10月2日に発売を控えている『Ghost of Yōtei(ゴースト・オブ・ヨウテイ)』は、前作『ゴースト・オブ・ツシマ』の続編として制作されている時代劇風のオープンワールド・アクションゲームだ。
前作から約300年後、1600年代の雄大な自然が広がる蝦夷地(現在の北海道)の名峰、羊蹄山(ようていざん)周辺を舞台としている。
前作では、日本の離島「対馬(つしま)」に襲撃してきた史実、元寇襲来をもとに制作されていたが、本作では家族を「羊蹄六人衆」と呼ばれる者たちに殺された少女が、16年の修行を経て蝦夷地にて復讐の旅に出る……という内容になっている。
本稿では、2025年9月25日より幕張メッセにて開催されているイベント「東京ゲームショウ2025」にて実施されている試遊台で、本作を「15分」だけプレイすることができた。
限られた時間なので確認できたことは決して多くはないが、本作の雰囲気に触れていただけたら幸いだ。
文・取材/TsushimaHiro
編集/実存
北海道のほぼ半分の広さを冒険できるらしい
ゲーム開始。時間が限られているので、まず筆者が行ったのは地図の確認だ。
すると、北海道全図がドカンと出てくる。
「オイオイオイ、まさか北海道全土がオープンワールドになってるんじゃないだろうな。そんな、まさか」と狼狽した筆者は、思わず付近にいるスタッフさんに聞いてみた。
「これは、蝦夷地ぜんぶを歩けるということでしょうか」と。
すると、羊蹄山から中央の旭川あたりと、そこから最北あたりまでを移動できるということがわかった。
それでも、すさまじい広さだ。北海道のほぼ半分を冒険できるというのか。
次に筆者の身体を突き動かしていたのは「羊蹄山を登りたい」という強い欲求だ。
しかし残念ながら、試遊の範囲内では巨大な岩壁と濃霧に阻まれて先に進むことができなかった。
再度スタッフさんにお聞きしたところ、羊蹄山へ登るためには専用のミッションを解放する必要があるらしい。製品版で登れるのを楽しみにしよう。
主人公、篤(あつ)の過去を巡る「追想」システム
さて、次は本作の主人公、篤(あつ)の過去を追体験できるシステム「追想」で得た体験を共有したい。
これは、PS5のコントローラーの真ん中のでかい部分を特定のエリアでポンと押すと、即座に篤(あつ)の幼少期へと視点を変更することができるという内容だ。
すると、過去の記憶では殺される前の家族との会話シーンを見ることができた。
ここでは両親が、篤と十兵衛(じゅうべえ)という人物に向けて神主から授かった護符を羊蹄山の山頂に置いたから、“いつか成長したら取りに行ってほしい”というもの。
もしかすると、両親から授かった護符をその手に掴むために、羊蹄山の山頂を目指すミッションが発生するのかもしれない。
「60時間遊んでも全然終わらない」
残り時間で、筆者は本作に込められたさまざまな“遊び心”を目にした。
旅の道中では武士と遭遇し、羊蹄六人衆の情報を集めることができた。
傷ついたら火打石で火起こしをするミニゲームがはじまり、その場で野営を始めたら通行人と会話。三味線の演奏を披露することもできる。
「いいぞ、多いぞ、コンテンツが」と思いワクワクしはじめてきたころ、さきほどから説明してくれていたスタッフさんが近づいてきて、筆者の耳元で一言ささやいた。
「私もプレイしたのですが、60時間遊んでも全然終わりが見えないです」
オイオイ……そんなにボリュームあるのか……。
参考までに、筆者が前作『ゴースト・オブ・ツシマ』でメインストーリーをクリアし、全てのモンゴル人の拠点を破壊するまでに約40時間かかっている。それ以上に終わりが見えないとすると、相当なボリュームであると伺える。
残念ながら、ここまでプレイして試遊の15分はあっという間に過ぎてしまった。
短い時間ではあったが、本作の主人公、篤が親の仇である羊蹄衆を打ち取るためにこの蝦夷地へと戻ってきたことはわかったし、プレイすればするほど篤の人脈が増え、ストーリーも広がっていくであろうことが想像できた。
最後に余談となるが、筆者は『ゴースト・オブ・ツシマ』の舞台となった対馬に在住しており、前作もやり込んだ上で一言だけどうしても言いたいことがある。
15分は短すぎますよ。
60時間かけても終わりの見えないゲームの15分って「約0.4%」なんですよ。0(ゼロ)なの。遊んでいるうちに入らないの。
ところで、弊誌ではもっと時間をかけて先行プレイさせていただいた記事も掲載されているので、より本作の内容を深く知りたい方はぜひそちらも合わせて読んでみて欲しい。
『ゴースト・オブ・ヨウテイ』は、10月2日にPS5向けに発売予定だ。