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恋愛リアリティ番組の出演者になるチャット型シミュレーションゲーム『picka』がTGSに出展。参加者とのヒリつく駆け引きを通して「口説きスキル」が測れる試遊レポート

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 9月15日(木)より開催されている東京ゲームショウにて、韓国の開発会社・プレーンベーグルが手がけるチャット型シミュレーションゲーム『picka』が展示されている。

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 本作はユーザーの選択によって異なるストーリーが楽しめるチャット型シミュレーションゲーム。韓国版および英語でプレイできるグローバル版がすでに配信されており、日本版では「今月の恋愛」というタイトルの作品がプレイ可能となっている。なお、韓国版ではホラー作品も配信されているようだ。

 「今月の恋愛」は、男女混合グループによる恋愛リアリティショーのようなストーリーの一員となることができる作品。30日間、さまざまな異性とのやり取りを通して、最後に自分の運命の相手を選ぶといったシステムのようだ。

 展示では「口説きテスト」と称した試遊が可能。なるべく多くの相手を誘惑することを目標に本作で起こるイベントの一部を体験、相手との駆け引きを楽しみながら自身の口説きスキルを測ることができる。

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 チャット型で進む駆け引きの様子はマッチングアプリを思わせるほどにリアルで、いわゆる「恋愛シミュレーションゲーム」とは一線を画した新しいジャンルであるように見受けられた。

登場する男性は、

チャ・ウンテ 27歳
獣医師

ウォン・ジュユル 24歳
大学生

ソ・ドハ 26歳
通訳者

キラキラキー にじゅうさんちゃい(原文ママ)
♣︎かふぇ経営♣︎(バイトじゃなくてオーナーだよ(*ノωノ))(原文ママ)

の4名。恋愛リアリティ番組あるあるの、明らかに異彩を放つ参加者も確認できた。

 最初にやりとりをしたのは、獣医師のチャ・ウンテ。読書という共通の趣味で盛り上がったらしいふたりは急接近。

 元気がない主人公を見かねて部屋の前にアイスを置いておいてくれるなど、まさに王道の甘いやり取りを楽しむことができた。きっとこのままプログラムが終わってもお付き合いするのだろう。満足だ。

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 ふたり目は「どんな形であれ、新しい人と会うのは楽しいから!」というプロフィールとドローンを操作する姿からバイタリティあふれる人格が伝わってくるウォン・ジュユル。正直、気が合わなそうだ。

 試しに駆け引きとして突き放すような解答をしてみると「こっちは真剣に聞いてんのに」、「ハァ…わかったよ」と怒らせてしまった。素直さも時には必要なようだ。

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 3人目は、あからさまにモテそうなソ・ドハ。通訳者という職業柄なのか、別の名前も持っているようでプロフィール欄にはDennis Mileyの名前が記されていた。

 やりとりを進めていくと「深夜、雰囲気に飲まれてキスしちゃった… いいのかな」とのこと。筆者的には、大人なのだから自由にしたらいいと思う。このことについて、ドハの答えは「その気もないのにキスする人間でもない」という明言を避けた解答。これを踏まえての「次のデートも期待しているよ」は一体どういうつもりなのか。

 30日間をかけて運命の相手を選ぶというリアリティショーだから仕方がないものの「お前だからよかった」、「(本気に好きになれる人に)もうそういう人に会えたんだと思う」と思わせぶりな態度をとっていたにも関わらず明言を避けるドハに、不信感が募る結果となった。

 最後にやり取りしたのは、明らかにクセ者なキラキラキー。特に記載はなかったが、システムメッセージが無慈悲に本名がキ・チョンソンであることを知らせていた

 リアリティショー最後の日を前に、やりとりをするふたり。向こうの経験値が未知数なため、こちらも強気かつ素直な「うん、チョンソンには連絡するけど?」を選択したところ「仲良しの先輩って感じでいいですね」と戦力外通告をされ、あえなく撃沈した。

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 筆者の結果は「恋愛学修士」。修士まで修めているにも関わらず「相談はそのくらいにしておいて自分の恋愛に集中してみては?」と、かなり核心を突かれる結果となった。

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 実際のストーリーの中で起こるイベントを断片的にプレイするという都合上、関係性が構築されるまでの過程を知らないものの、なんとなくそれぞれの人格が伝わる解像度の高いセリフはいわゆる乙女ゲームとは異なる質感を持っていた。

 キャラクターとして出てくるのではなく、3次元の人物を描く「実在性」の高さへの印象が強く、魅力的な面だけでなく「ヤだな」と思わせる登場人物がいるというのはすごく新鮮な体験だ。フルバージョンでプレイした際の没入感に期待できそうだ。

 また、ウィンドウなどを模したフラットなパステルカラーという韓国カルチャーど真ん中なデザインも魅力のひとつ。プレイするともらえる特典はトレカフレームとうちわとなっている。

 トレカフレームは透明なカードにデザインが施されたもので、K-POPアイドルのCD特典としてお馴染みのトレカ(名刺サイズの写真)の上に重ねることで、自分の「推し」を簡単にデコることができるアイテムだ。

 このことからもZ世代の流行を反映した現代らしいタイトルであることが窺えた。

 『picka』は10月に日本版を配信予定。

 ブースで試遊すると上記の特典が貰えるほか、試遊とあわせて事前登録をすることで抽選会に参加できる。1等はゲーミングヘッドセットとなっているほか、2等以降にはムードライト(部屋の中に夕暮れのような光を作り出せるライト)やグリップトックなど、ここでもまた感度の高いアイテムが並んでいる。

 一度プレイすると、恋愛シミュレーションゲームとの温度感の違いを体感できるかと思うので、会場に行かれる方は試遊で、そうでない方は10月の本作のリリースをぜひチェックしてほしい。

編集者
3D酔いに全敗の神奈川生まれ99’s。好きなゲームは『ベヨネッタ』『ロリポップチェーンソー』『RUINER』。好きな酔い止めはアネロンニスキャップとNAVAMET。
Twitter:@d0ntcry4nym0re

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