8月27日、『遊戯王 デュエルリンクス』のオンライン世界大会『KCグランドトーナメント2022』の決勝ステージが開催されました。
5月末から始まった予選の次点で全デュエリストのうち128名にまでふるいに掛けられ、さらに7月の本戦:1stステージで20名にまで絞り込まれました。勝ち残った20名と直近4回の『KCカップ』優勝した4名、計24名による熱いデュエル。
そんな『KCグランドトーナメント2022』の魅力について語らせてください。
取材・文/うみちゃん
『3デッキルール』によって毎回違うデュエルが見れる
カードゲームの大会、特に世界大会にもなると強力なデッキに偏りがちです。環境によっては、それこそ片手で数えられるほど少ないデッキがしのぎを削り合うこともよくある光景です。それはそれで面白いのですが、どうせならより多くのデッキが見たいですよね。せっかく7時間近い大会ですし。
その点、『KCグランドトーナメント2022』は『3デッキルール』(※仮称)を採用しています。
本大会は予め3つのデッキを登録し、デュエル前にどのデッキを使うかを選ぶBO3(2本先取)形式の大会となっています。
最大の特徴として、3つのデッキの同名カードが3枚以下になるように構築しないといけない縛りがあります。
例
Aデッキ3枚・Bデッキ0枚・Cデッキ0枚 〇
Aデッキ2枚・Bデッキ1枚・Cデッキ0枚 〇
Aデッキ2枚・Bデッキ1枚・Cデッキ1枚 ×
「各デッキに同じエースが3枚積めない」「エースが1枚でいいデッキでも、満足にサポートができない」…すると、必然的に全て違うデッキを持ち込む必要が出てくるのです。
さらに1度使用したデッキは、同じマッチでは使用不可になります。お互いに「通用したから続投!」ということはできないのです。
何が言いたいかというと、「毎回違うデッキ同士の対戦が見れる!」。なんといってもこれです。
例えば第1試合1本目。【ギャラクシー】VS【ローズ・ドラゴン】と言ったマッチアップ、この試合では【ギャラクシー】が圧倒的パワーで殴り倒しました。
次ぐ2本目は【幻影騎士団】VS【HERO】とまったく違う絵面に。
このように毎回違うデッキが見れるのが『KCグランドトーナメント』の魅力です。
各選手、どのデッキを採用するのか。そして同じ汎用サポートをどのデッキに投入するのか。さらに言えば、強力なデッキ3つにバランスよくサポートを入れるのか。ひとつ尖ったデッキを用意して残り2つは全力を出せるようにするか…。選手の個性が出るため、全くデッキが予想できず、楽しいです。
選手視点でも「このカードは3枚使われたから、残りの試合には使われない」、あるいは「1枚しか採用できない制限カードを使ったから、同じサポートを使うこのデッキはこない」という情報アドバンテージを得ることができ、より戦略を巡らせることができます。
『リンクス』未プレイでも楽しめる実況と解説、そして演出
『リンクス』ではカードプールが異なり、『OCG』には存在しないカードも『リンクス』オリジナルカードも実装されています。更に『スキル』というシステムがあるため『OCG』『マスターデュエル』プレイヤーでも状況が把握できないことがあるかもしれません。
それを補ってくれるのが南雲大輔氏・KONAMI佐々木氏・河野海樹氏による実況と解説です。
今どのカード/スキルが、どんな効果を使って、どういう状況になったのか。そして各選手がどのような状況を目指したいのかを丁寧に解説しています。
そしてデュエル後も感想戦として、どうプレイングが光っていたのかも深堀していきます。
そして『遊戯王』のアニメを見ていた皆様、『リンクス』は歴代アニメキャラクターが、フルボイスで参戦しています。キャラクターとデッキのイメージに沿ったスキルも多く実装されており、召喚口上と共に活躍したエースモンスターが大活躍です。
豪華出演者による『特別配信』
また、『今回はできるだけ多くの試合を見せたい』をコンセプトに、本配信とは別枠で『特別配信』が行われていました。本配信で拾いきれなかったデュエルはこちらで視聴できます。
ただデュエルを見せるだけではありません。各分野から『遊戯王』をこよなく愛する豪華なデュエリストが勢ぞろいです。
特別配信は終始賑やかで『遊戯王』愛が満載な配信でした。
全てのデュエルにドラマ
先ほど『3デッキルール』 の説明をさせていただきました。このルールのおかげでデッキがバラエティに富んでおり、どのデュエルも多彩な展開や結末を見せてくれました。
たとえば手札0枚、相手のフィールドには攻撃力4000のモンスターという絶望的な状況。それでも諦めなかったデッキトップからの一発逆転。
『リンクス』特有のカード採用。
意表を突いたデッキ選択。
最も印象的だったのは、実況も予想外だった突然のバーンフィニッシュ。
毎回異なる熱い展開、そしてフィニッシュブロー。これだから『遊戯王』は面白いんです。
選手だけじゃない、会場もアツい!
さて、第一部の最終試合となる準々決勝が終わり、ベスト4が出そろいました。特別配信に出演していた方々も本配信に合流して更に熱狂していく…と、いうところで私はYouTubeの配信を閉じました。ここからは更に見どころだというのにスマホをしまいます。
実は今回の記事を書くにあたって、ある場所にやって参りました。
『KCグランドトーナメント2022』の会場です!
なんと準決勝から3位決定戦、そして決勝を会場で直接見る機会をいただきました。(白熱する試合展開に声を出さないように、ひっそりと)
生の実況と解説、そして現地特有の熱気を直に浴びさせていただきました。
本日はありがとうございました。次回の開催も楽しみにしています。