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今注目すべきはオランダかもしれない。大使館主催のイベントに『リーサルリーグ』や『Good Job!(グッジョブ)』など、数々の有名タイトルを生み出すオランダのゲームスタジオたちが集結

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 東京ゲームショウ2023を翌日に控えた2023年9月20日、東京タワーの目の前に位置するオランダ王国大使館にて、ゲーム関係者向けの交流会が開催されました。

 今回開催されたのは「ネットワーキング・イベント」と呼ばれるもので、同業種のなかで人脈形成を行う場となっています。東京ゲームショウ2023のオランダゲームズパビリオンに参加するオランダ企業10社を中心に、そのほかのゲーム会社やゲームメディアなども招待されていました。

今注目すべきはオランダかも。日本でも有名な『Good Job』や『リーサルリーグ』のスタジオ関係者らが大使館イベントで集結_001

 交流会の中心は、オランダのゲーム産業を支援している団体であるオランダゲーム協会。協会によればオランダ国民の約半分、11万人がゲームプレイヤーでその内女性が45%を占めているのだとか。

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 そのほか『リーサルリーグ』『Bomb Rush Cyberfunk』『Good Job!(グッジョブ)』といった日本でも有名なタイトルを開発したスタジオも参加。筆者の知っているタイトルも数多くありました。

 今回の記事では、交流会中に筆者が気になったオランダ企業のタイトルを中心に紹介していきたいと思います。

取材・文:Squ

犬×ヤギゲー×ガチョウゲー?『Good Job!(グッジョブ)』開発元の新作が気になる……!

 まずご紹介するのは、Paladin Studiosのタイトル。Paladin Studiosは、『Good Job!(グッジョブ)』や『マイたまごっち』といったタイトルを手掛ける開発スタジオです。

 同社が現在開発中のタイトルは『Dog Game(仮称)』。ヤギゲー『ゴートシミュレーター』のような物理演算に、ガチョウゲー『Untitled Goose Game 〜いたずらガチョウがやって来た!〜』のようなパズル要素が組み合わさった探索要素のあるゲームとのこと。

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 現時点では、ニオイを嗅いで次の冒険を探したり、草の中をゴロゴロと転がったりといった機能がプロトタイプとして検討中。見た目など、今後内容が変わる可能性があるとしつつも、非常にかわいらしいゲームになりそうです。

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重量を操作して仕掛けを突破する横スクロールアクションゲーム『レジ―と愉快な仲間たちとこの世の終末!?』

 次にご紹介するのはdegomaのタイトル。degoma.gamesは、グロリア・ガルシア氏とフランク・ガルシア氏らが設立したアムステルダムに拠点を置くスタジオ。

 彼らが現在開発するのは『Reggie, his cousin, two scientists and most likely the end of the world』(以下、レジー)。
 タイトル名を日本に訳すとすれば「レジーとそのいとこ、あと2人の科学者、そしておそらく世界の終わり。」かなりカオスなタイトル名ですが、中身は純粋な2Dアクションゲームのようです。

 1万6000世紀からやってきた謎のキャラクター「レジー」が主人公。道中重力を切り替えながらふわふわとステージを進んでいく、少し不思議なゲームです。

 フランク・ガルシア氏のアニメーションによるカットシーンも魅力的。柔らかい印象のタッチで、キャラクターたちがコミカルに描かれており、筆者が個人的に惹かれたタイトルのひとつとなっています。

今注目すべきはオランダかも。日本でも有名な『Good Job』や『リーサルリーグ』のスタジオ関係者らが大使館イベントで集結_005
(画像はYouTube「01: Meeting Vinegar – Reggie, his cousin, two scientists and most likely the end of the world」より)

知る人ぞ知るネコカフェ経営ゲーム『Cat Cafe Manager』

 最後にご紹介するのは、Roost Gamesのタイトル。Roost Gamesはゲーム開発に関わるコアメンバーが全員共同経営者という、あまり聞いたことのない試みを実施している企業です。

今注目すべきはオランダかも。日本でも有名な『Good Job』や『リーサルリーグ』のスタジオ関係者らが大使館イベントで集結_006
(画像はRoost Games 公式サイトより)

 彼らが2022年にリリースした『Cat Cafe Manager』は、亡き祖母が経営していたネコカフェの後を継ぎ再建していく経営シミュレーションで、会に参加する以前から筆者が気になっていたタイトルのひとつです。

 カフェのメニューを考えたり、新たなネコをスカウトしたりするだけがネコカフェ経営の仕事ではありません。地元住民との関係を築くといった多角的な要素が絡み合うゲーム性となっています。

 担当者の方によれば、「日本語にも対応しているので、日本のユーザーさんたちにもっと知ってほしい」とのこと。興味のある方は、個性的なネコたちが登場する『Cat Cafe Manager』をチェックしてみてください。

ゲームの原産国はあまり知られていない

 今回このイベントに参加して大きく感じたこととしては、ゲームの原産国を案外知らないということ。

 Steamやitch.ioといったオンラインプラットフォームにくわえて、家庭用ゲーム機向けのダウンロード販売も容易になったこの時代。ひとりでは追いきれないほどのゲームがリリースされていますが、開発国はさまざまですよね。

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 今回イベントを通してではありますが、ひとつの国のゲーム産業に着目するタイミングが得られたというのはすごく貴重なことだったと感じます。
 また、自分が知っているタイトルなども、そのどれもが同じ国で作られているという事実を知ると新たな共通点など見えてくる点も面白いと思います。

 記事の最後には、今回紹介したゲームタイトルのほか、東京ゲームショウ2023に出展していたオランダ企業のリストも記載していますので、あわせてチェックしてみてください。

Azerion
CoolGames
Copyright Delta
Degoma Games
Dutch Games Association
i3D.net
MeetToMatch
Newzoo
Paladin Studios
Roost Games
Team Reptile


ライター
最近ゲーム業界にサメ映画ブームが来ている気が・・・え? 『スター・ウォーズ』のゲームが出すぎて手が回らない毎日。1日36時間欲しい。

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