みんなになる早でハマってもらうためにゲーム進行のコツを伝授します
しかし、しかしだ。逆に言うとこうした状況がゲームが進むことで段々と克服されていくことができてくると、『エレックス2』のおもしろさは急激に加速していく。具体的には私はこのゲーム、「おっ……おもしろい! ふははは! おもしろいぞこのゲーム!」と確信するまでに6時間くらいかかったが、この原稿を書き出す前日は7時間ぶっ通しで朝まで遊ぶくらい夢中になっていた。
というわけでここからは、私が経験から学んだ「より『エレックス2』を素早く楽しむコツ」を伝授したいと思うぜ。
いや、マジでこのゲームだんだんだんだんとおもしろく……そして時間が経つごとにたまらなくなってくるんだよ! だからみんなには私よりもっと早くこのゲームのおもしろさに気づいてもらって、のめり込んでほしいんだよね。
コツ①:戦闘は避けてクエストでレベルを上げろ
そもそも勘違いがあったなと思うんだが、このゲーム、とくに序盤は「戦闘をする」こと自体が得策ではない。先述のとおり勝ち目が薄すぎるので、むしろダッシュやジェットパックを使って避けに避けまくるべきだ。そもそも労力に対して経験値がおいしくねえ。
いっぽう、クエストは会話だけで終了できるものがほとんどで、ボリュームはそれぞれ異なるものの経験値も100~2000とかもらえるのでおいしい。序盤は各組織へのあいさつ回りをしつつ、クエストの回数をこなして能力を上げていき、同時に装備の更新を狙うと楽になってくるよ。
コツ②:テレポーターを探せ
各ロケーションにはテレポーターが設置されている。これは簡易的なファストトラベル装置みたいなもので、戦闘中でなければどこからでも各テレポーターへのワープが可能。あいさつ回りの際に各拠点のテレポーターを探しておくと、クエストをこなすのがめちゃ楽になるので絶対初来訪のときに見つけておくべし。
コツ③:仲間を連れていけ
仲間キャラは飛び道具を持っているし、戦闘中に体力がゼロになっても気絶するだけで基本的に死ぬことはない。なので敵に見つかったらジェットパックで逃げ出す→仲間が敵と戦っているのを遠くから見守る戦法で安全に経験値を得ることができる。
もし「バックスタブ」のスキルを手に入れられた場合は仲間にヘイトが向いているときに敵の背後に回ることで安全に背中からブッ刺すこともできる。これは最序盤だとできないけど、徐々に戦闘になれてきたら狙ってみると得だよ。
仲間キャラはモーコンの洞穴にいるナスティがいちばん手っ取り早く加入させられると思う。仲間にするのにイベントも不要で、話しかけるだけでついてきてくれるんだよね。ジャックスの元カノらしいッス。
ただし、ナスティの固有イベントを進めていくと序盤にしてはやたら強い戦闘ロボット&ドローン総勢9体との強制戦闘が発生して面食らうハメになる。このイベントに突入したらナスティはシカトし、ジェットパックで全力で逃げてほかのクエストでもやろう。私は8時間後くらいに戻ってきて鍛えられた肉体で瞬殺しました。これに限らず大抵の強制戦闘はシカトして逃げることができるので「やべえ」と思ったらとにかく逃げよう。
コツ④:戦いたいときはパリィを擦りまくれ
どうしても戦いたい、戦わなきゃイベントが進まねえぜ! というときにオススメなのが「パリィ擦り」。近接武器を使用するときに使える防御テクなのだがこのパリィ、該当キーを連打することで意外なほど連射することができ、また成功判定もかなりファジーなので、敵に密着してパリィを擦ることでかなりの確率で成功させることができる。
本作には体力ゲージのほかにスタミナゲージがあり、パリィを成功させることでこれを大幅に減少させ、ゼロにすれば相手の体勢を大きく崩すことができる。この状態で攻撃ボタン長押しのパワーアタックを出すとダウン追い打ち攻撃が発動! 通常よりかなりデカいダメージをお見舞いできるというわけ。
相手が起き上がったらまたパリィを連打しよう。ときどきタイミングが絶妙に合わなかったり、スタミナが切れてやられちゃうこともあるけど、このゲームはどこでもいつでもクイックセーブができるので心配なら一撃与えるごとにクイックセーブすりゃあ、何の問題もない。
パリィを駆使してモリモリ敵を倒せ! 敵がドロップする武器の大半はステータス不足で装備できないだろうが、売ればけっこうな金になるぞ。
コツ⑤:格上の敵は崖から落として倒せ
本作には落下ダメージが存在する。とはいえ敵キャラが足場の悪いところにやってきたところで脚を滑らせて崖から転落……なんてことは起こらないのだが、ここで先述のパリィふっ飛ばしを使うと……。
高い崖なら即死、低い崖でもかなりのダメージを与えることができるので、足場の悪い場所に陣取って相手を崖側に追いやってパリィ連打、で勝てる。
繰り返して言うが、ある程度の大きさがある生物は崖から落ちると死ぬ! それは大気を超えた遥か天空から舞い降りた宇宙人であっても例外ではないのだ。崖から突き落としてこの星の平和を掴み取れ!
やればやるほど要素が編み込まれ、楽しさが増していくゲーム性
そんなこんなで序盤のあいさつ回りを終え、なんとなくそれぞれの勢力の雰囲気を掴んできたあたりから徐々にジャックスを中心とした人間関係が構築されてきて、各勢力を行ったり来たりするのが俄然楽しくなってくる。
また、装備更新での能力アップも著しいバランスになってるので、レベルアップして強い武器が使えるようになると目に見えて戦闘が楽になる。その変化が楽しいし「ザマーミロ」感が味わえるのでこれまた楽しい。
ステータスの伸ばし方によって持てる装備や使えるスキルも変わる。空中をジェットパックで舞いながらプラズマライフルを撃つこともできれば、魔法の雷を手から発射することも可能だ。一方でスキルに割り振るポイントはかなり限られているので、プレイヤーの好みに応じて個性溢れるビルドを楽しむことができるんだな。これもまた楽しい。私はいま、魔法を使えるようにしてみようか、放置してコミュニケーション能力をあげようか迷っているところだぜ……。
とはいえやっぱりこのゲームは、バトルを楽しむゲームというより交渉を楽しむゲームという気がするんだよね~。だからジャックスはキャラメイクもできず、べらべら喋るし明確な個性が設定されているんだと思う。ひとつひとつの会話、選択肢を選んでの変化(たいていやり直しは効かないのでナメた選択肢を選んで即クエストが終了するなんてこともザラ)、そうして目まぐるしく変わっていく状況……。
ゲームを遊べば遊ぶほど、マガランという世界を知れば知るほど「このイベントを進めるとジャックスはどんなことをぼやくんだろう、勢力図はどう動くんだろう」というのがどんどん気になってくるのでやめられない。クエストの数もやたらと多く、気づけばクエストログが「ワッ!」と思うほど溜まってたりするんだけど
「これを一通りやらなきゃいけないなんて思うとウンザリするぜ!」とはちっとも思わず、むしろ「ウワーッ! どれから手をつけようか迷っちゃうぞ!」なんてビュッフェ気分が自分の中に発生してきちまう。
慣れてくるとクエストをクリアするために立ち寄った街で「そういえばこのへんでほかにもこなせるクエストがあったはずだな……。同時に進めてみるか!」と効率的に並行してクエストクリアしようなんて気持ちも湧いてきたりして、それがまた愉悦なんだよな~。うまくやり繰りできたときの気分の良さみたいなさ。
それに単純にイベントはやればやるほどガンガン経験値が手に入るし、やり得なので気持ち的にも実利的にもうれしい仕組みになっている。
なんだろう、ほかのゲームでたとえるなら『Fallout NewVegas』的な雰囲気を覚えたね。あれもうまく回せば会話で戦闘を回避しながらどんどん進められるし、「どの勢力に味方しようか?」って考えるのが楽しかったもんなー。
私が特にお気に入りなのは「アルブ」に入団するためにこなす一連のイベント。爆発事件を解明するため、ジャックスはザリクといういけ好かない男と共同で捜査をすることになるんだけど……。いや~~、このクエストがすごく読後感があってものすごく良かった! ぜひ体験してみてほしいぜ……。
複数の勢力をまたがる謎、アルブという組織の特異性、 男と男のいがみ合い、そして友情、信頼、別れ……。クリアしたときはめちゃめちゃジーンとしてしまったぜ。ジャックスお前……かっこいいぜ!
クリアしてから書きてえ気持ちが湧くほど楽しんでしまった
20時間ほどプレイした段階だと、まだまだ自分の軍勢が未完成だし、宇宙人と散発的な戦闘しかできておらず、正直「ここからもっとおもしろくなるんじゃないの!?」って気がしてしまってしょうがねえ! この段階で記事原稿を書いているという状態に、若干の後ろめたさを感じてしまうくらいだよ。
でもまあ、発売日同時公開記事の段階でクリア後のこととか書いてもしょうがねえもんな。この記事を読んでくれたみんなが「そこまで言うんなら触ってみるか……」と本作を手にとってくれたらうれしいよ。
独特のゲームバランスは慣れるまでなかなか大変だけど、マガランでの生き方がわかってくるとジャックスの歩みを止めることができなくなってくる……! そんなゲームだ。楽しいぜ! 『エレックス2』、思わぬ2022年の伏兵でした。