24 Entertainment 临安が開発し、NetEase Gamesが販売する新作ゲーム『Blood Message(帰唐)』。本作は、中国・唐王朝末期の西方辺境を舞台に、父と幼い息子が一通の“伝令”を都へ届ける旅を描く骨太なシングルプレイヤーゲームだ。
今回、メディア向け試遊会であるSummer Game Fest Play Daysにて開発中の本作を一足先に体験することができた。
そこで筆者が目にしたものは……古代中国にて次々と敵を始末していく“カッコよすぎる伝令”であった。パリィを駆使した戦闘と豪快なフィニッシュムーブ、そして緊張感からのカタルシスが印象的なステルス要素……まるで「遊べる中国映画」だ。
もちろん限られた時間の中ではあったため、本編の要素をのぞき見する程度ではあったのだが、発売に向けてかなり期待が高まる試遊体験となった。以下、本稿ではその模様をお伝えしていく。
また、記事の後半では会場にて実施した開発スタッフへのショートインタビューをお届けする。ぜひあわせてお読みいただければ幸いだ。
なお、電ファミYouTubeチャンネルでは、今回の試遊デモの範囲であるゲームプレイ映像を公開中だ。
冒頭でもお伝えしたとおり、本作は中国の唐代を舞台にした1人用アクションアドベンチャーゲームだ。
本編では父と子の物語が描かれることになるが、今回は父親である主人公キャラを操作して相棒的なキャラと共に町中のステージを進んでいくシーンを体験してきた。
まず印象的だったのは、グラフィックのきめ細かさ。キャラクターはもちろん、古代中国の町中の建物や家具などがかなりリアルに再現されている。
デモで描かれていたのはどうやら敵である兵士たちが攻めてきているという場面で、プレイヤーは彼らの追跡を時には正面から受け止め、また時には隠れてやり過ごすか、もしくはいわゆるステルスキル(暗殺)を駆使してステージを進んでいく。
まずは剣を駆使したバトルを体験。本作の戦闘では、弱攻撃と強攻撃、そしてパリィを駆使して戦っていくのだが、印象的だったのは敵キャラへの「トドメ」の描写だ。
ザコ敵はだいたい3〜4回斬りつけるくらいで倒すことができるのだが、倒すたび結構な頻度で剣をぶっ刺したり殴りつけたりというようなフィニッシュの演出が入る。これがなかなか爽快だった。さらに極めつけは敵の頭を掴んで水汲み場の縁にぶつけ、そのまま溺れさせるという超ストロングスタイルなモーションも。ちょっとキレ過ぎじゃない?



ザコ敵戦でも、ただ単に戦って倒すというだけでなく「かっこいい演出」のラッシュを楽しめるのだ。パリィを出すにはそこまでシビアなタイミングは要求されず、また敵の攻撃も大振り気味が多かったためそこまでアクション強者ではない筆者でも強者っぽく戦うことができた。次々と豪快に悪者を始末していく痛快アクション。この伝令、強すぎでは?
さらに前述したとおり、本作にはステルス要素も存在している。敵の兵士たちが「奴を探せ!」となっている中をしゃがみながら移動し、気づかれないように敵を始末するのだ。
ステルスキルは、こちらに気づいていない敵に接近してワンボタンで処刑するというオーソドックスなもの。やはりこちらでも前述のようなトドメの演出が入るので、しゃがみながらゆっくり移動→豪快にキルというカタルシスを味わえるようになっている。



うまくやれば、多くの敵が歩き回る箇所を無傷で突破していくことも可能そうだった。今回のプレイでもそのようなプレイが体験できたのだが、やっぱり無傷で敵を次々とテイクダウンしていくのは気持ちがいい。
ただ、もし見つかっても上記のようにムキムキ戦闘アクションで乗り切ることも可能だ。試遊デモ最後の戦闘シーンでは、複数人を相手にした大立ち回りを演じることに。ここでも突然つばぜり合いが始まるなど、単に敵を斬りまくるだけではなく演出も込みの戦闘アクションがプレイできた。
そして、今回のデモのクライマックスである、敵の追跡を振り切るシーンへとつながる。
矢が飛んでくる中を爆走したり、壊れゆく屋根をつたっていくさまが大迫力。「やばいやばい!」と焦りながら入り組んだ街を全力疾走していくのだが、通り道やジャンプできるところなどの導線が分かりやすく配置されており、景観を邪魔せずにどこへ走っていくべきかが分かるようになっている。細かい点だが、ここからも開発陣の「一本道の体験をデザインする」というこだわりを感じた。
カメラワークも凝っており、足場が崩れたシーンでは上から見下ろす視点になったりしてドラマチック。まるでアクション映画のようだ。というか身体能力高すぎでは? やはりこの伝令、ただ者ではない。
天井が崩れて梁にぶら下がっているシーンなど、かなりシネマティックな演出が随所に仕込まれており、本作が戦闘アクションだけではなく演出にもこだわった作品であることがうかがえた。
そして大追跡を振り切って家に入る主人公だが、ここで探している人物が置き手紙を残して家を出ていることが判明。何やら深刻そうだが、決意を固めた主人公は、剣を手にして旅に出る準備をする。今後のストーリーの広がりを感じさせる締めとなった。
以上、SGF Play Days会場での『Blood Message(帰唐)』の試遊デモの所感をお届けした。開発中の作品であるためまだ全貌は明らかになっていないが、シングルプレイで映画的な体験が楽しめる重厚な作品になりそうな予感がする。
そして何より、主人公が超カッコイイ。イケメンで身体能力バツグン。ワイルドな剣さばきで敵キャラをなぎ倒す。発売を迎えた暁には、中国ゲームの新たなヒーローとなるかもしれない。
『Blood Message(帰唐)』はPC、コンソール向けに現在開発中だ。

「すべてはストーリーのために」開発会社スタッフインタビュー
ここからは、試遊後に実施したWind Ling氏とJeff Hu氏という2名の開発会社スタッフへのインタビューをお届けする。
○インタビュイープロフィール
Wind Ling氏:パブリッシング・リード
Jeff Hu氏:パブリッシング・リード
──本作の企画はどのように立ち上がったものなのでしょうか?
Wind氏:
ナラティブにフォーカスしたAAAのシングルプレイヤー作品を作りたいと思ったのが始まりです。
それが私たちチームの夢だったんです。
──本作を制作するうえで、チームでは多くのリサーチを行っているのでしょうか?
Jeff氏:
もちろんです。本作は歴史上の出来事を元にしていますが、中国でもそこまで有名な話ではないですからね。チームは兵士や戦争について多くのリサーチを行っていますよ。
──今回のデモでは、ステルスの場面がメインでしたが、製品版ではもっと派手な戦闘シーンもあるのでしょうか?
Wind氏:
そうですね。公開されたトレーラーを見ていただければと思います。ヘビーな戦闘も用意していますよ。
──物語の舞台に唐の時代を選んだというのは、ゲームの設定としてはユニークです。この時代を選んだ背景について教えてください。
Wind氏:
唐の時代を選んだというよりは、唐時代にあった出来事を題材に選んだという方が近いですね。
そのうえで、唐時代は古代中国でも華やかな時代なので、良いチョイスだと思っています。
──開発時にこだわった部分はどこでしょうか?
Jeff氏:
まず第一にはストーリーです。それがいちばん大事ですね。すべての要素は良いストーリーを表現するためにあります。
また、今回の試遊でも味わっていただけたかと思いますが、直感的な戦闘にもこだわっています。
──本作はストーリーが大きな比重を占めているとのことですが、どのようなことを表現したいとお考えですか?
Wind氏:
本作は唐の時代が舞台です。日本のプレイヤーにどれほど馴染みがあるかは分からないのですが、非常に深みのある時代なんですよ。
この時代には様々な英雄がいますが、本作の主役は英雄ではありません。
Jeff氏:
ひとりの名も無き兵士で、彼の視点でストーリーが描かれます。
Wind氏:
そして本作のテーマである「父と子」の物語は、時代に関係なく人々の心に響くと思っています。
Jeff氏:
中国の歴史が舞台であっても、父と子のつながりは普遍的なものであり、プレイヤーも理解しやすいと思います。そのようなユニバーサルなストーリーを没入感のある体験で描くゲームになっています。
──ストーリーは、どのようなインスピレーションのもと制作されているのでしょうか?
Wind氏:
開発チームには経験豊富な人材が揃っています。家族や子どもがいる人もいますし、彼らが本当の感情を込めることでゲームが良くなっていると思います。
あとは、戦争など歴史上のバックグラウンドとキャラクターの心情のバランスというところも考慮していますね。
──ストーリーをゲームに落とし込むうえでは、どのような点に注意を払いましたか?
Jeff氏:
ナラティブ主導のゲームとして、グラフィックだけでなく、音楽やプレイ体験も含めてストーリーを語っています。
戦闘も含めてすべての要素がストーリーのためにあるのですが、ひとつの要素だけでなく様々な要素を複合させてバランスをとっています。
──本作は歴史上の時代を舞台にしていますが、有名な歴史上の人物も登場するのでしょうか?
Wind氏:
ええ。ですが詳しくはまだ言えないので(笑)。製品版をお待ちいただければと思います。
──近年、中国発のタイトルが数多くグローバル向けに発表されていますが、そんな中で本作ならではの強みは何だと考えますか?
Wind氏:
ナラティブにフォーカスしたタイトルであることがユニークな点だと思います。
Jeff氏:
ストーリーがメインフォーカスであり、まず第一に良いストーリーを伝えたいと考えています。そのために様々なテクノロジーを利用して表現しています。
──発売まではどのくらいになるでしょうか?
Jeff氏:
まだ開発中のため、お待ちいただければと思います。できるだけ早くお届けしたいと考えていますが、もっとブラッシュアップをしたいと考えています。
──トレーラーを全世界に公開していますが、プレイヤーからの反響はどうでしょうか?
Jeff氏:
インターネット上の反響にはとても興奮していますね。開発チームの自信にもつながっています。まだ開発の途中ではあるのですが、みなさんにできるだけ早くお届けできればと思っています。
──本作をプレイする日本のプレイヤーには、どのような感情を持ち帰って欲しいとお考えですか?
Jeff氏:
優れた物語には、国や地域を超えて人々の心に届く普遍的な価値があると信じています。
本作の物語も、日本のプレイヤーの皆さんはもちろん、世界中のプレイヤーの皆さんにとって、心に残る叙事体験、そして深く楽しめるゲーム体験をお届けできるものだと考えています。
──ありがとうございました!(了)










