やっぱりヤバいゲームでした。
もちろん、中国・NEKCOM Entertainmentによる新作ゲーム『昭和米国物語』の話だ。
見るからにファンキーなタイトルに惹かれて、どんなゲームかあらすじを確認してみる。本作の舞台は80年代末。日本がアメリカの土地を買収して植民地化した世界で、死から蘇った少女が荒唐無稽な世界を旅する作品とのことだ。
何せ、日本が植民地化したアメリカが舞台のゲームを中国のメーカーが開発するというよく分からないことが起きているのである。
この時点でさすがにはっちゃけすぎでは? と思うかもしれないが、ちょうどgamescom Opening Night Liveにて公開されたトレーラーを見れば本作の目指すところがよく分かるはずだ。
懐メロ的な雰囲気の音楽(日本語歌詞)を背景に、血しぶきの舞う戦闘を繰り広げる少女……本作のぶっ飛びっぷりがひと目で分かる。
このたび、ドイツ・ケルンにて開催された世界最大級のゲームイベント「gamescom 2026」にて本作の試遊台が出展。タンクトップ美少女が返り血を浴びながら敵をボコボコにするというトガった戦闘や、多くの試遊参加者を苦しめたに違いないボスキャラとの対決を体験できた。
本稿では、短い時間ながら本作の荒唐無稽さが詰め込まれた試遊レポートをお届けする。
取材・文/海ソーマ

今回の試遊では、「戦闘」「町の探索」「キャンピングカー」そして「ボス戦」という4つの要素を選択して体験することができた。
まず、本作では難易度を2つの中から選べるのだが、そのネーミングが面白い。何を隠そう、「平成キッズ(普通)」と「昭和男児(難しめ)」という2つなのだ。やはり昭和はハードな時代ということか……。
今回は戦闘とボス戦を中心にプレイ。主人公「千草蝶子」を操作して、まずは市民を痛めつけるチンピラ的な連中「勇士団」をボコっていく。ちなみに蝶子の声優を担当するのは日笠陽子さん。勇ましい声で悪人に立ち向かう。

なぜ見るからに世紀末なギャングが「新横浜(NEO YOKOHAMA)」を跋扈しているのかは分からないが、ヒーローとして活動しているらしい蝶子は一切容赦せず拳を叩き込んでいく。
ちなみに、戦闘シーンの音楽は80年代の邦楽を思わせるようなスタイルの楽曲だった。日本人である筆者が聞いても「懐メロ感」を感じたので、なかなかのこだわりっぷりなのではないだろうか。
戦闘は、弱攻撃・強攻撃を駆使してコンボを繋げていくというスタイル。攻撃を当てつつゲージを溜めて、強化された一撃を叩き込めば、敵をダウンさせることができる。しかしこのゲーム、やたらめったら血が出る。まさに往年のバイオレンスアクションを彷彿とさせる絵面だ。
そして、ダウンした敵にはフィニッシュムーブを決められることもあるようだ。これは武器ごとに設定されているようで、このとき使用していた「ナックル」ではどんな風になるかというと……
まさかのメッタ踏みである。ボタンを連打して敵の顔面を連続で踏みつけていくのだ。この時ももちろん血出まくり。かなり殺意が高い。
さらに本作では、近接武器に加えて銃器も装備可能。大ダメージを与えられる分、弾薬の数には制限があるという仕様のようだ。
拳で殴り合っていたかと思ったら、突然ライフルやショットガンを取り出して始末するという無慈悲なヒーローになることもできるというわけだ。
こんな風に、タンクトップとホットパンツといういでたちで返り血を浴びまくる主人公の姿は圧巻。ちょっと血の気が多すぎるかもしれないが、本作のようなリアル調のグラフィックの中でシンプルな暴力を武器に戦う美少女というのは、けっこうユニークかもしれない。蝶子、やはりただ者ではないな……。
そして、試遊の後半ではボスキャラ「睦月晶虎」との戦闘を体験。刀を持った忍者で、CVは緑川光さんが務めている。こんなん絶対強いですやん……。

そしてその予感は的中。彼は「忍法・〇〇!」と称して手裏剣や刀、そして炎を操る忍者らしい戦い方で蝶子を苦しめてくる。一撃のダメージが大きい攻撃がずっと続くので、少しも油断できない時間が続くのだ。
戦い方としては、隙を見つけてこちらも刀で斬りつけていく。回避→攻撃→回避→攻撃……という立ち回りが基本だ。それでも、短い試遊時間の中で回避のリズムを完全につかむのは難しく、何度か手痛い攻撃を受けてしまった。
必殺技的な攻撃をお見舞いされた時は驚いた。蝶子のおへそのあたりにしっかりと刀がぶっ刺さっているムービーが流れるのである。そしてそのまま爆発。なんでこれで生きてるの……?
こんな風に一撃一撃が非常に重いボスのため、行動パターンや予備動作を見極めてしっかり回避するというテクニックが求められそうだった。
そして、この睦月という奴はしぶとさが持ち味のようで、体力を削り切ったと思っても復活してフェーズ移行→戦闘に入るという流れを繰り返すボス戦になっていた。本当に強い上にしぶといので、本作をプレイする予定の方はぜひ覚えておいてもらいたい。
正直に言うと、終了時間が迫っていたために倒し切ることはできなかった……製品版でのリベンジを誓う試遊体験となった。
2022年の初トレーラー公開からじつに4年以上。ついにゲームプレイを実際に体験できる機会がやってきたわけだが、期待通りのクールかつはっちゃけた作品になりそうな予感がした。

戦闘面では、ザコ敵をボコボコにする無敵感が楽しいし、打って変わってボス戦では歯ごたえのある戦闘で挑戦を味わえる。CV:緑川光の忍者が強い。覚えておいてください。
今回の試遊では他にも、エリアを探索してサイドクエストを受注したり、主人公たちの拠点となるキャンピングカーで読書したりお風呂に入ったりして自分磨きをしてステータスを上げるという過ごし方も確認できた。
あまり情報を小出しにはしてこなかったという印象の本作だが、発売に向けて着実に開発が進められていそうだ。
本作のトガり具合が刺さったゲーマーは、クセがすごいけど愛も感じる「昭和米国」を冒険できる日を心待ちにしよう。
NEKCOM Entertainmentが開発し、4Divinityが販売する『昭和米国物語』は、PC、PS5向けに2026年発売予定だ。








