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ドイツのゲームコスプレ、気合の入り方が違う。『ESO』や『Fallout』『BG3』への“粋”すぎるこだわりに洋ゲー好きが大歓喜してしまった話【gamescom2025】

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2025年8月。ドイツで開かれた世界規模の特大ゲームイベント「gamescom」にて、全世界から集まったコスプレイヤーを表彰するイベントが開催された。

場所はケルンメッセ、日本の羽田空港からフランクフルト経由で約18時間ほどかけて到着した。

ドイツのゲームコスプレ、気合の入り方が違う。『ESO』や『Fallout』『BG3』への“粋”すぎるこだわりに洋ゲー好きが大歓喜_001

もう入口からして、この混み。

今回は、みなさんに世界最大規模のゲームイベントで行われていたコスプレブースで何が行われていたのか、現地レポートをお届けしたいと思う。ワクワクが止まらねぇ!

※この記事には洋ゲーあるあるネタやドラマ版『フォールアウト』のネタバレなども含まれています。未視聴の方は、あらかじめご了承ください。


『エルダー・スクロールズ・オンライン(ESO)』モチーフの酒場で出会う戦士と魔法使い

さっそく、筆者はコスプレブースへと訪れた。

最初に目についたのは『Oblivion(以下、オブリビオン)』『Skyrim(以下、スカイリム)』などの『ジ・エルダー・スクロールズ』シリーズと名を連ねるオンラインゲーム『エルダー・スクロールズ・オンライン』の世界をモチーフにした酒場風のエリア「The Elder Scrolls ONLINE TAVERN」だ。

いわゆる、ファンタジー世界の酒場ってやつです。たまらんッッ

樽の近くには「写真無料」と書いてあり、撮影が推奨されている。さっそく、現地の様子を皆さんにお伝えしたい。

ドイツのゲームコスプレ、気合の入り方が違う。『ESO』や『Fallout』『BG3』への“粋”すぎるこだわりに洋ゲー好きが大歓喜_004

まず、最初に撮影させてくれたのはこのエリアに座ったり、盃を片手に机に向かって座り、雑談を楽しむというコスプレイヤーの鑑みたいなこのお二人。左の北欧風の戦士はドヴァーキン※)のようにも見えるが、場所の背景を鑑みるにおそらく『ESO』の自キャラなのだろう。

右のお方は、カジートの魔法使いだろうか?スカーフや頭部、アクセサリーなどディティールが細部までこだわりぬかれていていきなり脱帽。クオリティが高すぎる。

さて、せっかくなのでこのエリア自体の紹介もしていこう。

※ドヴァーキン(ドラゴンの言葉で竜の血族)
おもに『The Elder Scrolls V: Skyrim(スカイリム)』における主人公を指す。メインクエストを進行させることで主人公の正体が「竜の血族」であることが判明。ゲーム内ではドラゴンボーンと呼ばれることが多い。ドラゴンの扱う言語魔法「シャウト」を用いてさまざまな能力を駆使する。

いいねぇ~~……わかってるねぇ~……

机の上にはおなじみの“スイートロール”。そう、あの盗まれがちなスイートロールだ。
近くには木製のジョッキも置かれており、おもわず「いい飲み仲間だ、ハチミツ酒を飲もう!」とあたりの人たちを誘いたくなる。

これ、もしかして“タムリエル全土の地図”っスか?……完成度高すぎんだろ!!!!!思わず現場で「うっっお」って声に出しちゃったよ。

『ESO』は、『エルダー・スクロールズ』シリーズの中でもほぼ全土が冒険できちゃうという稀有なタイトルで、これはプレイヤーがゲーム内でマップを開いた際に見れるものを「実際に机に広げてみたらこうなる」という想定で置いてくれているのだろう。

粋。あんたら粋だよ。すべてが粋。

前もって言っておくが、筆者はずっとこのテンションで撮影しまくり、結果的に写真の枚数はこの数日で1500枚を超えた。

そのほかにも細かく紹介したい部分はあるが、さすがにキリがないので次に進む。

『Fallout(フォールアウト)』の世界を満喫できる最高のエリア。ヌカ・コーラやパソコン解除体験もある

次に訪れたのは、『Fallout(フォールアウト)』の世界をモチーフにしたブースだ。

もう特殊メイクの領域じゃん

そこまでクオリティ高かったら、ドラマ版『Fallout』に出れちゃうんじゃないの?ってくらい凄い臨場感があった。

しかもこのお二人、ちゃんと自分のキャラクターがどんな名前で、「S.P.E.C.I.A.L.【※】」の能力値がどの程度であるのかを示すカードまで配布していた。名前は、「Kira(キラ)」と「Lukas(ルーカス)」というらしい。

この先、この記事で何度でも言うことになるだろうが、マジでこだわりがすごい。

番号が07、08ということは……少なくともあと6人はこの会場に『フォールアウト』のコスプレイヤーがうろついているということだろうか?

※「S.P.E.C.I.A.L.」とは
Strength、Perception、Endurance、Charisma、Intelligence、Agility、Luckの頭文字をとった、キャラクターのステータスを表すもの。

お次は、『フォールアウト』ではおなじみの核シェルター「Vault(ボルト)」を再現した豪華なエリアへと訪れる。

おもむろに机の上に置いてある本を開いてみると、ただの飾りではなくちゃんと全ページ内容がびっちり書いてる本気ぶり。ただの小物じゃないあたり、気合いの入り方が尋常じゃない。

お次は「Vault(ボルト)」内のキッチンコーナーへと訪れる。
「ヌカ・コーラ」や「ヌカ・チェリー」「シュガーボム」など、ゲーム内で使用できる回復アイテムがしっかりと揃えられていて好感触。そして、『フォールアウト』シリーズのプレイヤーであれば、ここに来てやることといえばひとつだろう。

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引き出しを開け……あれっ開かない!

つい、引き出しや棚があると中を確認したくなってしまう。
これはRPGプレイヤーのサガであり、宿命なのだ。

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(こっちは開けられて一安心。何も入ってなかったけど)

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極めつけには、これだ。
もう本物じゃねーか!!!

『フォールアウト』シリーズではパソコンの暗号を解除することで、中に封じられている文章やデータを閲覧、もしくはアクセスすることのできるミニゲームが存在するが……ここでは実際にそれを手で触りながら遊ぶことができちゃう。

おにぎりみたいな独特なパソコンの形まで再現してやがるぜ。

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さっそくカタカタとキーボードを叩きながら、パスワードの解除を目指す。
この、頭を使ってそうでいて“実は総当たりでどれがパスワードなのか調べてるだけ”なの、すっごく『フォールアウト』してる感じがする。

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解読してみると、内容は以下のようになっている

ROBCOインダストリーズ 統合オペレーティングシステム 著作権 2075-2077 ROBCOインダストリーズ -サーバー6- ようこそ、監督官
Vault-Tec社内連絡 V.3.1.08

・ウォーターチップ 透明性に関する覚書
・空きスペース効率化 指示書
・バッズ・バッズ リーダーシッププログラム
・バッズ・バッズ 応募却下
・遺伝子ドリフト防止 通知
・クーパー・ハワード 覚書
[ログアウト]

オイオイオイオイオイ!ちょっと待てぃ!クーパー・ハワードやと!?
ドラマ版『フォールアウト』に登場する“グールのガンマン(演:ウォルトン・ゴギンズ氏)”が戦前、俳優だった時の名前やないか!!!

このエリア、ドラマ版『フォールアウト』と繋がってるの!?

粋ッ!粋ッ!粋~~~~~ッ!粋グセついちゃうッ‼

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(画像はFallout – First Scene | Prime Videoより)

⇒[クーパー・ハワード 覚書]
カチッ(ボタンを押す音)

クーパー・ハワード 覚書
日付:2077年6月12日
全社向け覚書:
当社の安全、セキュリティ、そして屈強なアメリカ的価値観へのコミットメントを強調するプロモーション撮影のため、ヴァルト・テック社がクーパー・ハワード氏を確保したことをお知らせします。彼が構内にいる間、従業員はハワード氏と交流しないようお願いします。

この文章は、俳優だった頃のクーパー・ハワードが核シェルター企業であるVault-Tec社の広告塔として起用されたことを示唆しているようだ。彼が、プロモーション映像の撮影のために会社を訪れていることが伺える。

供給過多すぎてクラクラしてきた……
どこまで洋ゲースキーを喜ばせるつもりだ「gamescom2025」よ。

モテすぎてなかなか近寄れない『バルダーズ・ゲート3』のゲイルとアスタリオン

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!!!?

こ、この後ろ姿は……間違いない!

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(画像は『バルダーズ・ゲート3』日本語公式サイトより)

ゲイルだ……「人生が足りないRPG」こと『バルダーズ・ゲート3』のウィザード、ゲイルだ!後ろ姿から見ても、その完成度の高さが伺える。これはなんとしてでも撮影せねば。

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あまりにもモテモテすぎて近づけねぇ!

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(画像は『バルダーズ・ゲート3』日本語公式サイトより)

というか、いつの間にかアスタリオンもいねぇか!?こちらも、遠目に見ても凄まじい完成度だ。ここはじっくりと彼らに余裕ができるのを待つことにする。

10分後……

撮れました。サイコーです。あなたたち、サイコー。表情まで完の璧です。
彼らはその後もありとあらゆるレイヤーさんたちに囲まれ、質問攻めにあってました。
そりゃモテるよね。当然ですよ。

怒涛のコスプレイヤー写真集

ここからは、会場全体で撮影したコスプレイヤーたちの写真を皆さんにお届けする。
通りすがりに話しかけまくって撮影許可をとったので、「なんかめちゃくちゃ撮影してるジャパニーズおるなぁ」と思われていたかもしれない。

それでは、どうぞ。

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デッドプールの再現度高すぎコスプレイヤーさん

動き・ポーズ・コスチュームの出来、どこをとってもデッドプールすぎて、もはや彼のことをデッドプールとしか思えなかった。

彼はなぜか掃除道具をもって会場を徘徊しており、雑務も担当しているようだった。帰りにハイタッチをしたら「ハァ~イ♪」と言いながら応じてくれた。その手にはしっかりと滑り止めがついていて、かなりのグリップが効いていた。良いヤツだった。

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ポツンとひとり、静かに佇んでいたヴェノムさん
こちらに近づいてきて、思いっきりこちらの肩を\\ガシィッ//と掴んでくるファンサービスまで披露してくれた。顔が近い、近い近い近い。ここで喰われるのかと思った。
(その後、ゆっくりと後ずさってくれました)

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女性型トランスフォーマーCosplay Costume Transformer Female含め、3体のトランスフォーマーのコスプレイヤーたち。もはやどうやって動いているのか不思議!手のひらパーツをグワッと開く仕草がたまんない。

『ホロウナイト:シルクソング』のホーネットだ!超絶気合いの入ったコスプレイヤーさん。「撮ってもいいですか?」とドイツ語で聞いたら、サッとスタイリッシュにポージングしてくれた。衣装の完成度の高さもそうだけど、プロポーションもしっかりしているのがそもそも凄い。
まるで、ゲーム画面から飛び出てきたかのような姿だ。

「太陽万歳!」のポーズから、何から何まで本物チックな『DARK SOULS(ダークソウル)』の太陽の騎士ソラールのコスプレイヤーさん。前、見えてる?ギリギリ目の上の方が見切れてるから、ギリ見えてるのかもしれない。

日本のみなさん。安心してください。
フロム・ソフトウェアのファンはドイツにもしっかり根付いてます。

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『ホロウナイト』の手作り感が最高なコスプレイヤーさん
「撮っていい?」と聞くと、静かに「コクン」と頷きポーズで応じてくれた。
『ホロウナイト』のコスプレイヤーさんは、無言で対応する掟があるのだろうか。
いや、そこまでしっかりキャラクターに入っているということなのだろう。

彼は会場でさまざまなコスプレイヤーさんと盛んに交流し、かわいがられていた。
間違いなく会場の空気を和ませる存在となっていたので、また来年も来てほしい。

『Mass Effect(マスエフェクト)』の細部の汚れまで完成度が抜群に高いシェパード少佐。よくぞ、宇宙からここまで来てくださいました。『マスエフェクト』は青春じゃ!わしら洋ゲーRPG好きの青春なんじゃ!ありがとう。来てくれて本当にありがとう。

『PUBG: BATTLEGROUNDS』のタイトルにいる人のコスプレイヤーさん
キービジュアルとしてお馴染みの「The Lone Survivor」をチョイスするとは……いぶし銀だぜ!

鈴木祐斗氏の描くマンガ『SAKAMOTO DAYS』の坂本太郎のコスプレイヤーさん(ふくよかになった後)と、松井優征氏の描くマンガ『暗殺教室』の殺せんせーのコスプレイヤーさん。再現度たけぇ……ちゃんと坂本さんは胸元に漢字で「坂本」って書いてあるし。

『HALO3』めちゃくちゃハマってました!
『HALO』シリーズのマスターチーフのコスプレイヤーさん。ヘルメットのテカりがたまらない。それにしても、ここまで完成度の高い装備、どうやって作ってるんだろう。彼がゆっくりと銃をぶらさげて歩いているだけで、嬉しくなってくる。

『Little NightmaresⅡ(リトルナイトメア2)』のシックスとモノのコスプレイヤーさんふたり。同じ目線に立つと、モノってこんなに威圧感あるんだと実感する。しっかり紙袋を片手にしているので、このふたりはコンビを組んで会場を楽しんでいたのだろう。とても微笑ましい。

『ポケモンレジェンズ Z-A』試遊台の待機列で出会ったアニメ『ポケットモンスター』のヒロインのひとりであるヒカリのコスプレイヤーさん。『ポケットモンスター ダイヤモンド・パール』の女性主人公も同様のビジュアルをしている。

彼女は連日会場に訪れており、その度に『ポケモン』だけでなくさまざまなコスプレを披露して周囲の人たちと盛んに交流を楽しんでいた。コスプレを通じて共有の趣味を持つ同志との交流を楽しむことも、このイベントの楽しみ方のひとつなのかもしれない。

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『HELLDIVERS 2(ヘルダイバーズ2)』の愉快な面子が会場に登場。彼らは撮影する人たちがあとを絶えず、やはり海外でも人気の高いタイトルであることが伺える。こころよく撮影に応じてくれる、彼らの人柄も素晴らしかった。

個性が爆発しているクッパ風のカップルのコスプレイヤーさん。メタルだしロックだし、良い表情するよ本当に。

『マトリックス:ゼロ』のブースにいた公式レイヤーさん。カメラを向けた瞬間に笑顔とポーズと“慣れている”感じは、さすがだ。片手にはディスコードのQRコードを持って、宣伝もバッチリ。

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公式レイヤーさんと言えばアクションシューティング対戦ゲーム『Mecha BREAK』のレイヤーさんも素敵だった。専用のステージに立ち、観客を魅了するその姿はまるで女神のよう。彼女がポーズを取る度に歓声があがっていた。

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ほかにも、『Neverness to Everness(NTE)』のレイヤーさんも外せない。筆者は日本で開催された「東京ゲームショウ2024」でもNTEの公式レイヤーさんに出会って心を射止められたが、ドイツのレイヤーさんもすっごくかわいい。素敵な笑顔とポージングに、思わずキュンキュンさせられる。

余裕で慎重180~190cmは超えていたんじゃないかと思われる映画『ハリーポッター』のハグリットのコスプレイヤーさん。腰にはちゃんと小さな傘が。

撮影させてもらった後も、「す、すげー」とポカーンと口を開けていたら、「僕は、こういう活動をしているんだ」と、名刺まで渡してくれた。

どうやら彼は、「cosplay_giant」というアカウントで巨体を活かしたコスプレ活動を発信しているガチめのレイヤーさんだったようだ。こういう出会いがあるのも、イベントならではなのかもしれない。

時刻はついに夕方となり、最後は会場から出た駅にて『モンスターハンター』のリオレウス装備のハンターのコスプレイヤーさんを撮影。「撮影させてくれてありがとう、あなたはとってもクールだ」とドイツ語で伝えると、サービスで大剣“炎剣リオレウス”を抜刀し、ポーズまで見せてくれた。

あなたたちはほんと……どいつもこいつも、最高すぎだろぉ!!!

2025年のコスプレ大会の優勝者や受賞者が発表された

「gamescom」では例年コスプレイヤーたちをユーザーの投票でその年の最優秀賞やさまざまな賞を授与する催しも開催されている。最後に、8月23日に発表された結果をここに共有して、締めくくりたいと思う。

なお、2025年の審査員には、2024年のgamescomコスプレコンテストで優勝したブリンク氏をはじめ、ベテランコスプレイヤー、特殊メイクアップデザイナー、日本の作家である澁谷果歩氏などが参加している。

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(画像はgamescomの公式Xアカウントより)

「gamescom cosplay contest(コスプレコンテスト)」の第3位にランクインしたのは、映画『ホビットの冒険』の主役であるトーリン・オーケンシールドを見事に再現してみせたHizsi氏。道中で手に入れたエルフの鍛えた剣まで完璧に再現されている。

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(画像はgamescomの公式Xアカウントより)

第2位にランクインしたのは、『RAID: Shadow Legends』に登場する「Skytouched Shaman」のコスプレイヤーさん。もうどうなってるのか判別できないくらい細かい何かがあたりを張り巡らせていた。

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(画像はgamescomの公式Xアカウントより)

そして、2025年のコスプレコンテストで栄えある第1位を獲得したのは『ゴッド・オブ・ウォー』のフレイヤのコスプレを披露したCaiva氏だ。会場からは盛大に歓声があがった。

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(画像はgamescomの公式Xアカウントより)

そのほかにも、「ベストアーマー賞」を受賞した『Dead Space』のアイザックのアーマーを再現したコスプレイヤーのSalo氏、三浦建太郎の描いたダークファンタジーの巨編『ベルセルク』のガッツのコスプレイヤーさんであるBerserk氏は「ファンフェイバリットライブ賞」を受賞した。

海外でも人気の高いゲームはもちろん、日本の著名な作品も注目されているのは素直に嬉しい。個人的にも『ベルセルク』は推しだし。

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(画像はgamescom cosplay contest 2025より)

コンテスト会場は最後まで大歓声の中に包まれていた。


さすが幕張メッセの約5倍の広さを誇る会場。計算してみると、筆者は1日に約30km以上を徒歩で移動していることが判明した。それでも、歩みを止めるという気にならなかった。

だって、そこには国内外問わずさまざまなゲームを含むエンターテインメントへの愛に溢れていたのだから。自分の好きなものがそこに在って、それを愛する者たちがいる。

まだ僕には帰れる所があるんだ。こんなに嬉しいことはない……。

そう思えた。

足は犠牲になったが、かわりにとても大切なエネルギーのようなものをみんなからいただけたような気がする。

ありがとう、「gamescom」
ありがとう、コスプレイヤーさんたち。

また会える日を夢見て。

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SEE YOU NEXT YEAR

編集・ライター
MOTHER2でひらがなを覚えてゲームと共に育つ生粋のゲーマー。 国内外問わず、キャラメイクしたりシナリオが分岐するTRPGのようなゲームが好き。『Divinity: Original Sin 2』の有志翻訳に参加し、『バルダーズ・ゲート3』が日本語化される前にひとりで全文翻訳してクリアするほどRPGが好き。 『ゴースト・オブ・ツシマ』の舞台となった対馬のガイドもしている。 Xアカウント(旧Twitter)@Tsushimahiro23
デスク
電ファミニコゲーマーのデスク。主に企画記事を担当。 ローグライクやシミュレーションなど中毒性のあるゲーム、世界観の濃いゲームが好き。特に『風来のシレン2』と『Civlization IV』には1000時間超を費やしました。最も影響を受けたゲームは『夜明けの口笛吹き』。
Twitter:@ex1stent1a

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