子供の遊びをガチで楽しむ──
そんな懐かしくてエモーショナルな感情を呼び起こさせるのが、今回紹介するゲーム『Last Flag』だ。本作はいわゆる「キャプチャー・ザ・フラッグ」をルールの主軸に置いた5v5ヒーローシューターである。
基本的なルールはいたって単純。お互いのチームが隠した旗を探し合い、相手の旗を奪って追跡をかいくぐりつつ自陣に持ち帰って守り抜けば勝利というシンプルかつ分かりやすい設計だ。いわば宝探し×鬼ごっこ×TPSという感じ。
聞けば、制作者の子供時代の遊びの思い出が本作のアイデアの背景にあるそう。まさに、幼少期の思い出を対戦ゲームに昇華した作品と言えるのではないか。
ただ、本作はそんなエモさを吹き飛ばすかのごとく、銃弾や爆弾、ナイフや火炎放射器の飛び交う戦場で暴れまわるというカオスな“大人のガチ遊び”とも呼べるようなプレイ体験に仕上がっている。
今回、そんな『Last Flag』について、スタジオ設立者および開発者を迎えたオンラインイベントに参加することができた。本記事ではその模様をお伝えするとともに、ゲームの概要を詳しく紹介していこうと思う。
ちなみに、本作を手がけるNight Street Gamesはアメリカのポップロックバンド「イマジン・ドラゴンズ」のボーカルを務めるダン・レイノルズ(Dan Reynolds)氏とマネージャーのマック・レイノルズ(Mac Reynolds)氏の兄弟が設立したインディースタジオだ。
スーパースターがなぜゲーム制作を? という疑問が浮かぶが、実はマック氏とダン氏の兄弟は幼少期より遊びでゲームを作っていた経験もあり、ゲーム開発が夢でもあったそう。そんな思い出話も語られた質疑応答の模様も後半で紹介するので、最後までお読みいただければ幸いだ。
取材・文/海ソーマ
カオスな戦場で旗を奪い合う。カジュアルさが魅力のゲームプレイ
まずは、『Last Flag』がどのようなゲームなのかを簡単に解説していきたい。冒頭でもお伝えした通り、本作は「キャプチャー・ザ・フラッグ」を主軸にした5v5のヒーローシューターだ。
「コンテスタント」と呼ばれる9人のキャラクターたちはそれぞれ固有のスキルを持っているほか、通常攻撃に関してもあるキャラはライフル、またあるキャラはショットガン、さらにはナイフや斧などの近接攻撃をメインとするキャラがいるなど、それぞれ違った性能になっている。
まずマッチが始まると、チームの中から1人が自陣の中に「フラッグを隠す」という役割を担当する。マップには建物やトンネルなどが存在し、これらの内部などできるだけ見つかりにくいような位置にフラッグを隠そう。
フラッグを持っていないプレイヤーはマップ上にいる「キャッシュボット」を破壊して、スキルをアップグレードするための資金を貯めていく。

この「見つかりにくい位置にものを隠す」という行為が子供っぽいいたずら心を刺激して、なんともワクワクさせてくれる。良い隠し場所を見つけた時の「ここだ!」という喜びは序盤の盛り上がりポイントだ。制限時間は1分と素早い判断力も要求されるため、マッチ序盤からヒリヒリさせてくれる。
フラッグを設置し終わったら、マップのカーテンが開かれフィールドに飛び出していく。相手チームも同じように向かってくるので、いよいよバトルの開始だ。
ここではフィールド上に設置された3つの「レーダータワー」を奪い合いつつ、相手の陣地に乗り込んでフラッグを探すことが目的となる。レーダータワーは占拠すると相手の陣地をサーチして特定の範囲内のフラッグの有無をマップに表示できるほか、回復ポイントやスポーン地点としても利用できるためぜひ手中に収めておきたい。

両チームの陣地を挟んだ中央の地帯での敵チームとの戦いは銃弾や爆撃の飛び交うカオスな状況となる。
倒されてしまってもチームメイトによる蘇生を狙えるし、トドメを刺されても少しの待機時間のあとすぐに自陣にリスポーン可能だ。戦略的に立ち回るのもアリだが、とにかくバカスカ撃ち合うのが楽しいゲーム性だと感じた。

そんなカオスな戦場を突破して敵チームの陣地に潜入し、フラッグを捜索する。建物やトンネルの中など「ありそう」なポイントに目星をつけて探すのがコツだ。かくれんぼというか宝探しというか、やはり子供時代の遊びを思い起こさせるワクワク感がある。
ちなみに、今回のプレイで使用している「ナイヴズ」というキャラはしゃがむことでステルス状態になれるという能力をもつ。体力は低いが隠密行動に長けているため、敵陣地への潜入係にはピッタリだ。
このようにエイムや射撃がメインでなくともキャラの特性を活かしてフラッグ係やサポート係としてチームに貢献できるのが嬉しいところ。
フラッグが近くにあると、独特のサウンドとともに自キャラの周囲にエフェクトが表示される。これを目印にして、敵チームのフラッグを見つけ出そう。

フラッグを発見したら、つぎはそれを無事に自陣へと持ち帰らなければいけない。この時はダッシュでスタミナを消費するうえにスキルも使えないので、通るルートやチームメイトのサポートが重要になる。
もちろん敵チームはこちらの撃破を狙ってくるので、うまく攻撃をかわしつつ自陣にあるピラミッドを目指そう。宝探しが終わったと思ったら、今度は複数の鬼が銃火器を手にこちらを狙ってくるガチ鬼ごっこだ。

無事にフラッグを持ち帰ったら、中央の台に設置する。すると画面上部にタイマーが表示され、あとは奪還をねらう敵チームからこれを80秒間守りきれば勝利となる。
どれだけキルやアシストを重ねようとも最後の勝敗はフラッグで決まる、というのが本作の特徴でありコアとなるルールだ。



以上が、『Last Flag』の1マッチの流れ。「フラッグを隠して奪い合う」というシンプルなルールのもと、リスポーン上等で撃ち合いまくるというカオス感と分かりやすさが本作の大きな魅力。
さらに1マッチは10〜20分、早ければ10分以下でも決着するというスピード感も、本作の“楽しさ第一”というカジュアルさを後押ししていると感じた。
「キャプチャー・ザ・フラッグ」にインスピレーションを受けつつ独自のルールへと昇華した本作。チームメイトと楽しく盛り上がれるゲームであるため、例えば気心の知れた仲間たちとボイスチャットでワイワイとしながらプレイすると、まさに童心に帰ったような気持ちになれるのではないだろうか。
では、次はオンラインにて行なわれた開発者を迎えての質疑応答の模様をお伝えする。
