今回はPiranha Bytesが開発を手掛け、THQ Nordic Japanから発売されるオープンワールドゲーム、『ELEX II エレックス2』(以下、『エレックス2』)をやるぜ! 発売日は本日(パッケージ版は3月1日、デジタル版は3月2日発売)だぜ!
記事作成にあたり、レビュー用の発売前バージョンをPC版でプレイ。だから製品版とは細かいところが違う可能性もあるけどヨロシク。
「『エレックス2』ってどんなゲーム!?」と思う電ファミ人類も多いかもしれないけど、正直私も今回の執筆依頼をもらうまでは知らんかった。なんですかこのゲーム? 聞いたことないな、と思ったら前作は日本語版が出ていなかったんだね……。2作目でよくローカライズしてくれたな! ありがとう!
本作はSF+ファンタジーな雰囲気を持ったオープンワールド、ドサまわりゲームです! やり始めは「渋いゲームだのぉ~~……」って思っていたけど、徐々に徐々にのめり込んでしまう恐ろしいゲームだったぜ……。というわけで今回は惑星マガランへの旅へお付き合いください。付き合えって。
※この記事は『エレックス2』の魅力を、もっと知ってもらいたいTHQ Nordic Japan さんと電ファミ編集部のタイアップ企画です。
各勢力のいがみ合いが続く惑星マガランで損な役回りを引き受けろジャックス(既婚・子持ち・別居中)!
巨大な彗星が衝突して文明が崩壊した惑星、マガラン。この星には覇権を争う5つの勢力がありました。自然を愛し、魔法を操る「バーサーカー」。科学と信仰を重んじる「クレリック」。麻薬中毒のロクでなしが集った「アウトロー」。彗星から得た未知の物質・エレックスを用いる超人集団「アルブ」。そして地下に潜む密教集団「モーコン」……。
6年前、アルブを脱走してすったもんだの末に世界を救った主人公・ジャックス。彼は街の喧騒から離れ、森のなかの小さな家で静かに暮らしていたが、哀れなことに突然マガランに来訪した異星人に襲われ自宅を破壊されてしまう。
ジャックスは異星人から故郷を守るため、そして宇宙寄生生物に噛まれたことで感染した謎の病気を治すために立ち上がる。前作のボスキャラと手を組み、異星人と戦うための組織「第6勢力」を結成すべく、人材や技術を求めてマガラン各地を駆けずり回るのだ……というのがざっくりした本作のあらすじ。
ゴチャ混ぜ世界が入り乱れる世界をジェットパックで飛び回れ
ポストアポカリプスなオープンワールドゲーム……ということで
「つまり……『Fallout』みたいなゲームってことか!」
という印象を抱く人類ちゃんも多いかもしれないね。確かに荒廃した世界、宙を舞うドローン、特殊な物質で変異したミュータント……といったように同作を彷彿とさせる要素も多い。だけども本作はそうした世紀末らしさに留まらず、「さまざまな勢力が混在している」という世界設定を活かした、ゴチャ混ぜな雰囲気が魅力になっているんだぜ。
たとえば薬漬けで治安最悪、四六時中タバコを噴かして酒を煽り、家は歪んだ鉄板や廃材でできていてショットガンで武装する「アウトロー」勢力はまるで『Fallout』のレイダーやガンナーを彷彿とさせる佇まいをしているし……
一方、緑豊かな自然に身を置き、木やレンガでできた家に住み、弓矢や魔法を駆使して戦う「バーサーカー」と触れ合っていると、まるで『The Elder Scrolls』のような質感を覚えることもある。
かと思えば最新の技術を持つ「アルブ」ではツルンとして各部が発光した家に住み、ハイテクアーマーとプラズマライフルで武装した衛兵とロボットが闊歩する……といきなり『HALO』とか『オーバーウォッチ』めいた世界が展開されている。
これらのまったく文化が違う勢力が複雑に絡み合う……いや、マジで初見だと混乱するくらいややこしく、不安定で一触触発な情勢になっている世界に放り込まれるのが『エレックス2』の魅力と言えるだろうね。
さらにタダでさえゴチャ混ぜの世界に異星人まで襲来してくるってんだからもうマジで大変だ。マガランに住んでなくても「もう終わりだろ、こんな世界……」ってなっちゃうくらいしっちゃかめっちゃかだよ。
ゲームプレイ的なところでの本作最大の特徴は、空を飛ぶことができる「ジェットパック」が最序盤から使用可能なこと。さすがに自由自在に世界中を飛び回るというわけにはいかないけども、山や崖をガンガン越えていくことができる。
ふつうなら迂回しなければいけないルートでも直進できるのはかなりの快適さだぜ。そのほか、崖から落下するときに衝撃を弱めたり、強敵と相対したときに距離を取ったりといろんな使い方ができて楽しい。こちらもゲームが進めば進むほどカスタマイズして強化していくことが可能になるので、もしかしたら究極強化したら飛びっぱなしとかできるのか……?
序盤は結構キビシい……が、乗り越えるとハマるんだって!
今回は発売前のバージョンをチラッと触って記事書いて、発売日当日に掲載しましょう~という案件。「じゃあ10時間くらい遊んでみて印象を書けばいいッスかね」なんて軽い気もちでオッケーしたんだけど……これが困ったことに予定を大幅に超過して20時間以上遊んじまったよ。なんでいつもこうなるんだ!
いやまあ「つまりそれくらい『エレックス2』がおもしろかったってことでしょ? タイアップなんだからいいことじゃん!」って感じもあるんだけど……。なんというかこのゲームさ……「おもしろさが加速していく」んだよ!
とはいえ『エレックス2』は、ふつうのオープンワールドゲームを気軽に遊ぶ感覚でプレイすると序盤はいろいろな面でかなりの苦しみも味わうことになる。スロースターターなゲームとも言えるかな。とくに序盤は自分が置かれたシチュエーションがわかりづらく感じられる。思いっきり前作プレイヤー向けに作られているところがあり、キャラ名や組織名といった固有名詞、それらの関係性もわからないので「なになになに〜!?」ってなりがち。
序盤では手始めとして代表的勢力にあいさつ回りを行うことになるのだが、それぞれ行った先での道案内や、一目置いてもらうためのミッションになかなか時間を取られたりでけっこう大変。基本的にジャックスは各勢力にいいように使われる損な役回りで、この段階ではカタルシスも薄めだ(序盤だから当然っちゃ当然かもしれないが)。
私はとりあえずモーコンから顔を出してみたんだけど、地下世界なのも相まって長時間居座るとなかなか気が滅入ったよ。
そして主人公・ジャックスはあまりにもひ弱だ! デフォルトの装備はあまりにもふつうのTシャツに鉛のパイプと、いかにも心細い。また、単純に敵が強く、ちょっと初期位置から移動すると冗談みたいな強さのクリーチャーが現れてワンパンで吹き飛ばされて死んでしまう。
また、武器を装備するには筋力をはじめとしたステータスが必要なので、ある程度レベルが上がるまでは装備を更新するのも難しい。ゲーム開始当初のジャックスは異常に筋力が少ないので、そのへんのくたびれたおっさんやお姉ちゃんでも持てる武器が重すぎて持てないのだ。お前……いくらなんでもひ弱すぎるだろう! タフそうな外見してるのによお!
こうなるとレベルが低くて弱い&武器が持てなくて弱いので敵に勝てない。敵に勝てないのでレベルが上がらず、レベルが上がらないので能力を上昇させたりスキルを手に入れたりすることができない。だから装備も強くできない……という悪循環にハマりがちだ。
一生鉄パイプから脱却できない……。事実、マシーナリーとも子は当初このあたりがどうしたらいいのかわからず、4時間以上鉄パイプ持ちっぱなしでした。味方が持ってる長剣やショットガンが羨ましいよぉー!