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『クレイジータクシー』最新作『クレイジータクシー:ワールドツアー』がついにお披露目。シリーズ初オンラインマルチやストーリーモードなど最新情報を、プロデューサー菅野顕二が語る【Summer Game Fest 2026】

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1999年にアーケードで生まれ、その爽快なカーアクションで多くのプレイヤーを夢中にさせた『クレイジータクシー』。そのシリーズ新作クレイジータクシー:ワールドツアー』が、2026年6月8日の「Xbox Games Showcase 2026」配信内で発表された。

2027年発売と発表された本作は、シリーズ初となるオンラインマルチプレイモードやストーリーモードを実装予定。舞台もひとつの街にとどまらず、5つの都市をまたにかけるワールドツアーへと大きく広がる。

今回、電ファミニコゲーマーは、アメリカ・ロサンゼルスで開催されているメディア向けイベントSGF Play Daysにて、本作プロデューサー・菅野顕二氏によるプレゼンテーション(解説セッション形式の取材)に参加した。

セッションは、最新作の解説に先立って、菅野氏が1999年の初代開発を振り返るところから始まった。なぜタクシーだったのか、なぜ「減点法をとらない」設計にしたのか。

その原点の話を挟みつつ、リファインされたファンにとってはおなじみの「ウエストコースト」を走る実機映像が披露された。セッションで語られた内容を、順を追って紹介していく。

取材/実存
文/佐伯匠
編集/竹中プレジデント

※会場内は撮影に制限があったため、公式よりご提供いただいた画像を使用しております。


『クレイジータクシー』の原点にあったのは、映画のカーチェイスへの興奮と街で爆走するスリルのデザインだった

菅野氏:
『クレイジータクシー』最新作でプロデューサーを務めている菅野です。

本題である新しいコンテンツのお話に入る前に、少しだけ昔話をさせてください。

初代『クレイジータクシー』がアーケードゲームとして登場したのは1999年のことでした。当時からよく「どうしてタクシーを題材に選んだんですか?」と聞かれるのですが……じつはこれ、最初からタクシーありきで始まった企画ではないんですよね。

当時、1990年代後半の車を運転するゲームといえばレースゲームばかりで、僕自身「つまんないな」と思ってたんですね。

僕は映画が好きなんですけど、いろいろなヒット作のカーチェイスシーンを見るだけで、みんな大興奮しているわけです。そこで「これ、ゲームにしたらバカ売れするんじゃね?」と思って企画を考えたのが、『クレイジータクシー』の始まりだったんです。

大切にしたのは、「街で爆走してスリリングである」というところをどうデザインするか。そこからスタートしていきました。

『クレイジータクシー:ワールドツアー』解説セッション:最新情報をプロデューサー菅野顕二が語る_001

そして、本当に街づくりを大切にしました。人が歩いていて、街があって、人の声が聞こえるという世界観。そういうものをすごく大事にして組み上げたのが『クレイジータクシー』なんですね。

もうひとつすごく大切にしたことがあって、「楽しいポジティブな気持ちになれる」というところです。細かな話になりますが、ゲームデザインとしては「減点法をとらない」手法をとりました。

常にプラスで評価して「よかったよ」と褒めてあげる。そういうデザインにしつつ、失敗したときには「お」ってなるような、そんなコンテンツを目指していました。

舞台は5つの都市。いろんな都市を飛び回って楽しめる

菅野氏:
みなさん、古い思い出話じゃなくて最新作の情報を見に来ているのはよくわかっています。それでは新しい映像を見ましょうか。

見ていただく前にちょっとお話しすると、もともと『クレイジータクシー』はアーケードゲームをベースにスタートしているんですけれど、今回はより楽しく、そして深みのある世界観を作りたくて、新しいコンテンツとして作り始めました。

この世界観の中でキャラクターたちがどう生きて、どう動いているか……。このストーリーをきちんと表現したくて、今回は「ストーリーモード」としてみなさんに提供していこうと思っています。

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もうひとつ大切にしたことは、ひとつの街がどんどん広がっていくゲームデザインではなくて、いろんな都市を飛び回って楽しめるというテイストを出したくて、「ワールドツアー」となるように、5つの都市をまたにかけて楽しむようなデザインにしています。

そしてもうひとつ。1作目からずっと「マルチプレイで遊びたい」という声は本当に多かったんですね。今回は、実際にマルチプレイのシステムを組んだことのあるスタッフが多く集まってチームを結成できました。「これはいけるぞ」と思って開発を進めたら……できちゃいました。

商品の構成としては、ひとり用モードでストーリーを感じながら遊んでもらって、そしてネットを介してマルチプレイで遊んでもらう、という形になっています。

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どう走っても評価され褒められる。目指したのは「これが正解」のないゲームデザイン

菅野氏:
みなさんの中には、まだ「本当に作ったのか?」と疑っている人もいると思うので、まずお見せしましょう。

行きますよ。最初はね、旧作のファンも喜んでいただけるように、「ウエストコースト」というオリジナルの1作目のマップをリファインしています。

大勢の人がわらわらと動いているなか車を走らせるっていうのは、他のコンテンツにはない絵作りだと思うので、そこは自信を持って提供しています。

開発中、プログラマーからは「マジですか。こんなに(キャラクターを)出すんですか?」なんて言われて、怒られながら作っていますけど、ちゃんと作って(画面に)出てます。アーティストも旧作をベースにしていますが、より街が本当に生きた形に見えるように作り込んでいます。

今見た通り、海の中も出てきました。前と同じように「ダッシュ」や「ドリフト」というテクニックも使えるようなデザインになっています。

(自分の運転を見せながら)下手くそなんじゃなくて、みなさんに背景をいろいろ見せたいなと思って走っているんで、下手くそじゃないですよ。うまいですよ、本当は。

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じゃあ、もっとうまいのを見せます。うちのリードゲームデザイナーに。ちょっと緊張していると思いますが、同じテクニックを使っているとは思えないくらい違う走りをしてくれると思うんで。

やっぱり、人それぞれが違うスタイルで走ってもすごく評価されて褒められるっていう、「アイデンティティ」のところをすごく大切にしたゲームデザインにしていて。だから「これが正解だ」っていうのはとくにないんです。

「僕はこういうやりかたでストーリーを展開していきたい」「いや、僕はこっちのやりかただ」と、もちろんいくつかの道はあるんですけど、自分だけの走りを体感できるようなデザインを目指して作っています。

これがベーシックな遊び、昔(のシリーズを)知ってる人がいれば「客を運んで」というところですけど、今回はそれだけじゃない、個別のミッションを頼まれていくというものも入っています。そちらも見てもらいましょう。

街中にはミッションのほか「アクティビティ」も散りばめられている。ただ走っているだけでも楽しい作りに

菅野氏:
『クレイジータクシー』を作るとき、スタッフとも「クレイジーはクレイジーでやらなくてはいけない」と言って、こういう見た目のバカさ加減というのはすごくこだわって作っています。

でも、チームの中で大切にしているのは、「見た目はアホっぽいけど、しっかりしたゲームでリピート性がある」ということ。「何度遊んでも楽しいようなものにしていこう」っていうのは、すごくこだわって作りました。

もちろん、こんなアホっぽいものばっかりではないのでご安心ください。アホっぽいものもあれば、ちょっと歯ごたえのあるしっかりしたものもあって、そのバランスで飽きさせない形を取りたいと思って組んでいますので、楽しめるものになっていると思います。

「ウエストコースト」ですね。旧作をやられていた方には昼のイメージが強いと思いますけど、今回は時間の変化もあって夜も楽しめるので、ちょっとそれを見てもらいましょう。

それでは、ちょっとダウンタウンのエリアを見てもらいましょう。画面を進めていくと、そのうち「アクティビティ」という要素が見えてくると思います。

街中を走ってお客さんを拾うのはもちろん、さっきお話ししたミッションに挑んだり、ほかにも街の中でアクティビティを見つけてトライしたり、いろいろな要素を織り交ぜているので、ただ走っているだけでも楽しい作りに仕上がっています。

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次はちょっと、さっき言った歯ごたえのあるような、見た目よりも遊びとして楽しめるようなレースのミッションを見てもらおうかなと。

ミッションの中には、単体で遊べるものもあれば、ストーリー展開に絡むミッションも用意しています。今回はストーリー展開に絡むミッションはお見せできないことにしていますけど、そういういろんなバリエーションもミッションにはあります。

彼(リードゲームデザイナー)でも大変らしいんで、ちょっと応援してあげてください。これは中盤ぐらいに出てくるようなミッションで、割と歯ごたえのある形に仕上げています。

そのうち彼がテクニックを出しますけど、新しいダッシュに加えて、「ブーストニトロ」というものも入っています。どういう風に出すのか、いつもらえるのかについては、今日は内緒です。すいません。

遊びとしてはこの要素がすごくおもしろいものに新しく発展しているので、話せるときになったらおもいっきり話しますので、ちょっと待ってください。

曲もね、旧作のファンからはやっぱり「The Offspring入ってんの?」「Bad Religion入ってんの?」と必ず聞かれますが、入っています。安心してください。

質疑応答コーナー。菅野氏「くぅーーーーっ、答えられない!」と悶絶

──原作のようにゲームオーバーはありますか?

菅野氏:
ストーリーモードにはゲームオーバーはありません。ミッションによってはトライアゲインはあるかもしれないですが、ゲームオーバーすることはなく、最後まで遊べるようになっています。

──サントラのシーンっていうのはライセンスされた原作みたいになるんですか? それとも何かオリジナルとか新しいものになるんですか?

菅野氏:
聞きたいですよね、その質問。すいません、今日は答えられないですね。ただ、もうすごくみなさん驚くし、楽しいものになる発表になるんで、もうしばらく待ってください。

──リリースしようとしたのはなぜですか?

菅野氏:
まずはセガとして、昔の愛されたIPを今の世代に届けようという動きがあったのが、ひとつですね。

あとは、『クレイジータクシー』が、いったいどんな世界で動いていたのかをきちんと伝えたくて。ストーリーをしっかりしたものとして、世界観を提供していくというのがふたつ目にあったことです。

もうひとつ、ここが一番スタッフと大切に進めた部分かもしれないですが、やっぱりポジティブな気持ちになれる、楽しい気持ちになれる、そういうコンテンツを組み上げたいと思って。

ひとり用で自分でワクワクしながら楽しむのもそうだし、マルチプレイでみんなで楽しむのもそうだし、常にポジティブな気持ちになれるもの……そういうものを組み上げたいと思って作ったのが、やっぱり一番大きいですかね。

(ほかのキャラクターについての質問を受けて)

菅野氏:
もうちょっと待っていてもらっていいですかね。でも、みなさんの期待には応えられるかなと思います。

今までの『クレイジータクシー』シリーズにはなかったキャラクターとか、ストーリーをうまく展開させるために絡んでくるキャラクターとか、人の存在はすごく楽しいように組んでありますので。正直、収録とかいろいろ、人が多すぎて大変だったんですけど、いい形に仕上がっていると思います。

──ワールドツアーでサントラもグローバルになるんのでしょうか?

菅野氏:
くぅーーーーっ、答えられない! ごめんなさい!!

答えていいフラグが立った瞬間にべらべら喋りますんで、ちょっと待ってください。社長もいるんですよ……。

──旧作のファンへ何かメッセージはありますか?

菅野氏:
「お待たせしました」が一番最初ですかね。

今もなお『クレイジータクシー』を知っている人が多く、「また復活してほしい」という声が、セガ社内でもいろいろな調査をやるたびに耳に入ってくるので、僕個人としてはすごく思い入れのあるタイトルです。旧作ファンというか、その声を上げてくれたファンには本当に感謝しています。

今日はありがとうございました。まだまだたくさん伝えたいことがあるんですけど、今日は本当に言えないので、またときが来たらそういうお話をさせてもらいたいなと思います。ぜひ待っていてください。

©SEGA


デスク
電ファミニコゲーマーのデスク。主に企画記事を担当。 ローグライクやシミュレーションなど中毒性のあるゲーム、世界観の濃いゲームが好き。特に『風来のシレン2』と『Civlization IV』には1000時間超を費やしました。最も影響を受けたゲームは『夜明けの口笛吹き』。
Twitter:@ex1stent1a
編集者
三度の飯よりゲームが好き。 HoN、LoL、Dota2におよそ1万時間費す。 きっとその時間でどんな資格も取れたけど、後悔はしていない。 なお下手の横好きの模様。
編集者
美少女ゲームとアニメが好きです。「課金額は食費以下」が人生の目標。 本サイトではおもにインタビュー記事や特集記事の編集を担当。
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