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“移動をダッシュだけ”に変更、ガチャ要素は撤廃。対戦型スマホゲーが長期メンテから“共闘”アクションゲームに生まれ変わる、『メテオアリーナ・スターズ』の大胆すぎる決断について、開発陣に聞いてみた

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でらゲーより、昨年9月にリリースされたスマートフォン向けゲーム『メテオアリーナ』。PvPの対戦ゲームとして登場したタイトルだが、既報のとおり大幅リニューアルを行うために、2025年3月から長期メンテナンスを実施。一度サービスをクローズし、ゲーム自体を大幅に改修するというのは非常に珍しい対応だ。

改修後は、仲間と一緒に敵を倒していくPvEに生まれ変わり、リブート作品『メテオアリーナ・スターズ』として、6月25日よりふたたびサービスが再開されることが発表となった。

『メテオアリーナ・スターズ』先行プレイレビュー・評価・感想、インタビュー:“移動をダッシュだけ”に変更、ガチャ要素は撤廃_001

オリジナルの『メテオアリーナ』は、『モンスターストライク』の開発に携わった岡本吉起氏が総合プロデューサーを務めていることでも注目を集めたタイトル。今回のPvEへの変更に関しても、多くの部分で岡本氏の意見が盛り込まれているとのことだ。

今回のリブート作では、ゲーム性がPvEに変わったことで、仲間と協力することでよりバトルが楽しくなる「共闘」が大きくフィーチャーされている。また、移動は「ダッシュだけ」など、スピード感のあるアクションが楽しめるようになった。

このリブート版のサービス再開に先駆けて、現在開発中のバージョンをひと足お先に遊ぶことができた。また、そちらと合わせて、本作のプロデューサーである前田恭隆氏とディレクターの森七海氏へのインタビューも実施しているので、そちらも合わせてご覧頂けると幸いだ。

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文・取材/高島おしゃむ
編集/anymo


プレイの核となるのは、ダッシュによるジャスト回避「COUNTER DASH」

まずはプレイレポートをお届けしていこう。『メテオアリーナ・スターズ』のキャッチコピーは、「メテオが全てを解決する!」。

『メテオアリーナ』にも「メテオ」という強力な一撃を加える要素が存在していたものの、共闘にフォーカスした本作では「友情メテオ」や「メテオ効果」など、さらにこの要素を強化している。

また、リブート版でも変わらない要素として、「3人ひと組のパーティで戦う」、「指一本だけで、キャラクターの移動や攻撃などすべての操作が行える」という点が挙げられる。

アクション面で追加されたユニークなポイントのひとつが、「COUNTER DASH」と呼ばれているものだ。こちらはいわゆる「ジャスト回避」と同じだと思えばいいだろう。移動がすべてダッシュになったことで敵の攻撃が避けやすく、「COUNTER DASH」も決めやすくなっている。

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『メテオアリーナ・スターズ』でも、攻撃の起点が必殺技のメテオであることには変わりない。本作では、時間経過とともに「メテオゲージ」と呼ばれるものが溜まることで必殺技を撃てるようになった。

このメテオは攻撃することはもちろん、さまざまな効果も付与されている。そのひとつが仲間と連携する「友情メテオ」だ。メテオを発動するときに表示される円の範囲内に仲間が入ることで、バフがかかったり、回復できたりするのである。

もうひとつ、このメテオが着弾したときに攻撃以外の効果が出るようにした「メテオ効果」という要素も新たに追加されている。

たとえば「連結メテオ」ならば、敵を凍らせて足止めすることができる。また、「ヒールメテオ」の場合は、仲間に当てることでHPの回復をすることが可能だ。「タウントメテオ(挑発)」なら、周囲にいる敵の攻撃を自分に集中させることができることに加えて、自身にもバリアが付与される。タンクが攻撃を引き受けながら仲間がサポートする……といったような連携プレイもできるのだ。

これは、「メテオ効果」によってMMORPGのロール的な役割を各キャラクターに設定したものだと思えばいいだろう。パーティを編成するときにも、重要な要素となりそうだ。

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「メテオ」発動時には派手な演出が入る。また、「メテオ効果」によりヒールなどキャラクターの特性が出やすくなったところも面白い。

必殺技のメテオとは別に、通常の攻撃方法も3種類用意されている。ひとつは、立ち止まっているときだけ攻撃ができるメインスキルだ。残りのふたつはサブスキルで、こちらは移動中でも一定間隔で攻撃できる。このスキルと深く関わってくるのが、ギアと呼ばれるものだ。

ギアは、「ギアゲージ」と呼ばれるものを溜めることで、最大4段階パワーアップしていくことができ、それによりスキルも大幅に強化されていく。「ギアゲージ」は、メテオや友情メテオを発動するほか、「COUNTER DASH」を決めたり、アイテムを拾ったりすることでも溜めていくことができる。

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左がメインスキルで、残りがサブスキルだ。

ただし、ここで重要なのが、一度溜めた「ギアゲージ」はそのまま維持されるわけではないということだ。

ゲージは時間経過とともに徐々に下がっていくほか、敵から攻撃を受けてしまった場合でも下がってしまう。つまり、極力敵からの攻撃を受けないようにしつつ、「メテオ」や「COUNTER DASH」などを積極的に活用してゲージを維持することで、ゲームを有利に進めていくことができるようになっているのだ。

攻撃以外でも協力プレイが必要になる場面がある。それが、仲間が倒れてしまったときだ。バトル中、仲間のひとりがダウンするとその回りに黄色い円が出現する。仲間を起こすときは、その円の内側に入って復活ゲージが溜まるのを待てばOKだ。

そうして、各ステージの最後に登場するボスを倒すことができればステージクリア。一定時間内に倒れた仲間を復活できない・仲間全員が倒れる・ステージの時間切れ、のいずれかの状況でゲームオーバーとなってしまう。

とにかくダッシュでの移動が気持ちいい!実機によるゲームプレイを体験

今回の試遊では、現在開発中のバージョンを4つのステージで体験することができた。なお、今回プレイしたのはこの試遊向けに調整されたものとなるため、リリース時は異なる点が出てくる可能性もある。あらかじめご了承願いたい。

最初にプレイしたステージは、ダッシュでの移動など主にゲームの基本的な動作が体験できるようなステージであった。今回はまったくの初見プレイであったため、アタッカー系の「アルタイル」というキャラクターを選択した。

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今回使用したキャラクターのアルタイル。メインスキルはファニングショットで、メテオ効果は凍結メテオだ。

移動がすべてダッシュになったということもあり、たしかに指を動かすたびにシュ、シュと気持ちよく移動することができる。とくに1戦目はゲームそのものに慣れていなかったため、なかなか画面内に表示されている情報を脳で処理するのが追いつかなかったものの、プレイしているときの気持ちよさを体験することができた。

プレイしていると、ときおり赤い球がこちらに向かって飛んでくることがある。これは敵の魔物が放っている攻撃なので、当たらないようにしよう。敵への攻撃は自動で照準が合うため、エイムなどの細かい操作をしなくてもいいところも、快適さに繋がっているのだろう。

最初に倒したボスのポワーン(黄)は、ほぼこちらに攻撃をしてこなかったため、難なくクリア。続いて、ボスだけが登場するステージに挑戦することになった。こちらで登場したのが、「黒鋏虫アクラブ」である。その名の通り、大きなハサミを持った鋼鉄製の虫といった見た目のボスだが、ポワーン(黄)とは異なり、波状攻撃や突進などをしてくる、なかなかやっかいな相手だ。

突進の時は、事前に予備動作も表示されるので、それを見て攻撃を避けるようにするといいだろう。また、黒鋏虫アクラブの前に立つと、強力なハサミでの攻撃を食らってしまうので、できるだけ距離を取りながら戦った方がいい。こちらもスキルや「友情メテオ」などを駆使して倒すことができた。

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3戦目は「白護兵アルギュロス」とのバトルである。隕石のようなものを撃ってくるほか、大きく円状に広がる攻撃を仕掛けてくるのが特徴だ。この円状の攻撃は一見避けることができないように見えるのだが……実はここで役に立つのが「高速ダッシュ移動」である。移動時にボタンを入力し続けると使える高速ダッシュ移動は、当たり判定がない瞬間移動など、キャラクターによって様々な特性が設定されている

ちなみに、円状の攻撃は外側ではなく、縄跳びのように内側に移動すると攻撃を避けやすい。

最後に挑戦したステージはこれまでとは異なり、敵が遠隔から攻撃をしてくるなど難易度が上昇。遠隔から攻撃してくる敵は、早めに処理をしておかないと大変なことになってしまう。クリアまでの時間もかなり長くなっており、ボアドボア(赤)やポワーン(黄)、黒鋏虫アクラブと、ここまでのプレイを統括するかのようなボスラッシュになっており、戦闘をガッツリ楽しむことができた。

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リブート作開発の転機は「移動をダッシュだけ」にしたこと──『メテオアリーナ・スターズ』の開発陣へインタビュー

実際にゲームを体験したあとで、『メテオアリーナ・スターズ』のプロデューサーである増田恭隆氏とディレクターの森七海氏にお話をお伺いすることができた。

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まだ29歳(!)のディレクター、森七海氏。

──配信中のゲームのサービスをいったん止めて改修を行い、リブートするというのは非常に珍しいケースだと思います。この決断はなぜできたのでしょうか?

増田恭隆氏(以下、増田氏)
「まだ行けるはずだから再チャレンジしよう」と岡本(吉起)が言ったんです。そこで「再チャレンジするならこのやり方でやらせてください」と言ったのが、今回のPvEの形です。

リブート前の「一緒にやると楽しい!」という部分をきちんと抜き出して、ゲームにしようというのが、リブートの切り口です。

──リブートにあたって、大きな転機になった出来事はありますか? 岡本さんからは、具体的にどのようなところを指摘されたのでしょうか?

森七海氏(以下、森氏):
移動をダッシュだけにしたことが、大きな転機になりました。

2ヵ月ほど前までは、『Vampire Survivors』のような系統のゲームだったんですね。ザコキャラがわらわらと出てくる、ちょっとダッシュができるサバイバー系といった感じだったんです。ですが、「サバイバー系はプレイ時間が長くないと成長が実感しづらい」という課題がありました。

増田氏:
最初にPvEに舵を切ったときから、岡本も「共闘がいい」という話をしていましたし、現場の僕らも「PvEでやりたい」ということで、割と話は合致していました。プロトタイプができてから、2025年4月頭に僕と森、もうひとりのプロデューサーの3人でマレーシアに行き、岡本とガッツリ合宿をしたんです。その中で、ゲームが結構変わっていきました。

森氏:
マレーシアの合宿で僕が(岡本氏に対して)「本当にダッシュと歩き、ふたつの移動があっていいんでしょうか」という話をしたんです。そうして、日本に戻ってきてテストプレイをした際に岡本が「ダッシュだけでええんちゃうか」と話してきて。

──そこが転機になったんですね。

増田氏:
そうですね。そのあと移動がダッシュだけになり、同じタイミングで「もっと連携してほしい」という指摘もありました。ギアの仕組みも含めて全部一気に開発を進めました。

──開発スピードがおかしいですよね(笑)。すごく速くないですか?

増田氏:
ギアの仕組みって1週間ぐらいで入れたんだよね?

森氏:
3日ぐらいです(笑)。

増田氏:
特に、4月から5月にかけての変わりっぷりがすごかったですね。

──当初は『Vampire Survivors』系の、ワラワラと現れる敵の中を生き抜くようなゲーム性だったのでしょうか?

森氏:
『Vampire Survivors』系を調べてみたところ(負荷の問題も大きいのですが)、あまりマルチプレイできるゲームが少なかったんです。もう少しカジュアルなオンライン協力プレイができるゲームも調べてみたのですが、ゲーム時間が長くないと成立しづらい感じがありました。

──PvEとしてリブートする中で、もっとも苦労したことはなんですか?

森氏:
開発期間が短かったことですね。実際には半年くらいだったので(笑)。

『メテオアリーナ』は、もともとPvEでも通用するような技の構成になっていました。PvPですが、サバイバー系を参考にした範囲攻撃みたいなものが多かったんです。なので攻撃は使い回すことができて、リソース面ではあまり苦労はしていません。

ただ、PvEは競合が多いので「どこを際立たせるか」というのが最初の悩みでした。最初に出した企画では、サバイバー系でマルチにするだけでも本作ならではの部分が際立つのではないかと考えていたんです。しかし、単純に面白くなかったということもあり、苦労しましたね。

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──PvEということは、ゲームとして最終的には「強いボスを倒してクリア」のような終わりがあると思うのですが、エンドコンテンツはどのように展開していくのでしょうか?

森氏:
「強いボスをさらに追加していく」ということになります。

ですが、どんどんインフレ化していくのはあまり良くないと考えています。まだ決まっていないのですが、イベントや別のモードなどを横展開していこうと思っています

たとえば、今日遊んでいただいたものはボスを自分から倒しにいくという形ですが、タワーディフェンスのように守る遊びや、ローグモードのようなものの追加を考えています。タワーディフェンスに向いているキャラクターなども考えられますし、敵の強さを建て増ししていくよりは、横展開して、幅を広げていくほうがいいのかなと思っています。

また、イベントでは装備品が手に入ったりします。素材を集めて装備を作るのが基本サイクルですが、ランダムでパラメーターが付くという要素もあります。特定のエンドコンテンツで素材を集めて、そのパラメーターを厳選するという、ハクスラ的な周回要素も考えています。

──PvPの横展開でPvEを追加するのではなく、完全にPvEに転換したんですね。

森氏:
「PvEに舵を切ったほうがいい」というのが最初にありました。強い人と弱い人が一緒にプレイしたときに、PvPだと弱い人がボコボコにされて助けようがない……ということが起こります。強い人と弱い人が一緒にプレイすることを推奨するには、PvEのほうが向いています。

両方やると開発の途中でゲームバランスが崩れてしまいますし、半年という期間でやらなければいけないということを考えると、両取りはできないので、最初から「PvPは閉じましょう」という判断になっていましたね。

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増田氏:
最初はフレンド内だけでも対戦できる機能を残そうかという話もしていました。1~2ヵ月ぐらい経過したところで「無理です」と言われて。そこで、PvPはやらないことにしました。

実は、リブート前にPvPにしたことで、切らざるを得なかった仕様がありました。

たとえば、「友情メテオ」は、岡本の構想に当初からあったものです。でも、PvPでは仲間を助けている暇がありません。回復のメテオを持っていたとしても、プレイヤーどうしのタイミングを合わせることができません。しかし、PvEなら敵は人間ほど賢くはないので、ある程度助ける間もできます。これは、PvEにして良かった部分です。

──リブート版は共闘がメインになりますが、一緒に遊ぶことでメリットはあるのでしょうか?

増田氏:
通常のクエストとは別に、1週間に2~3回ほどの確率で出現する、強い敵が登場する緊急クエストというものがあります。これをクリアすることで、通常の2~3倍の報酬が手に入ります

緊急クエストでは敵が強いので、ひとりでは倒すことはできません。他のプレイヤーに手伝ってもらう必要があります。自分が依頼を出すのは気が引けるという方は、他の人が出した依頼を手伝うこともできます。報酬も手に入りますし、マルチプレイを促すことにも繋がっています。

──キャラクターは『メテオアリーナ』のキャラがそのまま登場するのですか?

増田氏:
はい。数でいうと39人が登場します。基本的には、リブート前のキャラクター数がそのまま入ります。新規で始めたときは、デネブ、アルタイル、ベガの3体が選べるようになっており、それ以外は購入することになります。

また、リリース時に新規のキャラクターも追加する予定です。

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左がデネブ、右がベガ。

──キャラクターの特徴としては、大きく分けると、ヒーラー、アカッター、タンクといったような役割に分けられるようなイメージでしょうか?

森氏:
そうですね。たとえば、タンク役のキャラクターは、少し体力が多かったり、ダッシュの性能で回避がしやすくなっています。ヘイトを集めるメテオ効果がありまして、その発動時もダッシュで回避がしやすいです。

さらに、相手の攻撃を止めるCC(Crowd Control)役がいます。ボスの動きが結構速いので、足止めするために麻痺やスタンを与えるような役割で、こちらも重要になってきます。

──「メテオ効果」はどのくらいの種類があるのでしょうか?

森氏:
「メテオ効果」だけで10種類ほどです。それとは別に、「友情メテオ」には別の効果が用意されています。そちらも15種類ほどあり、そのかけ算ということになります。たとえば、「メテオ効果」も「友情効果」も同じヒールの場合は、より効果が高くなります。

──なるほど。戦略をどう立てていくか、組みあわせをどうするのかという楽しさもあるということですね。ゲーム設計上は、ジャスト回避が完璧に行えるプレイヤーならばノーダメージでクリアできたりとか……?

森氏:
理論上はぜんぶ攻略できます(笑)。ただし、DPSが足りるかどうかは別問題です。タイムアタックでいいタイムを出すともらえる素材にボーナスがつく要素も考えているので、あまり効率は良くないかもしれません。

ガチャ要素はなし。キャラクター購入型に変更、“ガチャではない方向の課金システム”を想定

──課金要素はどのようなものがあるのでしょうか?

増田氏:
前作のガチャ要素はなくなりまして、直接キャラクターを購入する形になっています。

ボスの素材を集めて装備を作っていくのが成長の流れです。この素材ドロップ数を2倍にするパスであったり、ガチャではない方向の課金システムを考えています。

森氏:
前作ではガチャがありつつキャラクターも別途販売されていました。今回のリブート版では、ガチャを取り除いてキャラクターのみを購入できるという形と、リザルト画面で課金通貨を使うと報酬が増えるなど、プレイヤーに寄り添ったスタイルに変更しています。

──キャラクターのレアリティはありますか?

森氏:
あります。課金で手に入れられるものは、もちろん強さ・ステータスが違いますが、「ボスを倒して素材を集めていく」ということを、ゲームの根幹のサイクルにしたいと考えています。

なので、素材をたくさん集めることでも、キャラクターを解放できるようにする予定です。たとえば、低レアリティのキャラクターは、要求される素材が少なかったり、素材のレアリティが低いので、比較的簡単に解放することができます。

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──特定のキャラクターを強化していくというより、強いレアリティのキャラクターを入手していくといった遊び方になるのでしょうか?

森氏:
有利に戦うためには、自分が使うキャラクターは高いレアリティのキャラクターを手に入れたほうがよいです。

ですが、キャラクターには6色の「エレメント」が設定されています。敵の属性に合わせたものを選んだ方が有利になります。たとえば、緑の敵なら赤のキャラクターでダメージを与えると、1.5倍、といった感じです。赤のヒーラーは高レアリティにはいないから低レアリティのキャラクターで補うといったような戦い方も考えられます。

──リブート版では、そこまで持っていたキャラクターなどオリジナル版を遊んでいたプレイヤーはどのような扱いになるのでしょうか?

増田氏:
キャラクターについては、そのまま継続して所持することができます。しかし、キャラクターのレベルはすべて1にリセットされます。

そこまで使用した素材などに関しては、該当レベルから逆算して当該の素材やダイヤに転換して還付するという形を考えています。また、既存のユーザーの方に関しては、スタートの時点で無償ダイヤを付与したいと考えています。

──マッチングは自動で行われるのでしょうか?

森氏:
ソロで戦うこともできますが、簡単にルームを立ててマルチでマッチングができるようにいたします。もちろん、友人に限定してマルチで遊ぶことも可能です。

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──プレイ中のコミュニケーションにはどのようなものがあるのですか?

森氏:
画面の右下からスタンプを送ることができます。

増田氏:
できればボイスチャットもできたほうがいいのですが……。スマホで実装するのは大変なので、公式Discordにてボイスチャットを利用してもらおうとも思っています。

マルチゲームなので、コミュニティを育てたいと考えています。リアルだと「一緒にやろうよ」といったような口頭のコミュニケーションがありますが、オンラインのコミュニティを作るためにはSNSでは限界があるからです。

北米のタイトルなどを見ているとDiscordを使っているケースもありますよね。「普段オンラインは怖くてできない」という方にもサーバーに入っていただいて、コミュニティを熟成していくということを考えています。

──ソロでプレイするときは、キャラクターはひとりだけになるのですか? それともNPCが仲間の2キャラを担当するのでしょうか?

森氏:
編成している2キャラが自分の後ろについてくるという形です。

後ろについてきてだいたい同じところにいるので、友情メテオなども基本的には発動します。ですが、ひとりがターゲットとなって、もうひとりが後ろから攻撃するといったような戦法はできません。

──マルチプレイにおいては、ホストがステージを選ぶ形になると思うのですが、レベル制限などはなく遊べるのでしょうか?

森氏:
ホストが選ぶ形になり、デフォルトのレベル制限はありません。それぞれのゲーム進行度によって参加できないということはないよう、想定しています。

ですが、ホスト側でレベル制限をかけることは可能です。

増田氏:
ゲーム進行度によって参加できないということはないようにしたのには、理由があります。

上級者が初心者を「やってみようよ!」って誘って、初心者が「こんなの無理だよ」と言いながらもいっしょにプレイする。そしたら勝てたりして……そういうことをやりたいなと思っています。

森氏:
キャリーしてあげた側も「やってやったぜ!」という感じがするし、された側も「あざす!」みたいな。全員同じレベルよりも、レベルが揃っていない方が逆に面白い。そんな部分がマルチプレイにはあると思っています。

──ストーリーモードのようなものも追加されますか?

森氏:
追加する予定です。

バトルにおけるストーリーは一本道を想定しています。以前はひたすらバトルを楽しむ感じでしたが、もう少し世界観やキャラクター性の掘り下げもしたほうがよいのではないかと考えています。

キャラクターの個別の掘り下げに関しては、アウトゲームでメッセージがそれぞれから送られてきて、コミュニケーションを取る……といった形を想定しています。キャラクターを手に入れたときには、挨拶のメッセージがくると思います。

──ランキング要素についてはいかがでしょうか。

森氏:
将来的にはあるかもしれないです。もしかしたら、タイムアタックでランキングイベントのようなものを開催するかもしれません。

──本作は1プレイあたりどれぐらいの時間になりますか?

森氏:
インゲームのプレイ時間は、平均して3分から5分ぐらいです。ギアを下げないように維持しながら戦ってほしいので、考え方としてはギアを維持しつつタイムアタックを目指そうといったものになっています。

──最後に、リブート版を楽しみにしているファンにメッセージをお願いします。

森氏:
リブート版は共闘を重視して、「ダッシュでジャスト回避をする」というプレイを軸にしています。ジャスト回避をした後で、メテオが溜まり、それを敵や味方に当てると、それだけでヒールなどができます。

メテオという要素を残して、そこから共闘に繋げていくことを軸にぜんぶを組み立てているので、ぜひ仲間と一緒に、友だちを呼んで、プレイしていただきたいです。

増田氏:
共闘をメインに、みんなと一緒に遊ぶということを主軸にゲームを作ってきました。岡本と森のいいコラボで化学反応が起きて、僕が思っていた以上にテンポと爽快感がよいゲームなっています。

できれば、対面で声を出しながら遊んでほしいと思っています。共通体験として、本作の気持ちよさを楽しんでもらったらいいなと思います。

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ライター
ライター/編集者。コンピューターホビー雑誌「ログイン」の編集者を経て、1999年よりフリーに。 現在はゲームやホビー、IT、XR系のメディアを中心に、イベント取材やインタビュー、レビュー、コラム記事などを執筆しています。
編集者
3D酔いに全敗の神奈川生まれ99’s。好きなゲームは『ベヨネッタ』『ロリポップチェーンソー』『RUINER』。好きな酔い止めはアネロンニスキャップとNAVAMET。
Twitter:@d0ntcry4nym0re

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