連日のようにつづいた酷暑もようやく和らぎ始め、すっかり食べ物がおいしく感じる季節となりました。そう、人類は「食欲の秋」に抗えません。こればっかりはもう自然の摂理ではないでしょうか。
そんな折、Cygamesさんから電ファミ編集部にこんなお誘いがありました。
「原宿でクレープ食べない?」
原宿でクレープを……? な、なぜ……?
実際には「原宿のマリオンクレープさんでクレープを食べませんか?」というもう少し固めの口調だったものの、まるで放課後の女子高生みたいなワードの並びに、筆者の20年以上も前の自分が女子高生だった記憶がうっすらと蘇りました。
もちろん、Cygamesさんの目的は昔の記憶を蘇らせることではありません。どうやら、10月7日からクレープの老舗店「マリオンクレープ」と『プリンセスコネクト!Re:Dive』(以下、『プリコネR』)がコラボを開催するとのこと。
そこで今回、『プリコネR』に登場する4つのギルド【美食殿】【トゥインクルウィッシュ】【ラビリンス】【聖テレサ女学院(なかよし部)】をイメージしたオリジナルコラボクレープを「試食しませんか?」と誘っていただいたというわけです。
なるほど、事情は把握しました。言うまでもなく断る理由はありません。だって、
食欲の秋だから!!!
※今回、試食のため特別に原宿店にお邪魔しました。コラボ開催店は下記となります。原宿店はコラボ開催店舗ではないため、ご注意くださいませ。
【コラボ開催店】
・Club Marion ヨドバシAkiba店
・池袋サンシャイン通り店
・東京ソラマチ店
・ウィングキッチン京急川崎店
・大阪パンジョ店
※大阪パンジョ店ではグッズの販売はございません。
「クレープにおにぎりを入れたいCygames」と「それだけは阻止したいマリオンクレープ」
試食会場では、Cygamesの『プリコネR』担当の方とマリオンクレープのメニュー開発担当の方から、それぞれオリジナルコラボクレープについて説明がありました。
今回のコラボクレープを開発するにあたり『プリコネR』側は「クレープにおにぎりを入れたい」と提案したとのこと。なぜなら『プリコネR』のメインヒロインであるぺコリーヌの好物のひとつがおにぎりだからです。
過去に「パセラリゾーツ」とコラボカフェを開催したときも「ハラペコ ビッグおにぎりセット」という、メニューがありました。そのため、『プリコネR』を象徴する食材のひとつとして「おにぎり」を提案するのは納得です。ところが、マリオンクレープ側はその提案に難色を示したとのこと。
たしかにクレープとおにぎりは異色の組み合わせではあるものの、そんなに悪くはないのでは……?
ちなみにマリオンクレープでは過去にもお米を使ったメニューは出していないそうです。もちろん、そこにはちゃんと理由がありました。なぜなら、
合わないから!
なんという説得力でしょうか。合わないと気がついたきっかけは、メニュー開発担当の方がメニュー開発をする過程でなんとなく持参していた自分のお昼ごはんのお米をクレープの皮で巻いて食べてみたところ合わなかったそうです。それはもう「仕方がない」としか言えません。
じつは今回の試食で久しぶりにマリオンクレープを食べて、1番驚いたのは皮の風味でした。雑に言ってしまうと「甘い」のですが、ただ甘いだけでなく単体としてしっかり味わいがあります。
クレープの老舗店「マリオンクレープ」の生地がおいしい理由
これは本当に忖度なく事実として、筆者は高校生のころ原宿に行ったらマリオンクレープのクレープをよく食べていました。当時からとてもおいしかった記憶があります。しかし、そのおいしさについて深く考えたことはありませんでした。
メニュー開発担当の方によると、(当たり前っちゃ当たり前なのかもしれませんが)マリオンクレープの生地はオリジナルの配合で作られているとのこと。そのため皮だけで食べてもめちゃくちゃおいしい。
たとえば食パンだったら、そこにジャムを乗せても惣菜を乗せても相性がいい。ところが、単体としてしっかり味がついているチョコチップパンだと、組み合わせられるものは絞られてしまうでしょう。
つまりおいしいクレープを開発するにあたって「風味豊かなマリオンクレープの皮」は「おにぎり」と合わせることが非常に難しい。これが『プリコネR』側の提案に対するマリオンクレープ側の見解です。
また、味以外にも店舗によって電子レンジや炊飯器を増やせない場合もあるそうで、物理的な理由もあるとのこと。たしかにおにぎりは保存方法を含めて扱いが難しそうですね。
とはいえ、『プリコネR』側のおにぎりを使いたい気持ち自体はマリオンクレープ側も理解しています。そこで生み出された折衷案が「ポン菓子」でした。ポン菓子はお米を膨らませた駄菓子で、「米パフ」などとも呼ばれています。
ポン菓子であればほかの食材に大きな影響を与えることなく、「お米感」を出すことができる。そうして完成したのがプリ米【※】をイメージしたポン菓子入りの「美食殿のランチクレープ」です。
※プリ米:
2018年4月1日、『プリンセスコネクト!Re:Dive』の特設サイトにて、エイプリルフール限定で発売されたお米。愛情たっぷりに作られた【美食殿】プロデュースのお米である。
このように、『プリコネR』とマリオンクレープが開発を進め、4種類のコラボクレープが完成しました。
『プリコネR』に登場する4つのギルドをイメージしたオリジナルコラボクレープ
ここからは実際のコラボクレープを紹介いたします。
「美食殿のランチクレープ」
【美食殿】のクレープ。おにぎりの代わりにお米をイメージしたポン菓子が入っている。焼肉は狩りをイメージしたもの。焼肉だけだと飽きてしまうため、あえて上だけにマヨネーズをトッピング。タレは甘め。ポン菓子の触感も楽しめる。キャラクターが描かれたライスプレートにはおにぎりを食べるぺコリーヌの姿も。
「美食殿のランチクレープ」
・焼肉(牛肉)
・レタス
・マヨネーズ
・ポン菓子
・プリントライスプレート
「トゥインクルウィッシュの友情クレープ」
【トゥインクルウィッシュ】のクレープ。ユイのピンクをイメージしたいちごアイスと、ヒヨリの装備をイメージした肉球チョコをトッピング。ミックスベリーでレイのカラーを表現。中には紫のブルーベリージャムも入っている。スターシュガーで写真映えも。
「トゥインクルウィッシュの友情クレープ」
・ホイップクリーム
・いちごアイス
・肉球チョコ
・ピーチ
・ミックスベリー
・スターシュガー
・ブルーベリージャム
・プリントライスプレート
「ラビリンスの普通のいちごホイップクレープ」
【ラビリンス】のクレープ。作中で、ギルドマスターであるラビリスタが経営するクレープ屋のクレープを食べた人がこぞって「普通」と評価することから、“普通の”クレープを再現。しかし、普通のいちごクレープを作ってしまうとマリオンクレープの通常メニューと同じになってしまうため、ピンク色の「いちごホイップ」で差別化。
「ラビリンスの普通のいちごホイップクレープ」
・ホイップクリーム
・いちご
・いちごホイップ
・いちごソース
・カスタード
・プリントライスプレート
「なかよし部のちぇるかわ★クレープ」
【聖テレサ女学院(なかよし部)】のクレープ。「ガチャガチャしてほしい」というリクエストを、マーブルアイスやカラースプレー、ミントホイップの鮮やかな色で表現。アイスがさっぱりしているのでとても食べやすいのも特徴。
「なかよし部のちぇるかわ★クレープ」
・ホイップクリーム
・マーブルアイス
・ミントホイップ
・ポッキー
・カラースプレー
・バナナ
・チョコソース
・プリントライスプレート
上記、4つのギルド【美食殿】【トゥインクルウィッシュ】【ラビリンス】【聖テレサ女学院(なかよし部)】をイメージしたオリジナルコラボクレープが2022年10月7日(金)から10月23日(日)まで下記の店舗にて登場します。
【コラボ開催店】
・Club Marion ヨドバシAkiba店
・池袋サンシャイン通り店
・東京ソラマチ店
・ウィングキッチン京急川崎店
・大阪パンジョ店
※大阪パンジョ店ではグッズの販売はございません。
開催店ではマリオンクレープコラボ限定グッズ「トレーディング缶バッジ」1個440円(税込)と「トレーディングアクリルスタンド」1個750円(税込)も販売。
また、マリオンクレープ店舗にて今回のコラボクレープ・グッズを買うと850円(税込)ごとに名刺サイズの限定描き下ろしイラストのオリジナルカード(全13種)が1枚もらえるとのこと。
850円(税込)ごとに1枚もらえるので、1700円(税込)なら2枚目がもらえます。
最後にひとつ謝罪をさせてください。ここまでこれだけ「美食殿のランチクレープ」についての開発秘話を紹介いたしましたが、じつはこのクレープを食べることができませんでした。筆者が試食できたのは「トゥインクルウィッシュの友情クレープ」と「ラビリンスの普通のいちごホイップクレープ」になります。
実際の商品と同じ大きさのクレープを試食させていただき、2個目のクレープを食べ終わるころに上記の開発秘話を聞きました。そのため胃袋のキャパシティの関係ですべてのクレープを食べることができず……。
開発担当の方にも2個食べたことに驚かれるくらいのボリュームなので、追加で「美食殿のランチクレープ」を食べることができませんでした。力不足で申し訳ないです。
実際の写真を見ていただくとそのボリュームをご理解いただけるかもしれません。
私はもともと甘いものが大好きなので「甘すぎて食べられない」という事態に陥った経験がないのですが、甘いものに抵抗がまったくない私でもクレープに対しては重めの印象を持っていました。いくら甘党といえど、「そんなにパクパクは食べられないだろう」みたいな。
しかしながら実際に食べてみると想像していた重さはなく、「くどくない甘さ」でした。生地の風味やフルーツの酸味と組み合わさると飽きずに食べることができます。
「トゥインクルウィッシュの友情クレープ」は、トッピングされているミックスベリーと中に入っているブルーベリージャムに酸味があるので見た目ほど重くありませんでした。ちなみにブルーベリージャムを中に入れた理由は、トッピングで上に乗せると色が濃すぎて全体の印象が暗くなってしまうからとのこと。細やかな調整が施されているんですね。
「ラビリンスの普通のいちごホイップクレープ」は、まずピンク色のいちごホイップを食べたときの香りのよさが印象的でした。いちごホイップとカスタードという王道の組み合わせは間違いないです。
私はこういうコラボフードをよく食べに行ったりするほうですが、「あれを入れたらいいのに」とか「どうしてこれが入ってるんだろう」と思ったりしていました。しかしながら、こういった開発の裏話を聞くと頭が上がりませんね。
ちなみにマリオンクレープには『プリコネR』の大ファンの方がいらっしゃるそうで、今回のコラボにとても喜んでいらっしゃったそうです。なんだかそこにもじんわり感動してしまいました。『プリコネR』好きの人に、企業の努力が届きますように。