※注意。この記事には、お下品な内容が含まれています。あらかじめ、ご了承された上でお読み進めください。
正直に告白すると、この記事は世には出せないと思っていました。
それは、あまりにも内容が“お下品”だからです。
え?「『デッドプール』がお下品なのは当たり前」だって?そうだよね。
『デッドプール』を知っている人なら、そう考えるのも当然だよ。
でもね、違うんだ。お下品になってしまったのは我らが俺ちゃんことデップーじゃないの。
操作してた、“俺”なのよ。マジでウ〇コ漏らしそうになったから。
まぁこのゲームの何がすごいって、まずVRであることを最大限活用していること。
デップーの戦いのなかでは、ほぼ確実に起きるであろう「四肢切断」。それを主観視点で体験することができる。
サクサクサクーッて斬られて、気が付いたら首がポトッて地面に落ちてる。その落ちた首目線で、敵を見ることができる。「なるほどこれはデップーだぞ」と思わせるのに十分なインパクトだった。しかも、VRアクションゲームとしての完成度が非常に高い。
視界で起こる異常事態の嵐も、「デップーにとっては日常茶飯事なんだろう」くらいに思って楽しくプレイしていた筆者なのだが、気が付いたら滝のように汗をかいていた。いや、正直に言おう。謎の吐き気と便意を催していた。
いや、吐き気はわかるんだよ。VRだからね。そりゃそういうこともあるよ。
でも、なんでウ◯コまでしたくなるの? 意味がわからないよ。
デップーとシンクロしすぎて便意まで俺に伝わっちゃったってこと!?
こわい!!! VRこわいよぉ!!!!!
ということで、今回はデッドプールとシンクロしてハチャメチャバトルに身を投じるVRアクションゲーム『マーベルデッドプール VR』のプレイレポートをお届けしたいと思う。ちなみに、ゲーム自体はめちゃくちゃ面白かったので、そこは安心してください。
取材・文/TsushimaHiro
編集/うきゅう
いざ、デップー目線とシンクロしちゃおう

まずは、プレイをし始めたあの頃の俺の目線で、ゲームの面白かった部分をピックアップして紹介したいと思う。ちなみに、先行プレイに使用した機器は「MetaQuest 3」だ。


操作する際は、このグリップ式のコントローラーを両手に握ることとなる。
スティックで移動して、コントローラー背面の下部にあるサイドのトリガーで「掴む」、上部にある大きなトリガーで「撃つ」といったアクションが可能。
デッドプールの基本装備は、腰の両サイドに装着している拳銃2丁に、背中に装着している刀2本だ。

プレイヤーはこのコントローラーを使用して、銃を腰から「掴み」、敵に向けて狙いをつけて「撃つ」ボタンを押す。こうして、「実際に腰から銃を取り出して敵を撃つ」という動きが実現可能となる。
プレイヤーの動作に対して画面が遅れるということもなく、かなりスムーズに映像として反映されるため、本当にその場で闘っている感がすごい。
そんな本作の特徴は、フィールドにはトゲだらけの壁が迫ってくるモノや、回転ノコギリが多数迫ってくるものなどの即死トラップがいくつもしかけてあることだ。死んだら即座にリスポーンするが、逆に言うと一撃で死ねるものが多い。
この「死」という体験が思わぬ伏兵となることに、プレイし始めたばかりの俺は気付けなかった。
掴んで、投げて、撃って斬る!

本作では、敵を倒した際にドロップするものも含め、その場に浮かんでいる武器は大抵つかみ取ってそのまま使ったり、ぶんなげて攻撃したりできる。
敵となる赤いニンジャからはクナイがドロップし、ボスステージでは祠から強力な威力を誇るマシンガンやショットガンなども飛び出してくる。また、デッドプールの謎のゲージがたまると、ボタンを押すことで異次元から特殊な武器を召喚してもらい、それを使うこともできる。
今回の先行プレイでは、敵に投げることで状態異常を付与する「カード」が貰えた。
いざデッドプールVRの世界に飛び込み、自分の体がデップーとリンクした状態に。
縦横無尽につき進む爽快感、疾走感のある壁走り、即死トラップの数々。腕で掴んで、狙って、撃つ。刀を抜いて、振りまくる。といったアクションの数々。すべてが素晴らしい体験だった。
中には、グラップリングフックのようなアイテムも手に入り、それを用いて高所へ移動するというアクションも可能。気分はまるで映画の主人公。デップーのパルクールアクションを存分に楽しめるものになっている。
『マーベルデッドプール VR』は、そもそもVRアクションゲームとしてめちゃくちゃ完成度が高く、しかも面白いという点は強調しておきたい。
なのに……なのに俺は、ウンコを漏らしそうになってしまったのだ。
溢れる滝汗。謎の体調不良と強烈な便意が俺を襲う

縦横無尽にフィールドを駆け回り、時に首が吹っ飛んだり、腕が吹き飛ばされながらも再生しつつ本作の爽快なアクションを楽しんでいた。
その時、じわっと気分が悪くなってきた。
VR機器の操作に慣れていなかったというのもあると思うが……せっかくこれを遊ぶためにドイツまで来たのだからと、気分の不調を無視して続行した。
すると、滝のように汗が噴き出ていることに気づいた。
それと同時に、原因不明のすさまじい便意が唐突に押し寄せる。
「これはやばいかもしれない」と思った俺は、最初のボスを倒したあとに薬を飲み、数分休憩することにした。
スタッフさんからはガチで心配され、「大丈夫ですか?中止にしますか?」と問われたが、日本からドイツまで取材に来て、ここで中断するわけにはいかない。と続行を決意した。
すると、スタッフさんが気を利かせて椅子を用意してくれた。
それがトドメとなった。

椅子……そう、椅子だ。
椅子に座ると、こう……言ってみれば“用を足す”時の姿勢じゃないですか。
40%~50%くらいでおさまっていた便意が、急激に“88%”くらいに跳ね上がった瞬間である。
\warning! warning! warning!/
と、脳内で警報が鳴り響く。
しかし、ステージはまだ続く。デストラップや敵の群れ、細い橋にワイヤーアクションを乗り越え、さらに今度は複数体のボスとの戦闘が待ち受けていた。
やばい やばい やばい……。
決死の覚悟を決めて、なるべく漏らさないように姿勢を整え、必要最低限の動きで敵を倒す。
おそらく、周囲から見たら異様な光景であったろう。
なんとかボスを倒して「MetaQuest 3」を外した時、私の顔はついさっきまで死闘を繰り広げていたかのような滝汗をかいていた。(次に使う人、マジでごめんなさい)
その後、すぐに会場のトイレへ駆け込み大惨事は免れた。
なぜ、ウ〇コを漏らしそうになったのか?
筆者が単純にVR機器に慣れていなかったから……? 本当にそうだろうか?
一応、「吐き気と便意を同時に催す地獄のような症状は何が原因?」と、AIに聞いてみた。
すると、同様の症状にストレスが原因の「迷走神経反射」「過敏性腸症候群」などが挙げられた。
俺はデップーとして四肢を切り刻まれながら、強烈なストレスを抱えていた……?
だが、そう考えてみると、一応の説明はつく。
もし、一般人がデッドプールの目線とシンクロし、自身の四肢が軽く切断されたり、デストラップで死にまくったりしたら……。痛みは伴わないにせよ、視覚的には致命傷を負っていることとなる。なにせ、自分の首が刎ねられて落ちていく様を、首視点で見ることのできるゲームなのだ。
デップーは度重なる拷問の数々で精神が異常に鍛えられているが、俺はマジでただの一般ピーポー。デップーの視点に脆弱な精神が耐えられなかった可能性も捨てきれない。
ただ、これだけは重ねてみなさんに強調したいが、『マーベルデッドプール VR』はそもそもVRアクションゲームとしてめちゃくちゃ完成度が高く、しかも面白いという点だ。
しかし、筆者のような苦しみを味わいたくない人は、グラスの度数の調整や周囲の環境をしっかりと整えたほうがいいだろう。万全を期すなら、万が一のためのお薬を服用したあとに遊んでもいいかもしれない。あと、トイレは事前に済ませておこう。
余談だが、先行プレイを遊びに行った会場「ケルンメッセ」にはデップーのコスプレイヤーさんも立っていた。見た目も仕草もすべてがデップーで最高。なぜか掃除用具を持って会場を徘徊していたので、もしかしたら公式のスタッフさんだったのかもしれない。