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“草むしり”してるだけでも最強を目指せるMMORPG……ってなんなんだ!?自由すぎるMMORPG『逆水寒』では、草むしりや釣り、料理、建築…100種以上の寄り道コンテンツすべてが、キャラの成長に繋がる。豪快すぎる

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『逆水寒(Sword Of Justice)』は、とにかく規格外のMMORPGだ。

本作の世界観は、昔の中国大陸を舞台に己の武ひとつで正義をなさんとする者たちが活躍する、いわゆる”武侠”。かつて滅ぼされた村の生き残りの主人公が、惨劇の真相を突き止めるために立ち上がる──という王道激アツ展開で本作は幕を開ける。

しかし、割とすぐ状況は一変する。

「実は主人公は呪いにかかってて、あと1年で死んじゃうんだよね……」

なんて話を立ち聞きしてしまう。

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この残り1年の命……。

故郷の仇を打つためにも、一刻も早く真相を突き止めねば!

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ということで、牛に乗ってまったりしています

夜風に吹かれながらの釣りも、楽しいですね。

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……実はこれ、残された余生を悔いなく過ごしているとかではない。ちゃんと「ゲーム的に」意義あることをしているだ。

本作では非戦闘系コンテンツを含むあらゆる要素が、キャラクターの成長に関与する。つまり、寄り道コンテンツで最強になれてしまう。「好きに寄り道しろ。遊び尽くせ」という、なんとも豪快なシステムだ。

そして本作は、特筆すべき点が多すぎる。最新の生成AIが活用されている、グラフィックが超美麗、キャラクターメイキングがとんでもなく自由──まだまだある。

しかしその全部が調和して、プレイヤーが惹かれる”ここで生きたくなる世界”になっている……それが、『逆水寒』の規格外なところなのだ。

※この記事は『逆水寒』の魅力をもっと知ってもらいたいNetEase Gamesさんと電ファミ編集部のタイアップ企画です。

文/囲図囿図囲
編集/anymo

コンテンツが盛りだくさんすぎて、1年(余命)で遊び尽くすのは無理

まず、メニューを開いた時点で筆者は面食らった。

とにかく項目が多い!

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最初はほとんどロックされているのだが、むしろそれが有難かった。

本作を語る上で、とにかくコンテンツが膨大であるということは外せない。もちろん、そのどれもが作り込まれている。これら多数のコンテンツが解放されてからは、メインストーリーが全く進まなくなってしまったくらいだ。くわえて、どのコンテンツも経験値や報酬の獲得といった形でキャラクターの成長に繋がるのだ。

この成長システムの名は”殊途同帰(しゅとどうき)”。古代中国の書”易経”にある言葉で、「手段や道筋は違えど最終的には同じ場所にたどり着く」という意味だ。達人は日常の一挙手一投足ですら修練になるのだと筆者は勝手に解釈し、本作の武侠みを感じている。

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例えば、ただの草むしり(採集)も特級まで極めれば話が違ってくる。決して侮れない量の大量の経験値が入るのだ。

生活系のコンテンツでここまで経験値をくれるゲームは、今まで見たことがない。そのおかげで、「いま寄り道してるな……」という後ろめたさが一切ない。ただコンテンツが多いだけでも、作り込まれているだけでもない。プレイヤーの遊びの全てに意味があるように作られていることこそが、本作最大の特徴だ。

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また、本作には採集や釣りを含む12の生活スキル”身分”が存在しており、全てが自身の成長に繋がる。

”身分”のスキルレベルなどを条件として、自分の名乗る職業を決めることもできる。中でも筆者が気になっているのは”乞食”だ。お金を恵んでもらうことができるスキルが身につくため、今はがんばって”乞食”になるための条件を探している

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もちろん、ハウジング要素も”荘園”という名前で存在している。……いや、本作においては、「荘園の中にハウジング要素がある」というのが正しいだろう。

「荘園」では農業をしたり畜産をしたりと、まさに文字通り荘園経営が可能。この中で理想の家を建てることが可能なのだが……。

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使える土地が、あまりにも広い。

ものすごいスケール感にめまいがする。

他にもいわゆる放置ゲーも遊べるし、登場人物とのアドベンチャーゲーム的な交流もできる。メニューから何かしらのコンテンツを開くと、だいたいどれも”荘園”と同じくらいのボリュームがあるのだから恐ろしい。

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登場人物との交流といえば、生成AIを活用しているものがあるのも、本作の圧倒的な特徴と言えるだろう。旅の道中で出会えるAI搭載の人物と絆を深め、リアルな交流を楽しむことができる。くわえて、好感度を上げれば一緒に冒険に出ることさえも可能となっている。

AI搭載の人物はチャットやこちらの行動に対して独自の反応を返してくれるわけだが、この体験はなかなかに衝撃的だった。本当にメッセージが返ってくるので、最初筆者は「誤って他のプレイヤーに送ってしまったのでは?」と一瞬身構えてしまったくらいだ。

この美麗なグラフィックで楽しくおしゃべりしたり笑い合ったりできるのだから、キュンとなる気持ちをを抑えるのはなかなか難しい。キュン。

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本作の妥協のなさがボリュームに現れているおかげで、すべてのコンテンツを最初から全部丁寧に理解しようとするのは正直大変だった。全コンテンツのチュートリアルにじっくり目を通していたら、筆者の場合はそれだけで一晩かかってしまった

気になることを何がひとつ見つけてそこから手を付けるか、とりあえずなんとかなれの精神で飛び込む か。このあたりのちょっとした戦略も必要になってくるかもしれないほど、本作は「遊び」に本気だ。

苦手勢も満足のAI補助と、ガチ勢も満足な超緻密調整。もはやキャラクリも一大コンテンツ

『逆水寒』のグラフィックは、とにかく美麗である。主人公はデフォルトの時点で男女ともに魅力たっぷりだし、選べるプリセットも豊富だ。カスタマイズの幅も広く、中性的な美青年にすることもできれば、筆者が最初のキャラクターとして選んだように凜々しい武人にすることもできる。

実を言うと筆者はキャラクリが大の苦手だ。シングルプレイヤーだとランダムやデフォルトを選んでお茶を濁す。一期一会だからそれでいい。しかし、長い時を供に過ごすMMORPGとなるとさすがにこだわりたい。でも、キャラクリが下手……。

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いやしかし、我ながらよくこんな凜々しさと美が同居するイイ男を作れたものだと感心する。

そんな筆者が個人的に助かったと感じた部分にも、AIがいる。作成したキャラクターの雰囲気を、スライダーに応じてAIが調整してくれるという機能があるのだ。頭よさそうな感じにしたり、雅な感じにしたりと「なんとなく」で調整することができてしまう

「なんとなく」で調整できるのは、キャラクリ苦手勢にとってあまりにも画期的だ。一か所いじると全体のバランスが崩れてしまって、それを直すとまたバランスが崩れて……というキャラクリ地獄から抜け出すことができる。あらゆるゲームに標準搭載してほしいと感じるほどだ。

正直に告白しよう。筆者のキャラクターは気に入ったプリセットをAIスライダーでちょこっと自分好みに調整しただけである……。でも、妥協抜きで「めっちゃいいじゃん!」と感じる。

また、取り込んだ写真を元にAIがキャラクターを自動で生成してくれる機能も存在している。自ら『逆水寒』の世界に飛び込みたい人にとっては、まさにうってつけの機能だろう。

ここまで紹介した要素は、キャラクリ苦手勢を救済するためのものとも言える。ここで、キャラクリガチ勢に朗報だ。本作のキャラクリは「ものすごく」こだわることもできる。カスタマイズの幅が並じゃない。

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手動の編集では、ミニマルモードとプロモードの二種類が用意されている。正直、プロを選ばなくても十分にできることが多い。美しさを大きく損なわずにカスタマイズできるので、「ちょっとこだわりたい!」くらいならミニマルモードでも満足できるだろう。

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一方で、プロモードはすごい。とにかくいじることができる項目が多い。目だけでも8項目、あらゆる場所を細かく動かすことができる。

筆者が最もヤバいと感じたのは、「左右非対称」にできるという点だ。

現実の人間の顔は完全な左右対称ではない。それをゲームの中で再現できるというこだわりを、筆者は今までゲームで見たことがない。例えば自分の顔の再現度をより高めるということもできるし、あの人を完全再現……みたいなこともできるわけだ。

本作はいろいろすごい。いろいろすごいのだが、もし個人的に友人に紹介するのであれば筆者は「顔を左右非対称に作れる」ということをいちばんに推す。ここに興奮する人はそんなに多くないかもしれないが、刺さる人には超刺さる仕様だろう。

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もちろん、ここまで手を加えたキャラクターに対してもAIの雰囲気修正を適用できるわけで、奥深くて、簡単で、奥深くて……本作のキャラクリは異次元だ。プロモードについても、筆者のような苦手勢でも要所要所で使うだけなら、崩壊させることなく自分好みのキャラクターが作れた。

また、編集をやり直したり、元に戻したりもできる。細かな調整が苦手でも、頭の中に理想のキャラがいるのなら本作でキャラクリにトライしてみるのもアリだろう。最悪、とんでもないことになってもプリセットがそもそも美麗なので、そこに立ち返ればよい。筆者も、失敗を恐れず好きにカスタマイズすることができた。

釣りや草むしりで鍛えた武を天下に示す!戦闘コンテンツも、もれなく面白い

『逆水寒』には膨大なコンテンツが存在し、全てがキャラクターの成長に繋がっている。となれば、発揮する舞台も必要だ。メインストーリーが重要なのは言うまでもない。この命尽きるまで、つまり1年以内に決着をつけなければいけないのだから。

しかし、本作における戦闘コンテンツの豊富さは、いい意味でこのタイムリミットを全く無視しているのではないかと思わせる。戦闘コンテンツごとに、すべて味わいが全く違っているのだ。今回筆者が実際にプレイできたPvEコンテンツは”江湖波瀾万丈””剣夢臨淵””武林風雲録”の3つ。順にインスタンスダンジョンローグライトダンジョンボスレイドと言えばわかりやすいだろう。もちろん、PvPコンテンツも用意されている。

本作の戦闘は、MMORPGとしてはアクション性が高い。回避アクションやジャンプで敵の攻撃をかわす必要があったり、スキルの組み合わせによるコンボが存在していたりと、これだけで十分遊びごたえがある。

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ボスレイドはとにかくアクション性の高さが際立つし、ローグライトダンジョンはアイテムの取捨選択やルート選択という要素で「上振れ」の気持ちよさを体感できる。

PvEコンテンツはパーティー用となっているものの、ソロでも味方NPCが参戦してくれるので心配は無用。ちなみに、本作の味方NPCはかなり信頼できる。ちゃんと火力も出してくれるし、簡単には倒れない。知り合い同士で集まってプレイするのもきっと楽しいだろうが、「ソロで楽しめる」がしっかり基軸になっている。

中でもいちばん印象に残っているのがインスタンスダンジョン、”江湖波瀾万丈”だ。雑魚を倒しながら進んでいき、その先で遭遇するボスを倒したらクリアという、モードとしてはシンプルな組み立てだ。しかし、ここにもまた作り手の遊び心があった。

途中まで普通に進行していたのに、なんと急に絵の中に入って、穴に落ちたら即死のベルトスクロールアクションに変化したのだ。

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もちろん、PvPもさまざまなモードを搭載している。筆者がプレイしたのは”天下演武”という大規模チーム戦だが、他には3vs3の小規模戦や、60vs60の超大規模戦なども存在している。

”天下演武”は12vs12で、5分間でより多くのポイントを獲得したチームが勝利というルールだ。敵を倒すだけではなく、ミッションの達成などでもポイントが獲得できたり、マップ中央のボスを倒すとバフをもらえたりと、駆け引き要素もしっかりある。

しかし筆者は初心者だ。周りも初心者。実際に起こる戦いは、戦略お構いなしの殴り合いである。ここで自身が選んだ「砕夢」という流派のポテンシャルを存分に感じることができ、とても楽しい。戦略を突き詰めたら絶対に面白いということもわかるのだが、本作はアクション性が高いので、ただ殴り合ってるだけでも面白い。

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本作には6つの”流派”が存在している。「MMORPGといえば」という役割はひととおり揃っている。どれもが異なった強みを持っているが、先述したようにPvEコンテンツでは味方が帯同してくれるので、あまり深く考えず好みで選んでいいはずだ。

砕夢は超攻撃特化の刺客タイプ。筆者が選んだ理由は、クラス選択画面でただただ刀のデザインがかっこよかった、それだけだ。「自分が使用したスキルをそのまま使ってくれる影分身を3体も生み出せる」というのがあまりにもクールで、うまく1vs1を作れれば無法といっていいほど強い。

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筆者が完全に好みで選んだ砕夢も、ステータス上はいわゆるペラッペラの紙装甲だが、対人戦以外はただアクションに集中していれば詰まることもないという印象だった。

どのクラスを選んでも、エフェクトは派手で手応えを感じやすい。アクション性の高さもあいまって、本作の戦闘は日頃の”鍛錬”の結果がはっきりとわかって気持ちよくなれる仕上がりになっていた。

自分だけの物語なのだから、嫌なヤツに背後から石を投げたっていいさ。こっちは人生の残り時間が限られてるんだよ

『逆水寒』のストーリーが超王道で激アツなのは、冒頭でも述べた通り。本当に続きが気になる。しかし、メインのストーリーラインは王道でも、選択肢によっては道筋があまりにもハチャメチャだ。本作で一番最初に発生するNPCとの会話がもう、本作の自由さを象徴していると言っていい。

失礼な物言いをしてきたやつに石を「投げるか」、「投げざるか」を選ぶことができるのだ。

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もちろん筆者は石を投げた。

とてもスッキリした。

本作ではこれ以外にも、メインストーリーの進行上さまざまな選択肢が登場する。なかには時間内に答えることができなければ消えてしまう選択肢があったり、そこまでの進行によって選択の可否が変わったりすることもある。力の入ったアドベンチャーゲームくらい手の込んだストーリー進行を味わうことができるのだ

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他人の物語をただ眺めるだけでは面白くないと感じる人もいるだろう。そんな人も安心。プレイヤーの意思で、悪いやつはブン殴れる。そして悪いやつを殴っても、ちゃんと話は進む。

しかし本作においては、相手をひどい目に遭わせるということは、その人との縁を絶ちきるということでもある。相手が極悪人でない限り、ぐっとこらえれば巡り巡っていいことがあるかもしれない……という示唆もあった。全部殴ればいいというわけではなさそうだ。

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縁が切れるのであれば、徹底的にやらなきゃもったいなくない?とも思う。

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さらに、これまでの選んだ選択肢を振り返ることができるようにもなっている。他のプレイヤーの選択率を参照することも可能だ。本作における選択肢ではいろいろと人間を試されるわけだが、「よかった、これ選んだの自分だけじゃないんだ!」と安心できる効用がある。

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このような、シングルプレイヤーに匹敵する密度と、オンラインの良さの融合は随所に見られる。

メインストーリーのカットシーンでは、ニコニコ動画よろしくプレイヤーたちのコメントが流れてくる。当然、自分がコメントすることもできる。あまりに斬新すぎて最初は「なぜ???」となっていたが、慣れると正直この方が圧倒的に面白い。

ちなみに、コメントをオフにすることも可能だ。美麗なカットシーンを没入感たっぷりに楽しむこともできる。

人気キャラクターが出てくると盛り上がるが、何気ない日常だと何もコメントが流れてこないことがある。そうなると寂しくて、気づけば画面を埋めるためにコメントをしている自分がいる。

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それから、武侠の世界観だがメッセージアプリもある。登場人物が写真を送ってきてくれたりもする。よくよく考えたら気功で空を飛び回ることができるのだから、メッセージや写真を送信できても不思議ではない。

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往来の人に脈絡なく激怒してみたり、村の人に攻撃してみたり、その村の人が強すぎてあっさり返り討ちにされたり、牛に乗ったり、釣りをしたり……。本作で実現できることはあまりにも多い。

多すぎてある程度遊んでみた今でも、新しい発見に驚かされるばかりと言っていい。ここまで遊んでみて、筆者はようやく「驚かされること」に慣れてきた

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本作はさまざまな点で通常のMMORPGの枠を越えた遊びを提供してくれる一方で、ソロでもバッチリ楽しめるような配慮が行き届いている。しかしながら、他のプレイヤーたちとのつながりも随所でしっかりと感じることができる。気づけば、この付かず離れず感が心地よくなっている自分がいる。

最初はコンテンツの量にただただ圧倒されるのだが、本作はプレイヤーの行動を縛らない。なんなら一切生活をしなくてもいい。”身分”スキルを使わず余ったアクションポイントは”日雇い”に出れば放置で自動消化ができる。

いわゆる毎日ログインしてこなさなければいけない「日課」の負担が極めて少ないように感じている。

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『逆水寒』のスタートは怒涛だった。しかし、プレイを重ねていくにつれて他のプレイヤーとの関わりも、このゲームとの関わりもほどよいものだとわかってくる。今は全部含めて「なんかイイ」というほっこりした好意に落ち着いている。これは、作り手が”遊び”に対して真摯だからこそ、真心を感じたからこそだろう。

とにかく、本作は様々な遊び方をものすごい勢いで提供してくれる。筆者とこの世界はあまりにも相性がいい。分身には申し訳ないが、1年で決着をつけられるビジョンは、どうしても浮かばない。

そろそろ、草むしりに行ってこよう。

ライター
ストア派とシカゴ学派の観点から人生をゲームとして生きている。ライターとしてはクラス選択したばかり。esportsは嗜む程度で、ほとんど追う専・観る専。好きなゲームジャンルは、ハクスラ・放置ゲー・宇宙ゲー・工業ゲー。特に、『Factorio』には無上の喜びを感じ、クリアまでに1000時間かかるMODを完遂することが夢。趣味は漫画を読むことと、書籍とゲームを積むこと。3度の飯ほど『弐瓶勉』作品が好き。
Twitter:@abaranche

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