔ばなし』で100万回くらい見た気がする「おばあちゃん」の概念が形になったようだった。目を閉じると「あの」テーマ曲が聞こえてきそうなくらい、子どものころにタイムスリップしたような心地に襲われた。

本稿では試遊会で感じた「懐かしさ」とともに、本作のリズムアクションとパズルの手ざわりもお届けしていこう。

取材・文/澤田アツシ
編集/世界のザキヤマ

マレーシア由来の温もりある世界から漂う、やけに懐かしい香り

本作でまず目を引くのは、そのオリエンタルなグラフィックだ。少なくとも筆者にとって見慣れたビジュアルではない。なのに、どこか『まんが日本昔ばなし』に近しい印象を強く受けたのだ。

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デザインが似ているというわけではない。作品の持つ手作り感や温もりに、アジア人に共通する「ソウル」をビシバシ感じるのだ。

欧米を旅行していて、たまにアジア人を見かけると妙に安心することがあるが、本作に対して筆者が感じた感覚の正体は、これに近しいものがあるかもしれない。

本作は、世界を創造する「ワールドビルダー」の娘・カヤを操作して、時間とともに薄れてしまう「フレーバー」を取り戻すため、世界中の「ジャイアント」たちを集め、100年に一度の復活の儀式の開催を目指すストーリー。

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ワールドビルダーの1人であるカヤのお父さん。超デカい。

カヤが冒険するのは「セレラ」と呼ばれる世界。東南アジアの文化や建築様式、伝統工芸、色彩をベースにしており、どこか紙細工を思い起こさせる。

登場するキャラクターたちは、まるでクレイアニメのような質感だ。そんな立体と平面が混ざり合った世界の中で、草木は風に揺れ、キャラクターたちはイキイキと動き回る。

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カヤは元気いっぱいな女の子だ。見た目にたがわずちょこまかと動き回り、操作性もキレキレだ。魅力的な箱庭の世界を自由に走り回るだけでも純粋に楽しい。おかげで、限られた試遊時間にもかかわらず、本筋を逸れて寄り道をしまくってしまう。

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あっ、これは……危険なやつだ。ずっと浸れちゃうやつだ。暖かさに満ちた箱庭みたいな世界観、あまりによすぎる。

でも先に進まなきゃ。そもそも本作の「リズム&パズルアクション」をまだ体感できてないじゃないか!

世界全体が8ビートを刻み続けるノリノリなアクションアドベンチャー

本作でのアクションはリズムと密接に結びついている。どれくらい重要かというと、つねにBPM60くらいで8ビートのノーツが流れるくらいにはゲームの根幹を成している。本作の音楽は単なるBGMではなくゲームの心臓部なのだ。

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画面下には「オクテット」という8ビートのメーターがつねに表示されていて、ゲーム世界全体がこのリズムで進行していく。

主人公のカヤは、このリズムにあわせ「魔法のスプーン」を元気に振りかざす。移動や攻撃、ジャンプといった操作だけでなく、敵の攻撃周期やマップ上の仕掛けの動き、さらには「リズムに乗ってコーヒーを淹れる」といった日常的なアクションに至るまで、あらゆる要素がビートと連動しているのだ。

メトロノームのように正確に刻まれるビートに乗せて、敵をスプーンでボコスカ殴りまくったり、強力なストンピング攻撃をドシーンと繰り出したり。リズミカルな戦闘がとにかく楽しい。思わず体でリズムを取ってしまうノリのよさだ。

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「タン、タン、タン、バシッ!」や
「タン、バシッ、タン、ドシーン!」など

と、やたらとヤミツキ度が高い。リズムにあわせて動くというのは、ある種のトランス状態への入り口でもある。これだけでずっと時間が溶けちゃうくらい気持ちいい!

そんなトランス状態の筆者の前に、謎の生物が立ちはだかる。カヤの相棒でもあるジャイアント「ビリビリ」だ。

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巨体にくわえ中華風の「龍」らしさもあるが、なぜかこの世界では「犬」として扱われているらしい。どういうこと……? さらにビリビリは「羊をたくさん連れてこないと動かない」という。

……よし、わかった。これツッコんだから負けなやつだ。リズム、つまるところバイブス。こうなればノリで突き進むのが正解だ!

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羊を発見するたび、ゾロゾロとカヤの後ろに付いてくる。さながら「羊トレイン」といった絵面が妙におもしろくて、無駄に連れ回していたら迷子になってしまった。

ビートに合わせて解くパズルがおもしろすぎて時間が溶ける……!

迷子から戻ると、本作の醍醐味のひとつであるパズルが待っていた。

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カヤが持つ「魔法のスプーン」は攻撃に使うだけでなく、道中で獲得する「オンデ」を使って、さまざまなアビリティを発動できる。アビリティでギミックの謎を解き明かし、行く手を阻むパズルを突破していく仕組みだ。

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たとえば、「ソルティオンデ」という自動アビリティは、ビートに合わせてカヤの周囲にある、ビートに反応するオブジェクトを1タイル分持ち上げるというもの。

さらに、オブジェクトにスプーンで触れると「カヤを1タイル分持ち上げ、4ビートのあいだソルトブロックを生む」能力が発動。それぞれを組み合わせてパズルを解くのだが……この組み合わせがとにかく激オモロい。

ビートに合わせてソルティオンデを操り、ピタッとパズルが解けたときがめちゃくちゃ爽快。思わず没頭してしまう。

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ちなみに、この先にはボスが待っていたのだが……試遊時間内にたどり着けなかったのは、足を止める魅力的な要素が多すぎたからに他ならない。

『まんが日本昔ばなし』みたいなノスタルジー。温かみのある箱庭を歩けば景色に魅入ってしまい、ビートに乗って敵を殴れば時間が溶ける。シュールな羊トレインを引き連れて歩き回り、そこへ面白パズルまでくわわってしまったのだ。ボスと直接戦えなかったのは残念だが、多方面で魅力的な要素が多い作品だったことが伝われば幸いだ。

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ボスのマザー・ウルフは、リズムに合わせ体から小さなオオカミを射出して襲いかかってくるようだ。

「オンデオンデ」はマレーシアの伝統的なスイーツの名前

ところで、何のことだろうとプレイ中に気になっていた「オンデオンデ」とは、マレーシアで親しまれている伝統的なスイーツのことだそうだ。

もち米の生地の中に液体状のヤシ砂糖を包み込んで、ココナッツフレークをまぶしたお菓子だ。見た目も和菓子っぽくて日本人にも馴染みやすそうに見えた。なお、主人公の「カヤ」の名は、マレーシア伝統のココナッツミルクと卵で作られた「カヤジャム」に由来するらしい。

開発陣は、こうしたマレーシアの豊かな食と文化を、ポップでキャッチーなゲーム体験へと見事に昇華させていると改めて感じた。

ちなみに先行プレイが終わったあと、現地スタッフさんから「オンデオンデ風味のチップス」をいただいた。素朴でまったりとした甘さだ。間違いなく異国の味なのに、日本人の舌にも絶妙にマッチする。

「あ、これ好きかも……」。このゲームは世界観だけじゃなくて、モチーフになった味までちゃんと懐かしかったんだ! と味覚でも感じられたのだった。

『Ondeh Ondeh カヤのうまみ大冒険』は、2027年にNintendo Switch 2、PlayStation 5、Xbox Series X|S、Steamにて発売予定だ。

 

※画面は開発中のものです。
Ondeh Ondeh Kaya’s Tasty Tale™ & ©Bandai Namco Entertainment Asia Pte. Ltd. ©METRONOMIK Sdn Bhd

ライター
フリーランス物書き。面白そうなことはとりあえずやってみる系ライター。趣味は子どもと遊ぶこと。子どもと一緒にゲームやって、ドーナツ食べて、バカみたいに笑うのが生きがい。コミュニティFM局「TOKYO854くるめラ」でパーソナリティーもしています。普段は塾講師。
Twitter:@Ashy256
編集者
ロボット物とゲームBGM、ラーメンの食べ歩きが好き。中学で『アーマード・コア』に触れて以来のシリーズファン。無機質なBGMとブースター音の融合に精神的な安らぎを感じている。2014年よりゲームメディアにて、攻略やインタビュー、コラムなどを中心に活動。

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