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怪異・心霊にまつわる事件を解決するゲーム『天使機構執行部魂救済課』に性癖を貫かれたので紹介させてくれ。天使・怪奇事件・公安・バディ・低身長上司・へらへら系部下など“オタクのツボ”が刺されまくり

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10月27日に実施されたインディーゲームのイベント「東京ゲームダンジョン6」“お前しか勝たん”なめちゃくちゃ好みのゲームを見つけてしまった。これです。

タイトルは『天使機構執行部魂救済課』公安バディ×天使×怪奇事件を謳う推理アドベンチャーで、もうこの時点だけで興味津々な人、私以外にもいるんじゃないでしょうか?

この記事はあなたのためのものです。とにかくビジュアルと雰囲気がイイ。PVでも雰囲気は伝わりそうなんだけれど、バリバリにカッコいい。

「東京ゲームダンジョン6」はゲームを作っている人なら誰でも参加できるイベントで、今回は10月27日に開催されました。パッションやら妄念やらがしこたま詰まった独創性あふれるゲームが無数に集まってくるところです。

私は大抵こういうイベントでは「面白そうなもの」「ヘンテコなもの」「癖に刺さるもの」あたりを軸にゲームを探すんですが、言うまでもなく本作は“最後のヤツ”です。

というわけなので、この記事ではいかに本作が「オタクの心のやわらかいところをブチ抜いてくれるのか」を紹介する内容になっています。

なのでこの時点でもうおなかいっぱいだよ、という人は別に本記事を読まなくてもいいので、一番下のリンクから作者さんのX(旧Twitter)をフォローして「楽しみにしてるので頑張ってください!!!」というリプでも送ってやる気エナジーチャージをしていきましょう。応援って大事だからね。

アヤしさとロジカルな面白さを「公安凸凹バディのキャラ萌え」で味付けしたみたいな新作アドベンチャーだ!

『天使機構執行部魂救済課』は、いわゆる怪異・心霊現象のようなものが当たり前の存在として認められている、パラレルな現代日本を舞台としたアドベンチャーゲームだ。

作中ではそうした現象はまとめて「霊害事件」と呼ばれており、それらの事件に対処する専門家たちが、本作の主人公たちが属する「天使機構」という組織になっている。

東京ゲームダンジョン・試遊レポート『天使機構執行部魂救済課』怪異×公安アドベンチャー_001

主人公は下記画像のふたり。低身長シゴデキ上司&高身長へらへら系部下(隻腕)が公安らしい黒スーツでキメている。ちなみに筆者は、この時点で「わはは、わかっておるではないか」という気分でした。

東京ゲームダンジョン・試遊レポート『天使機構執行部魂救済課』怪異×公安アドベンチャー_002
▲上司のツジツマさん、「バカか君は」「頭に蛆でも湧いてるのか?」とか真顔で言いそうなのに全然親切な人だった。そしてホビーアニメファン。ホビアニファン!?
東京ゲームダンジョン・試遊レポート『天使機構執行部魂救済課』怪異×公安アドベンチャー_003
▲しれっと隻腕の部下のダミアンくん。お前なに上司の前で舌出しとんねん、舐めとんのか。

会場の体験版では、ゲーム最初の事件の冒頭10分程度をプレイすることができた。プレイヤーは主人公たちの視点から、心霊写真が撮れるとウワサの「心霊プリ」の調査を行うことになる。

事件の内容としては、この場所でプリクラを撮ったらしき人物が、なぜか別の場所で死体となって発見されたというのだ。

シナリオは基本的に一本道になっている。ゲームプレイは物語に沿って「霊害」らしき事件が起こった現場を調査したり、関係者に話を聞いたりしていき、証拠や証言を集めていく形式となっていた。

事件現場ではさっそく「ここはお前さんたちが出張ってくる案件じゃねえ!」系の刑事さんに遭遇。こういう設定ではお約束のタイプだよね。

東京ゲームダンジョン・試遊レポート『天使機構執行部魂救済課』怪異×公安アドベンチャー_004
▲事件現場に行くと「お呼びじゃねえ」とばかりの塩対応をされる。でもおれはしってるんだ、こういうオジさんは後半スゲー頼りになるんだ(願望)

登場する資料はどれもよく作りこまれていて、単に情報がまとまったものというだけでなく、捜査の雰囲気を出すフレーバーの役割も果たしている。付箋に張られたちょっとした情報など、良い意味で「これこれ~」と言いたくなる。

ちなみに、ゲーム内では捜査情報を整理して答えを出すタイミングなども用意されているので、資料はしっかり読んでおく必要があるだろう。

とはいえ、最初のシナリオということもあるのか、難易度自体はそれほど高くない印象だ。試遊した際には間違えてもツジツマさんが親切に訂正してくれた。

東京ゲームダンジョン・試遊レポート『天使機構執行部魂救済課』怪異×公安アドベンチャー_005

東京ゲームダンジョン・試遊レポート『天使機構執行部魂救済課』怪異×公安アドベンチャー_006
▲事件についての詳細は会話メッセージだけでは出てこないので、資料を読んでおく必要も

登場人物の証言を聞く場面では、カプコンの有名シリーズ『逆転裁判』などのように、それまでに集めた証拠によって、ウソの証言を暴くという推理パートなども存在する。

プレイ後に少し作者の方にお話を伺う機会があったのだが、やはり『逆転裁判』や『ダンガンロンパ』などのシリーズからは影響を受けているということだった。このあたり、実際にプレイしていたときには、かなり引き込まれたポイントだ。

東京ゲームダンジョン・試遊レポート『天使機構執行部魂救済課』怪異×公安アドベンチャー_007
▲事件の被害者の女の子に聞き取り調査。ウソだと思った場所に、そのウソを示す証拠をつきつける

細かなところでは、UIであったり効果音や画面の寄り・引きなどの演出、登場キャラクターの表情差分の多さなど、作品全体から受けるイメージを底上げしてくれる部分が、かなりインスパイアもとの作品から丁寧に拾われている印象だった。

頭の悪い感想になってしまうのだが、めっちゃ雰囲気がイイのだ。というか、雰囲気の作り方が丁寧で、自分にとっての「こういうのが良いんだよ」というポイントをほどよく押さえておいてくれていた、というべきかもしれない。

東京ゲームダンジョン・試遊レポート『天使機構執行部魂救済課』怪異×公安アドベンチャー_008
▲会場にあったキャラクター集合っぽいポスタービジュアルがめちゃくちゃ好みだった。私は本もCDもジャケ買いするタイプです

怪奇現象を扱うアヤしい感じと、それらを合理的に説明しようとする推理モノとしての筋の通った話作り、癖の強そうなキャラクターたちの人間模様など、物語を包む世界観が、細かなシステムや演出の部分で綺麗にまとめられている。

PVなども含めてビジュアル・音楽は本作の世界観をうまく切り取っているので、映像を見てビビッと来た人ならゲーム本編も気に入るだろう。

ちなみに体験版はある人物の嘘を見破ったあと、いよいよこれから本題の「霊害」を調べるぜ……!というところで終わる。なので、試遊の段階では謎解きやシナリオ部分については未だ明かされていない要素が多い。

とはいえ新たな謎をチラ見せして、このあとに期待を持たせる展開となっているので、続きが楽しみな作品だ。

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現在本作はリリースに向けて鋭意制作中で、体験版内の映像では、全4話分の物語が展開されることが示唆されていた。

ただし開発者にお話を伺うと、まだ制作中ということもあり、内容は今後変更されるかもしれないとのこと。

ストアページなどはまだ展開されていないので、興味がある方は作者の方のX(旧Twitter)をフォローしておくといいだろう。

ライター
ル・グィンの小説とホラー映画を愛する半人前ライター。「ジルオール」に性癖を破壊され、「CivilizationⅥ」に生活を破壊されて育つ。熱いパッションの創作物を吸って生きながらえています。正気です。
編集者
ゲームアートやインディーゲームの関心を経て、ニュースを中心にライターをしています。こっそり音楽も作っています。

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