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ダクソもSEKIROも遊んだことがない男が『エルデンリング』を遊ぶ。難しいけれど、オープンフィールドだからこそ希望が見える

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 みなさん、『エルデンリング』楽しんでますかっ!?

 『ダークソウル』『SEKIRO』も一切やったことなかったけど、私はそこそこ楽しんでます。なんと先日、フロム・ソフトウェアで宣伝・制作を担当している北尾泰大さんとお話をさせていただく機会がありまして……録音されていないスペースだったのでアーカイブなどは残っていないのですが、こんな『エルデンリング』から始めたようなミーハー野郎の質問にも暖かく答えていただたいて、とてもありがたかったです。 

 こんな私に優しくしてくれた北尾さんに誓って、「1ボス勝てないので投げました」などという痴態を晒す訳にはいかない!

 だから、見ててください北尾さん! 俺の、変身!

※この記事は序盤のボス「接ぎ木のゴドリック」戦までの内容が書かれています。どちらかというと『エルデンリング』をまだ遊んでいない人向けに書いているので、そんなに激しいネタバレはないと思うですが、「序盤のボスの詳細すら知りたくない!」という方はここで円卓に戻ることをオススメします。

文/ジスマロック
編集/実存


YOU DIED

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 北尾さんごめん、キツイ。

 最初に断言してしまうと、この記事は最終的に「フロムほぼ未経験でもエルデンリングは割と楽しめました」という結論に辿り着きます。「最初に何が言いたいか言い切っちゃうレビューってなんなんだよ」と思うかもしれませんが、とにかく最後はそういう感じになります。

 しかし、それでもやっぱり敵は強いです。思わずふざけているのかとディスクを叩き割りたくなる敵の配置はありますし、何か急に巨大な蟹に殴られて死んだりします。「未経験でも結構楽しめる」という結論には辿り着きますが、「エルデンリングは難しくない」とは口が裂けても言えません。素手でボス倒したりとか……私には到底できません。

 私が最初に辛酸を舐めたのは「嵐の関門」。

 一応セーブポイントとなる祝福が手前に存在しているものの、兵士が大量にたむろしている野営地を抜けた後に待ち構えている巨人と複数の弓兵の配置が中々に凶悪。

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 正面突破は巨人を相手取りながら矢の雨が降り注ぐのでほぼ不可能。巨大な鬼を弓兵の攻撃が届く範囲から引き剥がすために門の手前まで誘導すると、後ろの野営地の兵士がこちらに突っ込んでくる。まさに前門の虎、後門の狼。

 そこで私は……傷ついた心を癒すべくとりあえず散歩に出かけました。

 「もう心折れかかってんじゃねえか!!!」というみなさんの声が聞こえるようですが……『エルデンリング』の風景は歩いているだけでなんだか癒されるぐらい素晴らしい。

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 黄金樹から放たれる金色の光を浴びて自生する豊かな自然、そこに息づく多種多様なモンスター、晴れだろうが雨だろうが、どんな天候でも見た者を圧倒する神話のような風景がリムグレイブには広がっている。風景が綺麗すぎて道端のクソまで「金の排泄物」という名のゴールデンコーティングが施されています。

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 なんていうか……ゲーム内の風景が綺麗だと嬉しくないですか?

 いきなり小学生みたいなことを言い始めた自覚はあるのですが、やっぱりゲーム内の風景が綺麗だと歩いているだけで楽しくなっちゃうし、何よりとても心が豊かになる気がします。

 多分『エルデンリング』に関してオープンフィールドうんたらかんたらプレイフィールうんたらかんたらといろいろ小難しいことをこねくり回すことはできるのでしょうが、私がこのゲームで最も好きな部分は「風景が綺麗」なところです。

 「ゲーム内に綺麗な景色が広がってると嬉しい」という視覚情報のプリミティブな快感を『エルデンリング』は思い起こさせてくれます。
 
 何故『エルデンリング』は風景の美しさがこんなにも伝わってくるのか……と一度考えてみたのですが、その理由のひとつに「UIの少なさ」があると私は感じました。

 流石に戦闘が始まればHPゲージや装備している武器の情報などが画面に表示されますが、ただフィールドを散策しているだけならば、ほとんどUIは表示されていません。プレイヤーの視界にはただただリムグレイブの雄大な自然が広がっています。

 何かもう少し左上に「○○に行け」などの目的が表示されて欲しいと思う気持ちもありますが、このゲーム、ほとんどUIが表示されていないのに気が付いたらナビゲートされている。

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 もちろんマップ機能が進むべき方向をナビゲートしてくれているのですが、セーブポイントとなる「祝福」は遠くからでもなんかキラキラしてる様を目視できるから「あ!祝福あった!」と気付けるし、重要アイテムの「地図の断片」や回復アイテムの個数を増やす「黄金の種子」などもフィールド上のいかにも気になるオブジェクトの近くに配置されています。

 本当に知らない間にナビゲートされているし、UIがスッキリしているから風景の美しさも損なわれていません。いやまあただ、個人的にはもう少しバフなどのUIを分かりやすく表示して欲しいとも思いましたが……この辺は景観の伝わりやすさとトレードオフだし、難しい部分なのかもしれません。

 そしてこの美しい風景の中を疾走できるのが「霊馬トレント」

 移動にも騎馬戦にもなんでもござれのG1馬ですが、このトレント周りの仕様が本当に便利。スペシャルウィーク、サイレンススズカ、エルデントレント。指笛を鳴らせば1秒で飛んできて降りる時も1秒。

 ここ最近だと『Pokémon LEGENDS アルセウス』のアヤシシライドがボタンひとつで即乗り降り可能かつハイスピードだったため、相当便利な移動手段だったのですが、トレントもアヤシシに負けず劣らずの高性能。

 そこで私は気付いてしまったのです。もしかして……もしかして……
 この嵐の関門の巨人って戦わなくてもいいのでは?

 思いついて即実行に移すと、関門の巨人も雨あられと降り注ぐ弓矢もトレントの圧倒的な機動力により突破!

 有識者のみなさまには当然の事実かもしれませんが……そもそも「強すぎる敵とは別に戦わずに無視しても良い」という選択肢が用意されていること自体知らなかったため、この攻略法に気がついてしまった瞬間の「ワシ……天才かもしれん……(血の悪魔)」という嬉しさが尋常ではなかったです。

褪せ人よ、愚かな野心の火に焼かれ、お前もまた、エルデンリングを求めるのか?ならば、その火ごと消してくれよう。忌み鬼のマルギットが

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 なんとか関門を突破し、嵐の丘を超えてストームヴィル城まで辿り着いた私を待っていたのは『エルデンリング』の最初の関門、「忌み鬼、マルギット」

 え? 何? もうどうなったか結果が出てるって?

 このマルギット、強すぎる。離れていても魔法剣を飛ばしてくるし、近付こうものならその手に携えた巨大な杖で褪せ人を薙ぎ払ってくる。もちろん火力も高く、一発モロに喰らっただけで聖杯瓶1本分のHPが簡単に消し飛ぶ。

 『エルデンリング』の発売翌日……つまりは2月26日のお昼にリアル友人と外食に行ったのですが、「マルギット強くない?」という話題だけで大体1時間は話してました。

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 しかし私は気が付いたのです。「早く先に進みたい」という思いが先行するあまり、マルギット以外……要はメインルート以外の横道に一切手を出していなかったことに!

 考えてみればあの巨人みたいな奴も、あのボスもあのボスもほとんど無視していた気がする! そうかそうかそういうことだったのか! これはきっと「マルギットに勝てないならマルギット以外の弱いボスに挑んでね」という黄金律の思し召しに違いない!

 そんなこんなで「マルギットより前に居たボスと戦って、ある程度ボス戦に慣れよう!」という方針に切り替えた私は、リムグレイブで一番最初に出会うボスの「ツリーガード」に挑むことにしました。

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 北尾さん?

どうしても「忌み鬼、マルギット」に勝てない。そう思っている方はいないだろうか。そんな貴方に

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 はい、という訳で今回は全世界登録者数が2500万人を突破している大人気MMORPG『FINAL FANTASY XIV』を遊んでいきたいと思います。FF14には「ギャザラー・クラフター」という生産職が存在しておりまして、戦闘以外の分野でもFF14の世界を楽しむことができるんですね。

 特にこの「錬金術師」というジョブのクエストに登場する「セヴェリアン」というキャラクターが中々に良い味を出していて……すいません! すいませんって!! 今エルデンリングに戻りますから!

 ただこれジョークとかではなく、どうしても、どうしても『エルデンリング』のボスに勝てなくなった時は一旦別の娯楽に逃避するのもひとつの手段だと思います。

 少し脱線しますが、『ドラッグオンドラグーン3』というゲームのEエンド……要は最後のボスであり、通称「新宿地獄阿波踊り」【※1】と呼ばれている音ゲーがこのゲームには存在しているのですが、私はこれに何回も何時間も何日も挑んだのに一向にクリアできませんでした。

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※1「新宿地獄阿波踊り」
恐らく画像だけではイマイチこの難しさが伝わっていないのが心苦しい限りですが……簡単に言うと「何故か微妙にラグが発生している約8分間の音ゲーを一度たりともミスせずやり切らなければならない」という地獄のような難易度からそう呼ばれています。しかも明らかにクリアしたように見えた暗転後にもう1度だけノーツが飛んできて、そこで失敗すれば全てがご破算。

 しかしある日、あまりにもクリアできないので丸一日放置した翌日に「本当に、本当にありがとうございました……もうこれでクリアできなかったらPS3叩き割ります……」と泣きの1回で挑戦したところ、なんと急にクリアできたのです!

 何回も挑戦し続けていたことによる緊張感が1日置いたことで解けたのか、ストレス的な問題だったのか、それとも単に調子が良かったのか……真相は定かではありませんが、どうしても突破できない時は一度逃げてみるのも間違いなくひとつの手段です。

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 逃避行の先は別にゲームじゃなくたっていい。私の場合は『明日ちゃんのセーラー服』【※2】『ハチミツとクローバー』【※3】からマルギットに立ち向かう活力を貰いました。

 博先生の繊細な筆致で描かれる女子中学生の煌めきも、羽海野チカ先生によって描かれる美大生たちの恋模様も、どちらもマルギットを倒すためのエネルギーを与えてくれます。明日ちゃんとエルデンとハチクロが並んでる写真は多分全世界でここだけだと思います。

※2「明日ちゃんのセーラー服」
となりのヤングジャンプにて連載中の漫画。セーラー服に憧れを持つ主人公「明日小路」が蝋梅学園へと入学し、楽しい学生生活を送るさまが繊細かつ美麗なタッチで描かれている名作。現在アニメも放送中。ご照覧あれい!

※3「ハチミツとクローバー」
羽海野チカ氏によって連載されていた恋愛漫画。ちなみに私は「羽海野チカ先生がTwitterに載せていたオベロンの絵が可愛かったから」というあまりにもミーハーすぎる理由で読み始めています。森田さんが一番好き。ご照覧あれい!

「難しさ」は確かにあるけれど、オープンフィールドだからこそ希望が見える

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 いいですか、落ち着いて聞いてください。あなたがエオルゼアに逃げていた間、エルデンは1ミリも進んでいません。

 マルギットに勝てない、ツリーガードにも勝てない……しかし、ここからが『エルデンリング』の本領であり、最も面白い部分でもあると私は感じました。

 そう、『エルデンリング』はたとえ「技術」で勝てなかったとしても、それ以外の部分で戦力を増強してボスに挑むことができる! 

 これこそがオープンフィールド最大の利点。現時点の戦力ではどうやっても勝てないボスが出てきても、技術以外の部分はこれまでのマップを探索することで戦力差を埋められる!(とはいえ、ある程度の技術は求められます。)

 装備の強化、レベル上げ、サポートキャラを召喚できる「霊体」、回復アイテムの個数と回復量を増強する「黄金の種子」に「聖杯の雫」などなど、広大なリムグレイブの大地を探索すればするほど、アイツに勝つための「勝機」が見えてくる!

 小規模ダンジョン「リムグレイブ坑道」では武器の強化に必要な「鍛石【1】」がいくつも入手できるし、「霧の森」方面に向かえば聖杯瓶の回復力を伸ばす「聖杯の雫」が手に入るし、たとえ心が折れてしまうレベルの相手でもフィールドを探索すればするほど着実に「希望」が見えてくる!

 「プレイヤーが何かありそうだと感じて辿り着いた場所に、ちゃんと何かが用意されている」というのはオープンフィールドの醍醐味ではないでしょうか。

 例えば『ゼルダの伝説 ブレスオブザワイルド』ではコログの実や祠など、『Pokémon LEGENDS アルセウス』では新たなポケモンなど、とにかくプレイヤーが何かを求めた場所に何かが配置されている……それだけでフィールドを探索するモチベが刺激されるわけです。

 『エルデンリング』も例に漏れず、ちゃんとマップ上の怪しそうなところには何かが用意されています。

 しかし『エルデンリング』は「あそこに行けば何かがあるかもしれない」というワクワク感よりも、「あそこに行けばアイツをぶっ殺すための何かが手に入るかもしれない」という憎きボスへの殺意そのものが探索のモチベーションへと繋がります。そしてアイツをぶっ殺すために必要な何かが手に入ります。ヒャハハハ! コイツが……コイツがありゃあ……!!

 特にNPCから貰える「霊クラゲ」は超強力。というかそもそも戦闘中に味方を召喚できる「霊体」システムそのものがかなり強いのですが、このクラゲくんは群を抜いて強力。

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 複数ではなく単体なためボスのターゲットがコロコロ変わることなく事故が起きにくい・HPも結構多くてしぶとい・毒攻撃によってボス戦でもかなり貢献してくれる……とまさに三方良しの優秀遺灰。

 さらに金の召喚サインから呼び出せる「魔術師ロジェール」の力も借りることで、マルギットvs自分・クラゲ・ロジェールの3対1の状況を作り出せる!

 お、おお……最初のボスなのにもうラストバトルみたいな感動がこみ上げてきました。これなら、これなら、マルギットに負けることなどない! 勝ったらみんなでゆでエビパーティだぜ! ほらクラゲくんも食え食え!

 おおい! 落ちてるやんけ!!

 マルギットはHPが半分(6割?)を切ると突如巨大なハンマーを持ち出して吹っ飛ばし攻撃を放ってきます。ふざけてんのか? とにかく落下死だけには気をつけましょう。しかし、もうこの3人が揃った時点でほぼ勝ちは確定。あの連敗が嘘だったかのように、あっさりマルギットは撃破できました。

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クラゲくんが強すぎてトドメの一撃までクラゲくんに持っていかれました。そこまでやれとは言ってねえ!

 画面を覆う「GREAT ENEMY FELLED」の文字。

 め、めちゃくちゃ嬉しい……!

 本来であれば、「とにかく敵の攻撃を覚えて的確にガードや回避を挟みつつ攻略する」ような部分でも、『エルデンリング』の場合はフィールドを駆け回って自分を強くして戦力差を埋めた後に挑むことで、私のような未経験者でも徐々に勝ち目が見えてきます。

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 この調子でツリーガードも難なく撃破。いや「難なく」というかクラゲくんが強すぎて6割ぐらいクラゲくんのおかげで勝ってます。

 先ほど「マルギットに勝てないならマルギットより前のボスで~~~」などと私の腐れ脳ミソの勘違いを垂れ流してしまいましたが、恐らくこのツリーガードは「マルギットを倒せるぐらい強くなってから挑むと割とあっさり勝てて嬉しい」タイプのボスだと思われます。お助けNPCの存在の有無もあるとは思いますが、コイツ普通にマルギットより強くないですか?

 なので、とりあえずマルギットを倒した後ぐらいにもう一度やってくると「もうオメーなんか敵じゃねえんだよ樹木守り人風情が!!!」とイキリ散らすことができて楽しいです。北尾さん、見てますか……!? 俺やりましたよ……!

 この「レベル上げや装備の強化をしっかりと行ってから、以前勝てなかった強敵に挑む」というワンセットはまさしく「RPG」のプリミティブな面白さだと思います。いろいろなゲームをやっていれば何度か味わう面白さではありますが、やはりツリーガードほどの強敵相手に成長した自分の実力を示せる快感は中々のものです。

 さらにステータスを筋力30・技量14・信仰12まで伸ばせばツリーガードがドロップする「黄金のハルバード」を装備できる!

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 憎きあのツリーガードの力を借りて戦うのも熱いですが、何よりも討ち取った敵将の首を持ち帰ってくる坂東武者の気持ちで戦えます。

ご照覧あれい!

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 そしてマルギットを撃破したプレイヤーを待ち受けているのは初のレガシーダンジョンこと「ストームヴィル城」。もうマルギットを倒した後なので「俺、エルデンリングを完全に理解しちまったよ……」という全能感に溢れていますが、プレイヤーを待ち受けるのは……

 ちょっと小突かれれば落下死しかねない階段で雑魚を呼ぶ兵士、タル爆弾をぶん投げてくるクソみたいな鳥、当然のように戦技を撃ってくる騎士、タル爆弾をぶん投げてくるクソみたいな鳥、場内を徘徊している接ぎ木の化け物、タル爆弾は投げてこないけど火炎放射を繰り出すクソみたいな鳥…………。

 『エルデンリング』の面白いところは難しいところだし『エルデンリング』のつまんないところは難しいところだと思います。『エルデンリング』は難しいから何回もディスク叩き割ってやろうかと思いますし、『エルデンリング』は難しいからこそ「なにくそ」という闘志が湧き上がってきます。

 しかし、マルギットを倒したことによる全能感なのか、単純なテンションによるものなのか、「行ける!行ける!!」とそのままの勢いでストームヴィル城はガンガン進めてしまいました。
  
 もはやストームヴィル城まで来ると、「俺でもエルデンリングに太刀打ちできているッ!!」というランナーズハイならぬエルデンハイに突入してしまうのかもしれません。

 ストームヴィル城の敵の配置自体はもう許せないレベルなのですが、もう徐々に徐々にこの難攻不落の城を攻略していく感じが楽しくて、あっという間に終わってしまいました。なんでなんでしょうね?

 ゲームライターが説明を放棄するなよというみなさまの怒りの声が聞こえてきますが……マルギットを撃破できるぐらいのレベルや装備であればストームヴィル城もちょうどいい感じの難易度で攻略できる「レベルデザインの上手さ」と言ったところでしょうか!? いや、どうなんでしょうね?

 そしてストームヴィル城の最後に立ちふさがるボスは「接ぎ木のゴドリック」。プレイヤーが最初に相対するデミゴットのひとり。まあ個人差はあるんでしょうけど……個人的にゴドリックはそんなに苦戦せず倒せてしまいました。

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 何度も何度も同じことを言っていますが、やっぱり『エルデンリング』は普通に難しいです。しかし、始める前から「どうせ1ボスすら倒せないだろ……」と忌避してしまうほど絶望的な難易度ではないとも感じました。

 ちゃんとフィールドを探索して、レベルを上げて、武器を強くして……そうやって少しずつ積み重ねて強大なボスを撃破することで得られるカタルシスの大きさは、まさにシンプルイズベストな「RPGの楽しさ」だと思います。

 どうか、「難しい」という印象を悪く捉えずに、少々苦手意識を覚えている方でも『エルデンリング』を触ってみていただければありがたいです。何事もやってみなければ分かりませんし、何事も踏み出さなければ始まりません。

 『エルデンリング』はフロムほぼ未経験でも結構楽しめました。まさに私が生き証人ですからね! とりあえずゴドリックまでならば頑張れば倒せる……はずです!

 ……とまあ、あんまりヨイショしすぎてても嘘っぽい気がしてくるので、とりあえず良くなかったところを書いておくとSSDが刺さっていないPS4版のロードは大体8~10秒くらいかかって死ぬたびにTwitter開けちゃうぐらいの時間が発生するので、できればPS4にSSDをぶっ刺すか、それ以外の高性能機で遊ぶことをオススメします。

 ちなみにPS5で遊んでる人に聞いたところ、ロード時間は3秒もかからないぐらいだそうです。褪せ人よ、愚かな野心の火に焼かれ、お前もまた、PS5を求めるのか?ならば、その火ごと消してくれよう。忌み鬼のジスロマックが……。

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 『エルデンリング』はPS5、PS4、Xbox Series X|S、Xbox One、Steamにて発売中! 正直「難しさ」の部分に苦手意識を覚えている人も、ぜひ一度触ってみてくださいね!

 それではみなさんご唱和ください!

 ご照覧あれい!

ライター
転生したらスポンジだった件
Twitter:@yomooog

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