押せるボタンは多ければ多いほど楽しい。いろんなものをガチャガチャやってればやってるほど“操作してる感”がある。
21世紀も四半世紀が過ぎた現在、お手軽アクションを謳うようなゲームは多々あれど、コントローラーやキーボードをガチャガチャやってるときの楽しさというのは別格のものだ。
でもそんなゲームは難しいんじゃないかって?ところがそうでもないんです。
『Last Standing』はNao Gamesが開発中の2Dアクションゲームで、今回は「東京ゲームダンジョン7」に出展されていたデモ機を遊ばせていただいた。
本作の最大の特徴は、キーボードをバンバン叩いて遊べる独特な操作方法だ。
しかもたくさんキーを押すほど攻撃範囲が広がって、キャラのアクションも派手になる。
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ローグライク的な要素もあり、ビジュアルもかなり硬派な印象のものなのだが、いざ遊んでみると知性ゼロで遊べちゃうし、トイピアノの鍵盤をぶっ叩く3歳児みたいにご機嫌な気持ちでバンバンできてひたすら楽しい。
なお同作は現在Steamにストアページも開設されているので、より詳しく知りたければそちらもあわせてご参照頂きたい。
ご機嫌なおサルさんになってキーボードをバンバンしてるだけなのに“めっちゃ操作してる感”が出て楽しい異色のアクションゲーム
先ほども説明した通り、『Last Standing』は2D横スクロールのアクションゲームだ。ゲームの目的は至ってシンプルで、力尽きるまで戦うこと。プレイヤーは左右から無限に出現してくる敵を倒し続け、体力が尽きたらその時点でゲーム終了。倒した敵の数がスコアになる。
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操作方法はゲームの目的以上に輪をかけて超シンプルだ。キーボードのだいたい左半分くらいが左方向の攻撃で、だいたい右半分くらいが右側への攻撃。弱攻撃とか強攻撃とか、そんなものは存在せず、どこを押してもいい。
ジャンプとか移動といった腑抜けたコマンドも一切なく、あるのは純粋な暴力のみ。攻撃は移動とセットになっており、例えば右側への攻撃をすれば、キャラクターも右側へとちょっと動いていく。
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くわえて本作の操作を特徴づけているのが、同時に押すキーの数が多ければ多いほど、攻撃はより広範囲の強力なものになるというシステムだ。
要するにたくさん押せれば押せるほどいいので、プレイしていると必然的に「3歳児が己の欲望のままにピアノの鍵盤でビートを刻もうとする」感じになる。
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遠距離攻撃を防御するガードコマンドも一応あったのだが、先に言ってしまうと筆者は今回のプレイでは正直全然ガードを使わなかった。
では何をしていたのかというと、
チンパンジーみたいにキーボードバンバンしてただけです。
バンバンしてるだけなのになんかものすごく頑張って動かしてる感があって、操作が凄く楽しい。
キーボードを勢いよくぶっ叩くとゲーム内でも強い攻撃が出てくるので、操作がダイレクトに反映される気持ち良さがあるし、ピクセルアートのアクションもいちいちカッコいい。一定数の敵を撃破するたびに画面がシルエット化する演出も入るのだが、これも超キマっている。
ちなみに、試遊でプレイしたのは序盤のステージだと思われる。なので、製品版で登場するゲーム後半のステージなどでは「ガードしなければ戦えない」ようなステージが登場する可能性もあるだろう。
また敵を倒していくと画面左下のゲージが溜まっていき、これが満タンになると必殺技が発動できるようになる。
こちらもマウスを左右にブンブン振り回すことで発動するという「筆者のようなお猿さんがご機嫌になってしまう」直感操作が可能だ。必殺技は派手に大回転切りをしながら立ちはだかる敵を軒並みなぎ倒していくもので、総撃破数もモリモリ増えていく。
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ゲーム中では一定時間が経過すると日数が経過するのだが、体験版では5日目にボスっぽい敵が登場。ものすごい勢いのファランクスが一気に押し寄せてきた。大量の敵が出てくるということは撃破数を増やすチャンスでもあるので、必殺技も組み合わせれば一気にスコアを稼ぐこともできる。
また日付が変わるタイミングにはどこからともなく商人が現れ、さまざまな強化効果を持ったアイテムや体力回復アイテムを購入できる。これらのビルドによってもゲームの展開が変わっていきそうだ。
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本作は現在開発が進行中で、Steamのストアページによればリリースは2025年中を予定しているとのこと。作者の方のTwitterアカウントで開発進捗なども公開されているので、ゲームに興味があれば、あわせてチェックしておくといいだろう。