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ゾンビ×パルクールでお馴染み『ダイイングライト』最新作、主人公が素手でゾンビの頭骨を砕く新能力が強すぎる。着想はまさかの『パックマン』!?パックマンが敵を食べ回るように、プレイヤーが”最強の存在”として暴れ回る新能力・ビーストを製作者が語る

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「グラップリングフック」も再登場。新たな使い道も?

──アクション面についての質問なのですが、テスト版のクエストに「グラップリングフック」がないと進行できないというものがありました。前作にも登場していた便利アイテムですが、これは本作の序盤で入手可能になりますか?あと、前作と異なる部分はあるのでしょうか。

ティモン氏:
グラップリングフック(ワイヤーアクション的な装備)は、ゲーム開始から4~5時間ほどで手に入ります。つまり、比較的早い段階で入手できるということですね。

今日、メディアの方がプレイしたのはゲームの最初の数時間分です。ちょうど、デモが始まる直前の内容ですね。プレビュービルドには含まれていない約1時間分のパートがありまして、そこではストーリーや基本的なメカニクスの紹介が行われます。

そしてその後、バロンの研究所(Baron’s Lab)でとある出来事が起こります。
そこから脱出して、「カストールウッズ」のオープンワールドに入っていきます。見た目は、皆さんがプレビューで体験したのとほぼ同じです。

『ダイイングライト』ティモン・スメクタワ氏インタビュー:素手でゾンビの頭骨を砕く新能力が強すぎる。着想はまさかの『パックマン』_010

──なるほど、使い道としては、前作と同じですか?

ティモン氏:
あまりネタバレはしたくないんですが、ゲーム内でグラップリングフックの使い道はそれだけではありません。このあと、さらにいろいろな使い方が登場します。
私たちにとって、グラップリングフックはゲーム内の強力なメカニクスを拡張する「ツール」のひとつです。
プレイヤーがこの機能を気に入ってくれているのは知っていますし、きっと今回も気に入ってもらえると思います。だからこそ、今回の「必須要素リスト」にもちゃんと戻ってきてもらいました。

4人マルチプレイ時の主人公は、全員カイルになる?

──そういえば、今回は4人でマルチプレイができる仕様ですよね。このプレイヤーが操作する主人公って、全員カイル・クレインなのでしょうか……。ようは、4人のカイルが並んで暴れまわる状態なのか、マルチプレイ用のキャラクターが別で用意されているのか少し気になりまして。

ティモン氏:
はい、マルチプレイでは4人全員が“カイル・クレイン”になります
私たちは、それをあえて変えませんでした。

カイル・クレインはそれほどに強烈で魅力的なキャラクターで、みんなが彼になりたいと思う存在です。

それに、Co-op(協力プレイ)では全体的にちょっとユーモアがあって、軽めの雰囲気になります。ソロプレイのようなシリアスな体験とは少し違うので、「カイル・クレインが4人いる」っていうちょっとおかしな状況もアリだなと考えました。

『ダイイングライト』ティモン・スメクタワ氏インタビュー:素手でゾンビの頭骨を砕く新能力が強すぎる。着想はまさかの『パックマン』_011
(画像は『Dying Light: The Beast』のSteamストアページより)

──4人全員でゾンビにドロップキックを放つ場面を想像しただけでちょっと笑えてしまいますね。

ティモン氏:
全く同じ姿のカイル・クレインが4人並んで走り回るのも、それはそれで面白いですよね(笑)

とはいえ、カイル・クレインの見た目は(服装が)頭部、胴体、ズボン、手の防具、靴などをカスタマイズ可能です。
ですから、グループ内で全員が違う見た目にもできますし、逆にそっくりな4人にすることもできます

開発チームはカイルが大好き

──本作の開発規模はどれくらいだったのでしょうか。

ティモン氏:
現在、弊社には約500名の従業員がおり、『ビースト』の開発チームは約200名ほどです。
制作期間についてですが、『ビースト』は約2年間の開発期間を経ました。

私たちは非常に幸運でやる気に満ちており、このプロジェクトを非常に効率的に進めることができました。特にカイル・クレインの復活に皆が大きく興奮したため、最初からほとんどすべての決断がうまくいき、すべてがうまく連携しました

──最後に、『ビースト』を作っている中で、一番こだわった点。もしくは、プレイヤーに特に見てもらいたい部分がありましたらお聞かせいただけたらと思います。

ティモン氏:
これは……非常に難しい質問ですね(笑)

というのも、『ビースト』は多くの要素を非常に高いレベルで実現していて、プレイヤーのみなさんにはそのすべてを楽しんでいただきたいと思っているからです。ですので、特定の要素に絞るのではなく、 読者の皆さんを『ビースト』という壮大な冒険へと招待したいと思います

本作では、ほかのどのゲームとも異なるユニークなゲームプレイの組み合わせが体験できると確信しています。技術的にも、そしてビジュアル的にも。非常に高いクオリティの作品になっています。
そして何より、プレイヤーにはたくさんの楽しさ、恐怖、ホラー、興奮、アドレナリンの高まりを味わっていただけると思います。それこそが、私たちが『ビースト』で作り上げた体験です。

このゲームは、Techlandの私たち全員が情熱を注いだプロジェクトです。そして、私たちは、『ビースト』がこれまでで最高のゲームだと信じています。だからこそ、プレイヤーのみなさんにもきっと楽しんでいただけると願っています。

 


『ダイイングライト:ザ・ビースト』は、「カイル・クレイン」に対する愛。そして続編まで積み重ねられてきた経験に裏付けられた開発陣の情熱と努力の結晶であった。かつて前作をプレイして体感したパルクールアクションの爽快感は抜群で、さらに完成度を増していた。

パルクールアクションとスキル群、豊富なハクスラ要素にマルチプレイなど。本作の遊べる要素は多彩だが、開発陣のカイル愛溢れるストーリーの行方も気になるところだ。

初代主人公のカイル・クレインの物語は、本作ではどのように展開されていくのか……。「半分獣・半分人間」という状態で、果たして無事でいられるのか。

当サイトでは、現場で実際に数時間本作をプレイしたレビュー記事も公開されているので、気になった方はぜひこちらも読んでみて欲しい。
『ダイイングライト:ザ・ビースト』は2025年8月22日に発売される予定だ。

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ライター
MOTHER2でひらがなを覚えてゲームと共に育つ。 国内外問わず、キャラメイクしたりシナリオが分岐するTRPGのようなゲームが好き。 Divinity: Original Sin 2の有志翻訳に参加。 ゴーストオブツシマの舞台となった対馬のガイドもしている。 Xアカウント(旧Twitter)@Tsushimahiro23
編集者
3D酔いに全敗の神奈川生まれ99’s。好きなゲームは『ベヨネッタ』『ロリポップチェーンソー』『RUINER』。好きな酔い止めはアネロンニスキャップとNAVAMET。
Twitter:@d0ntcry4nym0re

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