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『スト6』新キャラ・エドをついに触ってきた! 予想以上のトリッキーキャラながら“欲しいもの”がそろいまくりで、思わず「古来からのエド使い」になっちゃいそう

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ついに触ってきました、『ストリートファイター6』(以下、スト6)の新キャラクター・エド……! いやもう、めちゃくちゃカッコよくなりましたね。本人のビジュアルはもちろん、モーションもエフェクトもクールに研ぎ澄まされていて、人気キャラクターになりそうという雰囲気をバチバチに感じます。

さっそく触ってみた感想ですが、かなりトリッキーかつテクニカルなキャラクターとなっているようで、これは個人的に結構意外なところでした。

というのも、エドは前作『ストリートファイターV』(以下、ストV)で初めてプレイアブルとなったのですが、その最大の特徴は『スト6』のモダン操作のような、コマンドを簡略化した操作系にあったからです。
技も比較的オーソドックスなものが多く、筆者の中では「モダン風操作が特徴な正統派キャラクター」というイメージだったのですが……『スト6』のエドはまるで違いました。

キックボタンで出る「フリッカー攻撃」をはじめとする特殊な通常技構成、クラシック操作ではコマンド入力で出す形になった必殺技はバリエーションが増え、そして新たなフェイントにSA2「サイコキャノン」……など、やり込みがいのありそうな要素が満載。

全キャラ共通でモダン操作が取り入れられた中、「どうエドの個性を出すんだろう?」とちょっと不安にもなっていましたが、まったくその必要はなく。むしろかなり“面白そう”なキャラに仕上がっています。

というわけで、今回は先行プレイ(CPU戦)で得られた体験と、すでに公開済みの公式キャラクターガイドの情報を織り交ぜつつ、「エド」のプレイフィールをお届けしていきたいと思います。ちなみに先行プレイはCPU戦のみで、トレーニングモードに半年間監禁されたとかではありませんので、ガチガチの攻略をしているわけではない点はご了承ください。

文・取材/久田晴


リーチの長い「フリッカー攻撃」をはじめとする、クセ強めのトリッキーな技構成

今作のエドの大きな特徴のひとつは、各種キックボタンに割り当てられた「フリッカー攻撃」の存在でしょう。どれも比較的リーチが長めの通常技で、中にはターゲットコンボへつなげられるものもあるため、それなりのダメージを取ることもできます。さすがにダルシムのようなリーチはないものの、中距離の制圧力は高そうな印象でした。

またカウンター/パニッシュカウンターでヒットすれば、ターゲットコンボ以外のコンボルートが生まれる場合も。エドと対戦する場合には、彼の独特の間合いを把握するのがまず重要になってきそうです。

一方、フリッカー攻撃はリーチが長いぶん大振りでもあり、ジャンプ攻撃やドライブインパクトとの噛み合ってしまうと大ダメージを受けます。後述するさまざまな動きと組み合わせ、相手に狙いを絞らせないような立ち回りが求められそうでした。

『ストリートファイター6』エド先行プレイレポート_001

またキックボタンがフリッカー攻撃に割り当てられているため、パンチボタンの技も特殊な構成になっています。分かりやすい例を挙げると、しゃがみ弱P・しゃがみ中P・しゃがみ強Pが(恐らく)下段であり、それぞれ他のキャラクターでいうところのしゃがみ弱K・しゃがみ中K・しゃがみ大Kの性能に近い技となっています。

しゃがみ中Pはキャンセル可能で、いわゆる“中足ラッシュ”的な動きができます。同じくキャンセル可能で、体感では「リュウの立強P」に近い使い心地の立強Pなど振りやすい技もあり、フリッカー攻撃とこれらを巧みに使い分ければ、地上戦における“圧”はしっかり出せるでしょう。

ジャンプ攻撃も同じくキックボタンはリーチが長めのフリッカー攻撃となり、垂直ジャンプ中Kなどは相手の接近を妨害するうえで活躍しそうなイメージ。またジャンプ中Pにはめくり判定があり、真下に拳を出すというモーションのため、慣れるまではガード方向に迷わされるシーンもあるかもしれません。

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ちょっと見辛いですが、めくりヒットしているのが分かるかと思います。

このようにかなり特殊な通常技の構成をしており、他のキャラクターに慣れている人は、触りはじめのころの操作に苦戦することもあると思います。筆者自身、今回の試遊では満足に動かせたとは言い難い面がありました。実際、キャラクターセレクト画面でも「タイプ:トリッキー」「間合い:ロングレンジ」「操作難易度:ハード」と紹介されているんですよね。

ただし各技のモーションは非常にカッコよく、性能面でも決して悪くなさそうな印象を受けました。細かなフレームや判定については正式な配信を待つばかりですが、個人的にはかなり楽しみになっています。早くトレーニングモードに籠りたい……!

飛び道具、無敵技、ガード上等のSA2……“欲しいもの”は持っている

必殺技面では飛び道具の「サイコスパーク(サイコシュート)」、対空に使えてOD版には無敵もある「サイコアッパー」など、“欲しいもの”がそろっているという印象です。クラシック操作ではサイコスパークが波動拳コマンド+P、サイコアッパーは昇龍拳コマンド+Pとなりました。

サイコスパークは相手の弾を消しつつ弾を撃てるので、タイミングをあわせられれば地上の状況をかなり有利にできそう。強弱で弾速の調整ができるのも嬉しいポイントです。

無敵のあるODサイコアッパーは公式映像でも「技の出が遅い」と明言されているため、起き攻め時などには全体硬直の短い小技を重ねる“安全重ね”が効くという弱点が予想されます。ただし、本作ではジャストパリィを狙えばエド側も“安全重ね”にリスクを負わせられるので、同じ弱点を抱えていた『ストV』よりは強いと言えるのではないでしょうか。

『ストリートファイター6』エド先行プレイレポート_003

波動拳コマンド+Kの「サイコフリッカー」はフリッカー攻撃の強化版といった具合の性能をしており、長いリーチを活かして牽制に使えます。溜めると性能が強化され、ヒットでコンボ、ガードされても相手を引き寄せて有利状況を作れるので、スキを見て通せるとプレッシャーになるでしょう。

さらに溜め中のサイコフリッカーは、前方と後方への特殊移動である「キルステップ」へキャンセル可能。ドライブパリィを押して待つ相手に急速接近して投げたり、距離によっては後方へステップして相手のドライブインパクトをスカしたりと、フェイント的な活用に期待できそうです。このあたりはプレイヤーの“読み”が問われそうですね。

キルステップは通常時にも出すことができ、状況によっては起き攻め時の接近に使ったり、2種類の派生攻撃でコンボに使うなどの活用が見込まれます。

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スーパーアーツ(以下、SA)では、特徴的なのがSA2の「サイコキャノン」。前作では固有システム・Vトリガーのひとつだったものが、SAになって続投という形になりました。多段ヒットする弾を発射するタイプで、現在『スト6』にあるものだとラシードのSA2「イウサール」に似たような技となっています。

ヒット数の多さを活かし、ガードさせた上から有利状況を取って崩しを狙いつつ、ヒットした場合はコンボにつなげることもできます。またサイコキャノンをガード中の相手はエド自身の前ステップなどで“押し出し”ができるので、ガードで固まりそうな場合はどんどん押し出して画面端に追い込みつつ、サイコキャノンのヒット数を残して攻めを展開しましょう。

エドを実際に動かしてみた感想としては、中足ラッシュや無敵・対空無敵技、飛び道具、リーチの長い牽制、ガードされても強いSA2など、かなり『スト6』において“強い”と言われている要素を持ち合わせているように見えました。

また溜め版サイコフリッカーなど「スキが大きい代わりにガードされても強い」タイプの行動をいくつか持っているのもポイント。こうした技を相手に“警戒させる”だけでも、ジャンプやドライブラッシュなどの行動が通るタイミングが増えてくるはずです。

ところどころに感じる「バイソン」の存在がエモくてグッとくる

さて、性能面でのお話はこのくらいになってしまうんですが……ちょっとエモくて嬉しくなっちゃったので、ぜひ見ていただきたいのがコレです。

『ストリートファイター6』エド先行プレイレポート_005

なんのことはないコマンドリストの1ページですが、注目していただきたいのはドライブインパクトの技名。そう「ターンパンチ」なんです。これは『ストリートファイター』シリーズのプレイヤーにはおなじみ、あのシャドルー四天王のひとりでもある“バイソン”の技にちなんだものと見ていいでしょう。

過去作のプレイヤーの中にはご存じの方も多いでしょうが、エドはもともとベガのスペアボディの研究材料として捕らえられていた少年で、研究所が崩壊した際にバイソンに助けられ、彼のもとで育てられたという経緯があります。

『ウルトラストリートファイター4』におけるバイソンのエンディングを参照すると、助けた理由は「金になりそう」、「役立ちそう」といったもののようですが、それでも恩人は恩人。また『ストV』のゼネラルストーリーを見る限り、ふたりの関係性はそれほど悪くなかったように思われます。

特に『ストV』のエドのキャラクターストーリーがそれはもう非常に“良い”内容でして……。不器用で口が悪いツンデレな父親と、不器用で口が悪いツンデレな息子って感じで個人的にはすごく好きでした。そういった過去を踏まえると、エドがバイソンの代表的な必殺技のひとつである「ターンパンチ」を習得しているのにもグッとくるところがあるんですよ。

なお、ちゃんと検証はできていませんが、恐らくインパクトボタンを押しっぱなしにしてもダメージがすごいことになったりはしないハズなのでご安心ください。

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ほかにもエドの好きなものに「ボクシング」が入っていたり、そもそも今作のエドがキック攻撃でもモーション上はパンチになる仕様だったり、そこかしこにバイソンへのリスペクトを感じるのが嬉しいところ。『スト6』にバイソンが登場するかは分かりませんが、エドの中に彼の存在は間違いなく刻まれているといっていいのではないでしょうか。


めちゃくちゃにカッコよくなった『スト6』のエドですが、どちらかというと“操作しやすいキャラクター”だった『ストV』からは打って変わって、テクニカルで難しめのキャラクターになっていたのに驚かされました。同時に“強そうな要素”もいろいろと兼ね備えており、思わず「古来からのエド使い」になってしまいそうな魅力があります。

そして技のモーション、エフェクトがいちいちカッコいい! 個人的にはフリッカー攻撃のモーションとか、サイコフリッカーを溜めているときの脱力した感じがすごく好きでした。スーパーアーツやバトル勝利時の演出も見ごたえがありますし、『ストV』のストーリーコスチュームをオマージュした「Outfit 2」コスチュームも大好きです。

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表情アニメーションもイカつくて良い感じでした。

『ストリートファイター6』の新キャラクター・エドは2月27日(火)より、Year 1キャラクターパス/Year 1アルティメットパス/デラックスエディション/アルティメットエディションの購入者向けに配信予定。今後、カプコンカップの会場にも試遊台が用意される模様ですので、そちらに触れた有識者たちからの見解も楽しみに待ちたいところですね。

ライター
1998年生まれ。静岡大学情報学部にてプログラマーの道を志すも、FPSゲーム「Overwatch」に熱中するあまり中途退学。少年期に「アーマード・コア」「ドラッグ オン ドラグーン」などから受けた刺激を忘れられず、プログラミング言語から日本語にシフト。自分の言葉で真実の愛を語るべく奮闘中。「おもしろき こともなき世を おもしろく」するコンピューターゲームの力を信じている。道端のスズメに恋をする乙女。

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