YouTubeのサジェスト機能が魚を捌く動画をペット動画だと勘違いしているので困っています。マシーナリーとも子よ。
今回は2023年3月7日に発売されたNintendoSwitch用ゲーム『棄海:忘れられた深海都市』を遊んでみるぜ!
こちらは台湾のゲームメーカー18LIGHT GAMEにより開発された探索型アクションゲームで、PC版からの移植、販売をハピネットが行っている。
本作の舞台は400年先の未来の深海都市、「ロイラ」。
この世界は海洋廃棄物によって変異した魚介類──劇中では一貫して「モンスター」と呼ばれている──に脅かされてる。プレイヤーが操る新米ガーディアン「プランティー」が覚醒したその日、超大型モンスター「ラクシャ」によってロイラは襲撃されてしまう。なんか知らんがなんとかせい! プランティー! と言うのが大雑把なあらすじです。
※この記事は『棄海:忘れられた深海都市』の魅力をもっと知ってもらいたいハピネットさんと電ファミ編集部のタイアップ企画です。
不穏ではあるけどかわいくて美しい深海世界
上記の場面写を見てもらってもわかる通り、本作のビジュアル面はかな〜りポップでかわいい。深海という否が応でも不安を覚えさせる舞台設定、未来の機械たちを主役としながら、彼らを作った人類の姿が見えてこない世界、時折グロテスクさを感じさせる敵デザイン……ながらもどこかにユーモアさ、ひょうきんさを保ち続けており、「嫌〜な感じが漂ってるけど楽しいなあ」と思いながら遊ぶことができる。
各ステージも荘厳な文明の滅びとかわいさが両立しており、ゲームを進めて異なるロケーションを訪れる楽しさが満ちている。
各所に落ちているログブックや、敵キャラを倒した際に読むことができるテキストもブラックなユーモアに満ちていてこれまたおもしろい。
敵の一体一体、ステージひとつひとつにストーリーを感じさせてくれるものになっているし、翻訳も不自然さがなくてスッキリ読めてうれしい!
ゲーム内の収集要素を漏らさないぞ! というよりは単純におもしろテキストを求めて集めたくなるものに仕上がっていて素晴らしいね。
意外なほど求められるエイム力!
本作でいちばん特徴的でおもしろいのはその戦闘システムだ。主人公、プランティーはダッシュや小型化高速移動といった移動スキルは使えるものの、攻撃能力が無い!
じゃあどうやって魚どもを殺すんじゃい、というと相棒であるメカジキ型ロボット「ブラント」がその総てを担うのだ。
本作の操作法はいわゆるツインスティックシューターとなっており、左スティックでプランティーの移動、右スティックでブラントのエイムを行う。
ブラントは基本的に無敵で、チャージ中は簡易的なバリアーともなってくれて結構心強いぜ。
そしてプランティーの代わりにいろいろしゃべってくれるのでしっかり相棒としての愛着が湧くのもうれしい。かわいいし頼りになるやつだぜ! ブラント!
そしてこの攻撃まわりのシステムにクセがあり、本作の戦闘に独特の風味を醸し出しているッ!
ブラントの攻撃方法はメカジキ型の体躯を活かした体当たり。ビームとかを発射してくれるわけじゃないんだな。なので攻撃を外すと……
戻ってくるまでの待機時間が発生するッッ! このあいだ攻撃ができねえしバリアも張れねえッッ! プランティーは圧倒的無防備になってしまう。
プランティーの通常移動はかなり遅く、敵の熾烈な攻撃を避けるには基本的に「ダッシュ」を使うしかない。が、このダッシュも「スタミナゲージ」を消費する形式となっており、無制限に使うことはできない。具体的には初期状態で3回連続、そこからボスキャラを3〜4体撃破できた状態でも4回程度となかなか渋い。
会敵時に慌ててダッシュしてスタミナを使い切ってしまったため敵の猛攻に対処できなかった回
主人公が銃持ってる系のゲーム……例えば『ロックマン』とか『メトロイド』みたいなヤツな。ああいうのなら「通常弾を連射してゴリ押しする」みたいな戦法もできたりするけど、本作ではそれが通用しない。
ブラントの通常体当たりはかなり威力が低く、耐久力が低い雑魚キャラも一撃で倒すことができず、またヒットバックなども発生しないため、よほどのことが無い限りは毎回貯め撃ちが必要となる。
そのため、必然的にかなり慎重な「狙い撃ち」を要求されるんだよな。なので接敵のたびにかなりの緊張感が発生し、全体的なグラフィックから漂うかわいさ(世界観は不穏だけど)から想像しがたい殺伐とした真剣勝負が頻繁に発生するぜ。
エイムについてもある程度補正があるっぽいんだけど、そんなに吸い付かないので結構スティックのガンバリ微調整が要求されるぜ。これをツインスティックでやるのはかなり脳のリソースを使うぞ!
バトルがガッチガチなんですけどォーッ!?
そしてこのゲーム、敵キャラの殺意が結構高い! ひょうきんなツラ構えしてるくせにみんな全力でプランティーを殺しにかかるッッ!
ふつうのゲームだったら回復スポットとして使えそうな無限湧きキャラですら殺意が高く、まったく容赦のない体当たりをガンガン仕掛けてくる。
体当たりしか攻撃手段がないけど常に複数で出てくるうえにまとわりついてくるから怖いよ~!
飛び道具を撃ってくる雑魚もやたら弾速が速いし……
とくにすさまじい殺意を感じたのがコイツ! 全身の針をショットガンのように撃ってくるのが特徴なんだけど……。
動き早すぎ&拡散弾を密着して撃とうとしてくる殺意がすごすぎる!! えっ!? 何!?
いまのところの対策としては、「こいつを見つけたら画面外からがんばってブラントを飛ばす」くらいしか思いついてない。強すぎませんか!?
そして全体的に攻撃前の予備動作が極めて短い&ほとんど無くない!? って奴らばっかり! この殺意を必死に左スティックでかわし、正確なエイムを決めなければならない! どちらも失敗すれば死ッ!
さらに戦闘中の回復手段も極めて限られている。
プランティーはダッシュ発生時に無敵時間が発生する。先述のとおり、通常移動での回避するのはほぼ不可能なので、こちらがメインの回避手段になるのだが、この無敵時間中に敵と重なることで敵を「マーキング」することができる。
[マーキング]状態ではブラントの攻撃力が多少上昇し、攻撃のクールタイムが短くなるというメリットが存在する。さらにメモリーボード「ウジャト・アイ」を装備した状態で「マーキング」相手にダメージを与えると、微量ながら体力を回復することができるんだ。
本作での戦闘中に能動的に行える回復手段はこれだけです。えっ!? これだけ!?
そう、ほとんどの敵キャラは倒しても回復アイテムをドロップしないし、『ロックマン』のE缶的な、いつでも全快できるアイテム的なものも無い。
そして上の文章を見ればわかるとおり、マーキングには「敵に接触しなければならない」という多大なリスクが存在するッ!
プランティーのダッシュ距離はおおよそ2~3キャラぶん。さらに終わり際には無敵時間がなくなる。先述した通り敵の殺意はすごく、予備動作が短い……。
そのため大体高速で接近してくる敵の動きを鮮やかな反射神経で完全に読み切り、交差するようにマーキング、ブラントをぶつけるみたいなアクションが求められる! えっ……む、ムズくないですか!?
死闘すぎるボス達!
そして雑魚キャラが強いのなら当然ボスキャラたちもつっ……強ェ!!
どのボスキャラも殺意がすごい、予備動作が少ない、スピードが速い、当たり判定がデカいといった「強さ」を兼ね揃えているので毎回毎回すげえ死ぬッッッ!
「ヤられるッッ!」とプレッシャーを感じたあとに回避するヒマがねえ! 発生何Fなの〜!?
なので何度も何度も挑み、敵の行動パターンを読み切り、超僅かな攻撃の発生を見切って交差気味に攻撃を回避してカウンターを決めるッッッ! こうした積み重ねの末に辛うじて勝利を得る……。これが『棄海』のボスバトルなのだ。
本作は探索型アクションゲームであり、ゲーマー層からはいわゆるメトロイドヴァニア型ゲームと呼ばれている。けど、正直遊んでいて思い出すのは『メトロイド』でも『悪魔城』でも無かったぜ……。
このゲームにいちばん近いゲームは間違いなく『SEKIRO』です。『SEKIRO』好きはマストバイです。
この緊迫感は完全にSEKIROのそれです
とくに苦戦したのがこの「ゴールデン・カチカチ」。最序盤から登場する雑魚キャラの上位互換キャラなのだが……さっ! 殺意が高すぎる!!! マジでなんなんだこいつ!?
予備動作がなさすぎる噛みつきッ!
光の速さで繰り出してくる突撃ッ!
謎の幽霊的なものを発生させて画面中にキルゾーンを発生させる極悪な攻撃もしてくるぞッ! なにその能力!? もちろんこの状態でも本体はふだんと変わらない勢いで攻めてくるッッ
この時点でマップ上をかなり自由に探索できるようになっていたので、もしかしたらまだ戦うべきじゃないボスキャラに早めに挑んでしまっていただけなのかもしれないんだけど、マジで30回くらい戦っても勝てないので心が折れました。芦名源一郎にボコボコにされたときのことを思い出しました。
ひたすらボコボコにされる様子をご覧ください
君の目で深海都市の謎を確かめてくれッ!(クリアできなかったから)
本作のPC版プレイヤーたちの記録やメーカーからのリリース情報を見るとクリアまでにかかる時間はおよそ10~15時間ほどが目安とのこと。そして編集部からは「あんまりネタバレしまくるのもアレなんで中盤のボス、エレキヒュドラが出てくるあたりまでを記事にしてください」と言われていた。
なので始める前は「フン……ま、全クリしたうえでネタバレしない程度に記事にしてやるかな」とナメた態度を取っていたんですがすいません全然無理でした!!!
かろうじてエレキヒュドラに会うところまでは行けたけど、攻略には至らなかったし最後までゴールデン・カチカチには手も足も出なかったッッッ!!
だからこの記事を読んだ電ファミ読者のみんなッッ! いますぐ『棄海』を買って私の敵を取ってくれッッ! アクションゲームが得意な君! 反射神経に優れた君! 頼むッッッ!
ワイには反射神経が無いんや!! 『SEKIRO』も途中で投げたしスーパーファミコンオンラインの『星のカービィスーパーデラックス』を友だちとやったら「刹那の見切り」で一方的にボコボコにされたし若者とFPSしてもまったく勝てないし格ゲーやっても中段が見えないんじゃッッ!
だから頼む……頼む! 深海都市の謎を……君たちでッッ! なんとかしてくれッッ!!!